「営業職に転職したいが、どの転職サイトを使えばいいかわからない」「転職サイトとエージェントの違いがよくわからない」「求人数が多いサイトを選べばいいのか」。こうした疑問を持つ方は多くいます。
エン・ジャパンの2024年調査によると、「営業職の人材不足を感じている」と答えた企業は全体の68%にのぼります。営業職は転職市場で売り手有利な状況が続いており、適切なサイトを選んで使いこなせれば転職成功率は大きく上がります。ただし、「求人数が多い=自分に合う」ではないという点を理解した上でサイトを選ぶことが重要です。
この記事では、営業職の転職サイトの正しい選び方・転職サイトとエージェントの違い・タイプ別のおすすめサービスを整理します。
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株式会社リクルートにてHR領域に従事。
求人広告営業(indeed/リクナビnext)をメインに、転職エージェントとしても従事。
自ら立ち上げた就職系メディアの事業売却を経験し、転職支援と日系企業を中心に複数社のRPO業務も担う。
転職サイトとエージェントの違いと営業転職での使い分け
転職サービスを選ぶ前に、「転職サイト」と「転職エージェント」という2つのタイプの違いを理解しておくことが重要です。多くの記事がこの区別を曖昧にしたまま「おすすめ◯選」を並べているため、使い方を間違えて時間を無駄にするケースがあります。
転職サイトと転職エージェントの特徴の違い
どちらも転職活動に使うサービスですが、役割が根本的に異なります。自分の転職スタイルや準備状況によって使い分けることが、転職成功率を高める最初の手順です。
| 比較軸 | 転職サイト(求人サイト) | 転職エージェント(人材紹介) |
|---|---|---|
| 探し方 | 自分で求人を検索・応募 | 担当者が求人を選んで提案 |
| 非公開求人 | 原則なし | あり(全求人の約70〜80%は非公開) |
| サポート | なし(書類・面接は自分で準備) | 書類添削・面接対策・年収交渉まで無料 |
| 向いている人 | 希望が固まっており自分で動ける人・情報収集段階の人 | 忙しくてサポートが欲しい人・異職種転換を目指す人 |
| 費用 | 無料 | 無料(企業側が紹介手数料を払う) |
営業職の転職では、転職サイトとエージェントを両方並行して使うことが最も効率的です。転職サイトで市場全体の求人感を把握しながら、非公開求人と個別サポートはエージェントに任せるという使い分けが転職成功率を高めます。
株式会社CAREER FOCUS/東田尚起転職サイトとエージェントの違いを理解できていない人が時間を無駄にしているケースが本当に多い。営業職は『市場全体の感覚=転職サイト』『非公開求人と書類対策=エージェント』の並行利用が最適。特にエージェントの職務経歴書添削で『数字化』『志望動機の3層化』が実装できるかどうかで書類通過率が大きく変わります。
営業職の転職サイト・エージェントを選ぶ3つの基準
「求人数が多い転職サイトを選べばいい」という選び方は、実は営業職転職において最も効率が悪い方法です。求人数が多いサイトにはブラック求人・条件の悪い求人も大量に含まれており、自分に合う求人を探すのに多大な時間がかかります。以下の3基準で選ぶことをおすすめします。
基準1:目指す営業スタイルに特化した求人があるか
「営業職」といっても、個人営業・法人営業・SaaS営業・インサイドセールス・カスタマーサクセスでは全く異なる仕事です。自分が目指す営業スタイルの求人を得意とするサービスを選ぶことで、ミスマッチを避けられます。大手総合型サービスは幅広く求人を持つ反面、特定スタイルの深い情報は得にくいケースがあります。
基準2:営業職の転職実績・支援実績があるか
サービスごとに得意な業界・職種が異なります。「営業職の転職支援実績No.1」「営業職の年収アップ実績」など、具体的な実績データを公開しているサービスは信頼性の判断材料になります。実績データのないサービスは、担当者の質や専門性が見えにくいため慎重に評価が必要です。
基準3:ノルマや業務内容の実態情報を持っているか
営業職の転職で最も多い失敗が「入社後のノルマ・残業・営業スタイルのイメージと実態のギャップ」です。求人票に書かれていない実態情報(ノルマの厳しさ・残業実態・離職率)を持っているエージェントを選ぶことで、入社後のミスマッチを大幅に減らせます。口コミサイト(OpenWork・転職会議)との併用も有効です。



営業職転職で『求人数が多い=良いサイト』という判断は失敗の入り口。重要なのは『目指す営業スタイル特化・営業職支援実績・ノルマ/残業の実態情報』の3基準。私の経験上、入社後のミスマッチは『求人票と実態のギャップ』が最大原因。エージェントがOpenWork等の口コミ情報を織り交ぜて『この企業のノルマの現実』を説明できるかどうかで、長期定着率が大きく変わります。
営業職のタイプ別・おすすめ転職サービスの選び方
どのサービスを使うかは、自分が目指す営業職のタイプによって変わります。「とりあえず大手に登録する」より、タイプを絞った上でサービスを選ぶ方が効率的です。
SaaS・IT・無形商材の法人営業を目指す場合
SaaS営業・インサイドセールス・カスタマーサクセスへの転職を目指す場合、IT業界・SaaS業界に特化した求人を持つサービスを優先して選ぶべきです。大手総合型エージェントはSaaS求人の母数は多いが、業界の深い情報はIT特化型のサービスの方が得られやすい傾向があります。転職活動中にSaaSのビジネスモデルを理解した担当者にアドバイスをもらえるかどうかが選考通過率に影響します。
未経験から営業職に転職する場合
未経験から営業への転職では、「未経験可求人を多数持ち、ポテンシャル採用の面接対策に慣れたエージェント」を選ぶことが最重要です。大手総合型は求人数が多いため選択肢が広い反面、担当者がポテンシャル採用に不慣れなケースがあります。第二新卒・既卒・異業種転換に強い実績があるエージェントかどうかを事前に確認しましょう。
営業経験者が年収アップを目指す場合
実績のある営業経験者が年収アップを狙う場合、年収600万円以上のハイクラス求人・非公開求人へのアクセスを持つエージェントが有効です。スカウト型サービス(ビズリーチ等)への登録も有効で、企業・エージェントの両方からスカウトが届くことで自分の市場価値を把握できます。
営業職向け転職サービスの3タイプと特徴
営業職に使える転職サービスは大きく3タイプに分かれます。それぞれの特徴を把握した上で、自分の状況に合わせて組み合わせて使うことが転職成功率を高めます。
タイプ1:大手総合型(リクルートエージェント・doda等)
求人数・サポート体制の両面で業界トップクラスの安定性があります。リクルートエージェントは転職支援実績No.1(厚労省「人材サービス総合サイト」2023年度)で、非公開求人も豊富に保有しています。幅広い業界・職種の営業求人があるため、転職活動の最初に登録して全体像を把握するのに向いています。担当者によって対応の質に差があるという口コミもあるため、複数のエージェントと並行して活動することをおすすめします。
タイプ2:営業特化型(SQiL Career Agent等)
営業職への転職に特化したエージェントは、業界の採用傾向・ノルマ実態・面接で問われる質問など、大手総合型では得にくい営業職固有の情報を持っています。SQiL Career Agentは平均年収アップ額77万円・面談回数平均14.5回(2024年1月〜2025年3月実績)という実績を持ち、1回で終わる面談ではなく納得できるまで並走する方針が特徴です。
タイプ3:スカウト型(ビズリーチ等)
スカウト型は履歴書・職務経歴書を登録しておくと、企業・ヘッドハンターからスカウトが届く仕組みです。自分から求人を探す手間なく、市場価値を把握しながら転職活動できる点が強みです。営業経験者・実績のある方ほどスカウトが届きやすく、特にハイクラス・年収アップを狙う場合に有効です。



営業職向け転職サービスは『大手総合型で全体像把握』『営業特化型で実態情報獲得』『スカウト型で市場価値確認』という3タイプの並行利用が最適。私が見ている限り、営業特化型の『面談14.5回・年収アップ77万円』という実績は、大手総合型では出にくい。結局のところ『営業職を理解しているかどうか』『ノルマ実態までサポートできるか』が長期定着を左右します。
転職サイトを複数登録すべき理由と注意点
転職サービスは1社だけでなく複数を並行して使うことが推奨されています。ただし、闇雲に登録しても管理が大変になるだけです。複数登録の正しい使い方を理解しておくことが重要です。
複数登録をすすめる理由
各エージェントが保有する求人は重複しない非公開求人が多く、1社だけでは市場全体の求人情報を網羅できません。また、担当者との相性が合わないケースがあるため、複数登録することで最も信頼できる担当者から手厚いサポートを受けられます。2〜3社に絞って並行登録するのが、管理の手間と情報収集量のバランスが最もよい運用方法です。
複数登録時の注意点
複数エージェントに登録する場合、同じ求人への重複応募には注意が必要です。エージェント経由と直接応募を同じ企業に出すと、企業側に混乱が生じる場合があります。また、エージェントごとに「今どの段階まで進んでいるか」を共有しておくと、担当者が適切な求人を提案しやすくなります。積極的に情報共有することがよりよいサポートを引き出すコツです。
営業職の転職活動で転職サイトを最大限に活用する方法
転職サービスを使いこなすために、登録前と登録後にやっておくべき準備があります。準備なしに登録しても、担当者から的外れな求人を提案され続けるという状況になりやすいです。
登録前に整理しておくべき3つの情報
担当者との最初の面談で以下を整理して伝えられると、提案される求人の質が大きく上がります。
- 転職の軸:年収アップ・ワークライフバランス・スキルアップ・業界チェンジのどれが最優先か
- 希望する営業スタイル:個人向けか法人向けか、新規開拓かルートか、訪問型かインサイドセールスか
- 過去の実績の数値:売上目標と達成率・担当顧客数・前年比実績。面談前に手元に用意しておく
職務経歴書を数字で書くことの重要性
エージェントに登録した際に最初に求められるのが職務経歴書です。営業職の職務経歴書で最も評価される要素は「月次目標金額・達成率・担当顧客数・新規開拓件数」などの数値実績です。「顧客対応・提案・クロージングを担当していました」という業務の羅列では採用担当者に何も伝わりません。数字のない職務経歴書は、書類選考で通過しにくいという明確な傾向があります。エージェントに職務経歴書の添削を依頼することで、書類通過率を大きく改善できます。
営業職の転職に役立つエージェントの選び方
転職サービスは複数登録が基本ですが、まずは以下の3社を軸に活動を始めることをおすすめします。求人数の多さ・営業特化の深さ・ハイクラス向けの3軸でバランスよく活用できます。
リクルートエージェント
業界最大手で営業職の求人数が圧倒的に多く、転職支援実績No.1。非公開求人へのアクセスと、業界別の専任アドバイザーによる書類添削・面接対策・年収交渉を一貫して受けられます。転職活動をスタートする際の最初の登録先として最適です。
マスメディアン
マーケティング・デジタル・SaaS・法人営業領域に特化した転職エージェントです。SaaS営業・インサイドセールス・カスタマーサクセスへの転職を目指す方に特に有効で、業界の実態情報を持つアドバイザーが対応します。
マーキャリNEXT CAREER
法人営業・SaaS・ハイクラス転職に強みを持つエージェントです。年収600万円以上の法人営業・営業マネージャー職を目指す方に向いており、年収交渉のサポートも評価されています。
まとめ:営業職の転職サイト選びで成功するための3つの手順
営業職の転職サービス選びで最も重要なのは、「求人数の多さ」ではなく「自分が目指す営業スタイルに特化しているか」と「担当者が実態情報を持っているか」の2点です。転職サイトとエージェントを使い分けながら2〜3社に絞って並行活動することが、転職成功率を高める現実的な方法です。
| 手順 | やること |
|---|---|
| 手順1(今週中) | 自分が目指す営業スタイル(SaaS・法人・個人・インサイドセールス等)を決める。過去の実績を「月次目標・達成率・顧客数」という数字で整理して職務経歴書の下書きを作る |
| 手順2(1〜2週間以内) | 大手総合型(リクルートエージェント)と自分のタイプに合った特化型エージェントの2〜3社に登録する。初回面談で「転職の軸・希望する営業スタイル・実績の数値」を伝える |
| 手順3(並行して) | スカウト型サービスにも登録して市場価値を把握する。届いたスカウトで自分の経験・実績がどの業界・企業から評価されているかを確認する |
本記事が、営業職への転職を検討されている方の転職サービス選びの参考になれば幸いです。











