日本製紙の平均年収は692万円です(2026年3月期 有価証券報告書)。平均年齢は43.8歳、平均勤続年数は21.0年となっています。
国内の給与所得者の平均給与は478万円、正社員に限ると545万円です(国税庁 令和6年分 民間給与実態統計調査)。日本製紙はその約1.3倍の水準にあります。
ただし692万円は、全国の工場で働く社員と本社の総合職をまとめた平均値です。採用区分と役職によって、同じ会社でも年収帯ははっきり分かれます。この記事では有価証券報告書の数字を起点に、年代別・職種別の実態と、製紙大手との比較、年収を上げる道筋を整理します。
FOCUS AGENT:東田 尚起

株式会社リクルートにてHR領域に従事。
求人広告営業(indeed/リクナビnext)をメインに、転職エージェントとしても従事。
自ら立ち上げた就職系メディアの事業売却を経験し、転職支援と日系企業を中心に複数社のRPO業務も担う。
※タブ切り替えできます
| エージェント | 求人数 | 詳細 | 公式サイト |
|---|---|---|---|
|
リクルートエージェント |
公開求人数76万件超 | 業界最大級の求人数。未経験からハイクラスまで幅広く対応する、まず登録したい定番エージェント。 | 無料登録 |
|
マスメディアン |
業界特化求人5,000件超 | 広告・Web・マスコミ業界に特化。業界出身アドバイザーが対応し、年収800万円以上の求人も約4割。 | 無料登録 |
|
ランスタッド |
保有求人数推定2万件超 | 外資系・グローバル企業に強い世界最大級の人材会社。求人の8割が非公開で、年収800万円以上が中心。 | 無料登録 |
| エージェント | 評価 | クチコミ | 公式サイト |
|---|---|---|---|
|
リクルートエージェント |
特におすすめ |
・とにかく求人の量がすごく、希望条件に近い案件を次々紹介してもらえた。 ・書類添削や面接対策が丁寧で、初めての転職でも安心して進められた。 |
無料登録 |
|
キャリアチケット転職エージェント |
特におすすめ |
・20代向けという安心感があり、将来を見据えたキャリア提案をしてもらえた。 ・面談が丁寧で、IT・コンサルなど成長業界への転職を一緒に考えてくれた。 |
無料登録 |
|
ランスタッド |
おすすめ |
・外資系企業の求人に強く、年収交渉までしっかりサポートしてもらえた。 ・対応のスピードが速く、テンポよくスムーズに選考を進められた。 |
無料登録 |
関連記事:転職エージェントはやめとけ?「見捨てられる」その評判、デメリットと裏側をプロが徹底解剖!
関連記事:【暴露】転職サイトおすすめ完全ガイド|<評判・口コミ>2026年最新版で徹底比較
関連記事:【暴露】転職エージェントおすすめ完全ガイド<評判・口コミ>2026年最新版で徹底比較
\ あなたに合ったエージェントがわかる /
転職エージェントは...
※クリックすると読みたい箇所にスキップできます
株式会社CAREER FOCUS/東田尚起日本製紙は「紙の会社」というイメージが強いですが、牛乳パックや化学品、エネルギー事業まで抱える総合バイオマス企業です。平均年収を見るときは、工場勤務の社員が多い会社だという前提を押さえておくと数字の意味がつかみやすくなりますよ。
日本製紙の平均年収は692万円|有価証券報告書の最新データ


日本製紙の直近の平均年収は692万円です(2026年3月期、平均年齢43.8歳、平均勤続年数21.0年、従業員5,028名)。一次情報は日本製紙 IRライブラリー(有価証券報告書)で確認でき、経年の数字はIR BANK 日本製紙 平均年収の推移にまとまっています。
有価証券報告書の平均年間給与は、賞与と基準外賃金を含み、日本製紙単体の従業員だけを対象にした金額です。連結の約1万5,000名のうち、グループ会社の社員は含まれていません。
平均勤続年数21.0年は、製造業の中でも長い部類です。新卒で入社して定年まで勤める社員が多く、年功的な昇給が平均値を支えています。
直近5年の平均年収推移
日本製紙の平均年収は、2022年3月期から2026年3月期にかけて666万円から692万円へ、26万円増えています。途中の2024年3月期には645万円まで下がり、そこから2年で47万円戻しました。
| 決算期 | 平均年収 | 平均年齢 | 従業員数 |
|---|---|---|---|
| 2022年3月期 | 666万円 | 43.1歳 | 5,237名 |
| 2023年3月期 | 659万円 | 43.3歳 | 5,060名 |
| 2024年3月期 | 645万円 | 43.6歳 | 4,938名 |
| 2025年3月期 | 677万円 | 43.8歳 | 4,983名 |
| 2026年3月期 | 692万円 | 43.8歳 | 5,028名 |
出典はIR BANK 日本製紙 平均年収の推移(有価証券報告書の記載値を集計)です。
10年以上さかのぼると、2014年3月期の平均年収は671万円でした。12年間で増えたのは21万円にとどまり、ほぼ横ばいで推移してきたことがわかります。2025年3月期以降の伸びは、この会社としては珍しい上昇局面です。
2024年3月期に年収が下がった理由
2024年3月期の645万円は、過去12年で最も低い水準です。直前の2023年3月期、日本製紙は504億円の最終赤字を計上していました(松井証券 日本製紙 決算情報)。
当時は石炭やパルプ原料の価格が急騰し、値上げが追いつかない状態でした。業績連動の賞与は前年度の業績を受けて決まるため、赤字の翌期に平均年収が下がったと読み取れます。
その後は価格改定が浸透し、2026年3月期は売上高1兆1,926億円、営業利益252億円、純利益117億円まで回復しています。業績の回復と歩調を合わせて、平均年収も692万円まで戻りました。
つまり日本製紙の年収は、基本給は安定している一方で、賞与が業績に連動して上下する構造です。
日本製紙の企業情報と事業の特徴


日本製紙株式会社は東京都千代田区に本社を置く、東証プライム上場(証券コード3863)の製紙会社です。1949年設立で、2003年に旧日本製紙と大昭和製紙が統合して現在の形になりました(マイナビ2027 日本製紙 会社概要)。
事業は紙パルプにとどまりません。新聞用紙やコピー用紙などの洋紙、段ボール原紙などの板紙に加え、牛乳パックの紙容器、溶解パルプやセルロース製品などのケミカル、バイオマス発電などのエネルギー事業を手がけています。
国内に旭川、石巻、富士、岩国、八代など多数の工場を持ち、社員の多くが全国の工場や研究所で働いている点も特徴です。同じ製紙業界でも、持株会社や都市部中心の会社とは平均年収の中身が異なります。
有価証券報告書の692万円は日本製紙単体の従業員が対象です。日本製紙クレシアや日本製紙パピリアなどのグループ会社は含まれず、給与水準も会社ごとに異なります。求人票を見るときは、日本製紙本体の募集か、グループ会社の募集かを最初に確認してください。
日本製紙の年代別の年収目安


有価証券報告書には年代別の内訳は記載されません。そのため年代別の数字は、口コミサイトの集計と、転職サイトが公開している業界データを組み合わせた目安になります。
口コミ集計では20代が433万円、30代が572万円です(キャリコネ 日本製紙の評判・口コミ、正社員37人の回答、平均年齢29.5歳)。40代以降はdoda 日本製紙の年収情報に掲載されている同業界の男性データを参考にします。
| 年代 | 年収の目安 | 出典の種類 |
|---|---|---|
| 20代 | 433万円 | 口コミ集計 |
| 30代 | 572万円 | 口コミ集計 |
| 40〜44歳 | 704万円 | 同業界データ |
| 45〜49歳 | 773万円 | 同業界データ |
| 50〜54歳 | 865万円 | 同業界データ |
| 55〜59歳 | 1,008万円 | 同業界データ |
出典はキャリコネ 日本製紙の評判・口コミとdoda 日本製紙の年収情報です。40代以降は日本製紙単体の数字ではなく、業界全体の傾向を示す参考値として見てください。
20代・30代の年収
新卒の初任給は、学部卒で月給22万8,400円、修士了で月給24万6,800円です(2024年4月実績、マイナビ2027 日本製紙 採用データ)。賞与は年2回(6月・12月)、昇給は年1回(10月)です。
口コミ集計による20代の平均は433万円で、国内の同年代平均とほぼ同等か、やや上の水準です。入社直後から年収が突出して高い会社ではありません。
30代に入ると572万円まで上がります。主任級への昇格と賞与の積み上げで、20代から約140万円伸びる計算です。ただし年功的な昇給が中心のため、同期の間で大きな差はつきにくいとされます。
40代・50代の年収
全社平均の692万円を超えてくるのは40代以降です。同業界データでは40代前半が704万円、40代後半が773万円となっており、平均年齢43.8歳という社員構成とも整合します。
50代では865万円から1,000万円前後まで上がります。この層の年収を押し上げているのは、管理職への登用と長い勤続年数です。
日本製紙の管理的地位にある社員は1,563名で、そのうち女性は49名です(マイナビ2027 日本製紙 会社概要)。単体従業員数と単純に比べると約3割にあたり、長く勤めれば管理職に到達する道は比較的開かれています。
額面年収と手取りの差
ここまでの金額はすべて額面です。実際に口座に入るのは、社会保険料と所得税・住民税を引いたあとの手取りになります。
目安として、年収450万円なら手取りは350万円前後、年収692万円なら手取りは520万円から540万円程度です。扶養家族の有無や住んでいる自治体によっても変わります。
日本製紙は住宅手当や家族手当、寮・社宅が整っており、地方工場勤務では家賃負担が小さく済むという声があります。額面以上に生活の余裕を感じやすい点は、数字に表れない要素です。
年代別の数字は口コミと業界データを組み合わせた目安で、個人の実額には幅があります。転職を考える場合は、オファー面談で基本給・賞与・手当の内訳を分けて確認してください。手当の比率が高い会社では、額面が同じでも実質の待遇が変わります。
日本製紙の職種別・採用区分別の年収の違い


日本製紙の年収を職種別に見るときは、職種より先に「総合職」と「拠点採用」という採用区分の違いを押さえる必要があります。採用サイトでもこの2つは別の入口として案内されています(日本製紙 採用サイト)。
口コミ集計の職種別平均は、人事・総務・法務574万円、技術(その他)530万円、事務(経理)481万円、技術(研究開発)472万円、営業417万円です(キャリコネ 日本製紙の評判・口コミ)。回答者の平均年齢が29.5歳と若いため、どの職種も全社平均より低く出ています。
職種間の差は最大で157万円です。ただし回答者の年齢や採用区分がそろっていないため、職種そのものの差というより、年次と区分の差が混ざった数字と見るのが妥当です。
総合職の年収傾向
総合職は本社・営業支社・研究所・工場の管理部門に配属され、全国転勤があります。新卒では事務林材系、研究・開発系、開発・生産技術系、機械系、電気電子・情報系の区分で採用されています。
工場配属の技術系総合職は、操業管理や設備の新設・改造を担当します。管理職に上がれば1,000万円前後に届くのは、主にこの総合職のルートです。
若手のうちはジョブローテーションで複数の職場を経験するため、20代の年収差は小さく抑えられます。差が開くのは30代後半以降の昇格タイミングです。
拠点採用・製造職の年収傾向
拠点採用は特定の工場(拠点)ごとに行われる採用区分で、勤務地が限定される点が総合職との大きな違いです。主に工場の操業や設備保全を担います。
転職サイトに掲載された求人例では、製造・生産オペレーターが年収400万円から540万円、生産管理が340万円から500万円となっています(doda 日本製紙の年収情報)。総合職と比べると年収のレンジは低めに設定されています。
一方で交替勤務のある職場では手当が加わるため、実際の支給額は求人上の金額より上振れすることがあります。地元で長く働きたい人にとっては、勤務地が固定される点も含めて選びやすい区分です。
専門職の中途採用と管理職
中途採用では専門性に応じて提示年収が大きく変わります。求人例では、法務が900万円から1,050万円、設備立ち上げ・設計が632万円から1,071万円、経営企画や製品開発が500万円から900万円です(doda 日本製紙の年収情報)。
特に設備や電気・計装の経験者は、工場の大型投資や燃料転換に対応できる人材として需要が高い状況です。前職での実績次第では、同年代の生え抜き社員より高い年収で入社する例もあります。
管理職になると残業代の対象から外れるため、昇格直後は年収の伸びが一時的に小さく感じられることがあります。管理職手当と賞与の比重が上がる構造だと理解しておくと、ギャップに戸惑いません。
日本製紙の求人は、総合職と拠点採用、本体とグループ会社で年収レンジが大きく異なります。応募前に「総合職か拠点採用か」「転勤の範囲」「交替勤務の有無」を確認すると、提示年収の妥当性を判断しやすくなります。



平均692万円という数字だけで応募すると、拠点採用の提示額を見て驚く方が少なくありません。自分がどの区分で応募するのかを先に決めてから、その区分の相場と比べてくださいね。
日本製紙の年収を製紙大手3社と比較
日本製紙の年収を判断するには、同じパルプ・紙業界の大手と並べるのが近道です。ここでは王子ホールディングス、大王製紙、レンゴーの3社と比較します。
いずれも有価証券報告書を提出しており、同じ基準の数字で比べられます。参考として三菱製紙も表に加えました。
| 企業名 | 平均年収 | 平均年齢 | 従業員数 | 決算期 |
|---|---|---|---|---|
| 王子ホールディングス | 849万円 | 44.5歳 | 464名 | 2026年3月期 |
| レンゴー | 818万円 | 42.1歳 | 4,426名 | 2026年3月期 |
| 日本製紙 | 692万円 | 43.8歳 | 5,028名 | 2026年3月期 |
| 三菱製紙 | 679万円 | 47.5歳 | 888名 | 2026年3月期 |
| 大王製紙 | 637万円 | 44.2歳 | 2,356名 | 2026年3月期 |
出典はIR BANK 日本製紙 平均年収の推移、IR BANK 王子ホールディングス、IR BANK レンゴー、IR BANK 三菱製紙、IR BANK 大王製紙です。日本製紙は5社の中で3番目で、業界トップ層とは120万円から160万円ほどの差があります。
王子ホールディングスの年収


王子ホールディングスの平均年収は849万円です(2026年3月期、平均年齢44.5歳、従業員464名)。日本製紙との差は157万円です(IR BANK 王子ホールディングス)。
ただし王子ホールディングスは持株会社で、有価証券報告書の対象は本社機能を担う464名だけです。工場で働く社員の多くは事業子会社に所属しているため、単純な比較はできません。
工場社員を含む5,000名規模の平均である日本製紙と、本社スタッフ中心の王子ホールディングスでは、母集団がまったく異なります。総合職同士で比べれば、差は表の数字より小さくなると考えられます。
大王製紙の年収


大王製紙の平均年収は637万円です(2026年3月期、平均年齢44.2歳、従業員2,356名)。日本製紙を55万円下回ります(IR BANK 大王製紙)。
大王製紙は「エリエール」ブランドの家庭紙で知られ、愛媛県四国中央市の三島工場を主力拠点にしています。工場社員が多いという点では日本製紙と構造が近く、比較対象として最も参考になる1社です。
大王製紙も2024年3月期に610万円まで下がり、その後2年で27万円戻しています。原燃料高による業績悪化と年収の下落という動きは、両社に共通しています。
レンゴーの年収


レンゴーの平均年収は818万円です(2026年3月期、平均年齢42.1歳、従業員4,426名)。日本製紙との差は126万円で、事業会社同士の比較では最も大きな開きになります(IR BANK レンゴー)。
注目したいのは伸び方です。レンゴーは2023年3月期の728万円から3年で90万円増えています。同じ期間の日本製紙の伸び33万円を大きく上回るペースです。
レンゴーは段ボールなどの包装事業が主力で、通販需要の拡大を追い風にしてきました。洋紙の需要減少の影響を受けやすい日本製紙との差は、事業構成の違いがそのまま給与原資の差になっていると考えられます。
製紙業界の平均年収は、持株会社か事業会社か、洋紙中心か包装中心かで大きく変わります。転職先を比べるときは、平均年収の順位だけで判断せず、自分が働く事業部門の成長性と、工場勤務か本社勤務かまでそろえて比較してください。



同じ製紙業界でも、包装に強い会社と洋紙に強い会社では年収の伸び方がまったく違います。日本製紙の経験は業界内で評価されやすいので、比較の物差しを持っておくと転職の選択肢が広がりますよ。
日本製紙の年収に関する口コミ・評判


口コミサイトの集計では、日本製紙の平均年収は493万円です(正社員37人の回答、回答者の平均年齢29.5歳、年収の幅は288万円から988万円)。月平均の残業時間は26.5時間、有給休暇の消化率は56%と集計されています(キャリコネ 日本製紙の評判・口コミ)。
有価証券報告書の692万円との差は約200万円です。回答者の平均年齢が29.5歳と、有価証券報告書の43.8歳より14歳若いことが、この差の主な理由です。
金額そのものより、手当や昇給の仕組みに関する声に特徴があります。
手当と福利厚生への評価
口コミでは「給与面では比較的高水準で、特に手当が充実している」という評価が見られます(キャリコネ 日本製紙の評判・口コミ)。家族手当、都市勤務地手当、住宅手当、通勤費の全額支給が用意されています。
福利厚生では寮・社宅、退職金・退職年金制度、財形貯蓄、従業員持株会、カフェテリアプランが整っています(マイナビ2027 日本製紙 採用データ)。地方工場では社宅を使えば家賃負担がかなり小さくなるため、額面以上の可処分所得を確保しやすい環境です。
年間休日は122日、年次有給休暇は20日付与されます。工場勤務でも休日日数は本社と同じに設定されています。
年功的な昇給と評価制度
終身雇用や年功序列が根強く残っているという声は複数あります(キャリコネ 日本製紙の評判・口コミ)。若手のうちは評価による差がつきにくく、成果を上げても年収に反映されるまで時間がかかるという受け止め方です。
一方で、急に年収が下がる場面が少なく、長く勤めるほど確実に上がるという安心感を評価する声もあります。平均勤続年数21.0年という数字は、この安定性を裏づけています。
短期間で年収を大きく上げたい人には物足りなく、生活の見通しを重視する人には合いやすい制度だといえます。
業界の先行きと賞与への不安
口コミで繰り返し挙がるのが、紙パルプ業界の先行きへの不安です。新聞用紙や印刷用紙の需要は長期的に減り続けており、主力事業の縮小が避けられない状況です。
セルロースナノファイバーなどの新規事業はまだ大きな収益源に育っていない、という指摘もあります(キャリコネ 日本製紙の評判・口コミ)。2023年3月期の赤字の翌期に平均年収が下がったように、業績が崩れると賞与を通じて年収に響く点は意識しておく必要があります。
紙パックやケミカル、エネルギーといった非洋紙の事業がどこまで伸びるかが、今後の年収水準を左右します。
日本製紙のように手当や社宅が厚い会社から転職する場合、額面年収だけを比べると実質の待遇が下がることがあります。住宅手当や社宅の家賃補助を年額に換算し、転職先の提示額と同じ物差しで比較してから判断してください。
日本製紙で年収を上げる方法


日本製紙で年収を上げる道は3つあります。社内で管理職に昇格する、成長事業の部門へ移る、外部へ転職するという選択です。
年功的な制度のもとでは、社内の昇格が最も確実な手段です。そのうえで昇格ペースに限界を感じたら、外部の相場と比べる順番が現実的です。
管理職への昇格
日本製紙の管理的地位にある社員は1,563名です(マイナビ2027 日本製紙 会社概要)。単体従業員約5,000名と単純に比べると約3割にあたり、長く勤めれば管理職に届く可能性は比較的高い会社です。
同業界データでは50代後半の年収が1,000万円前後に達しています。この水準に届くかどうかは、管理職へ上がる時期と、その後の役職によって決まります。
昇格の材料になるのは、工場であれば操業改善やコスト削減の実績、営業であれば価格改定の交渉実績など、数字で示せる成果です。ジョブローテーションで経験した職場の幅も評価対象になります。
成長事業の部門への異動
日本製紙は洋紙の需要減少を受けて、紙パック、ケミカル、エネルギー、家庭紙などの事業へ経営資源を移しています。牛乳パックの紙容器は国内トップシェアを持つ事業です。
脱プラスチックの流れを受けた紙製の包装材や、バイオマス由来の化学品は、今後の会社の収益を支える重点領域と位置づけられています。こうした部門で実績を積めば、昇格の機会も広がります。
社内の面談では勤務地やキャリアの希望を伝える機会があります。成長事業へ関わりたい場合は、早めに意思表示しておくことが大切です。
転職によるキャリアアップ
社内での昇格が見通せない場合、転職が選択肢になります。業界内ではレンゴー818万円のように、日本製紙を100万円以上上回る事業会社があります。
製紙工場での操業管理や設備保全の経験は、化学メーカーや素材メーカー、食品メーカーの生産技術職でも評価されます。大型プラントを扱った経験は、業界をまたいで通用する専門性です。
設備・電気・計装の経験者は、同年代の平均を上回る提示を受けやすい職種です。一方で、洋紙の営業経験は業界外で評価されにくい面があるため、包装材や化学品など成長分野の経験を積んでから動くほうが有利になります。
提示年収の相場を知るには、同じ業界・職種の求人を複数社分まとめて比べられる転職エージェントの利用が早道です。非公開求人を含めて現在の市場価値を確認してから、社内に残るか外に出るかを決める順番が合理的です。
転職を決めていなくても、エージェントに職務経歴を見てもらえば現在の想定年収レンジがわかります。社内の昇格ペースと外部の提示額を同じ物差しで比べられるようになり、どちらを選ぶにしても判断材料が増えます。



工場で大きな設備を動かしてきた経験は、製紙業界の外でも強い武器になります。転職するかどうかを決める前に、一度自分の経験がいくらで評価されるのか確かめておくと、社内でのキャリアの考え方も変わりますよ。
日本製紙の年収に関するよくある質問
日本製紙の年収について、検索されることの多い疑問をまとめます。数字はいずれも公開資料をもとにしています。
日本製紙の初任給はいくらですか
新卒の初任給は、学部卒が月給22万8,400円、修士了が月給24万6,800円、高専卒が月給21万2,400円です(2024年4月実績、マイナビ2027 日本製紙 採用データ)。固定残業代は含まれていません。
賞与は年2回(6月・12月)、昇給は年1回(10月)です。家族手当、都市勤務地手当、住宅手当などの諸手当が別に支給されます。
初任給の金額は大手メーカーの中では標準的な水準です。手当と社宅を含めた実質の待遇で見ると、地方工場勤務では手取りの余裕が大きくなります。
日本製紙で年収1,000万円に届きますか
総合職で管理職に上がれば、50代で1,000万円前後に届く可能性があります。同業界データでも55歳から59歳の平均は1,008万円です。
一方で、拠点採用や非管理職のまま50代を迎えた場合は、800万円台で頭打ちになるケースが多いと考えられます。中途採用の法務や設備設計では、求人の段階で1,000万円を超える提示例もあります(doda 日本製紙の年収情報)。
1,000万円を目指すなら、総合職として管理職ルートに乗ることが前提になります。
日本製紙の平均年収は今後も上がりますか
直近2年は645万円から692万円へと上昇しています。2026年3月期は営業利益252億円、純利益117億円で、営業利益は2期連続の増益でした(松井証券 日本製紙 決算情報)。
一方で、洋紙の需要減少は今後も続く見通しです。燃料価格や為替の変動で業績が崩れれば、賞与を通じて年収が下振れする可能性があります。
紙パックやケミカル、エネルギーといった事業の成長が、洋紙の縮小をどこまで補えるかが今後の焦点です。
日本製紙の決算期は3月で、有価証券報告書は毎年6月下旬に提出されます。年収を確認するなら、IRライブラリーで最新の有価証券報告書を見るのが最も確実です。転職サイトの数字は更新が遅れていることがあります。
まとめ
日本製紙の平均年収は692万円です(2026年3月期 有価証券報告書、平均年齢43.8歳、平均勤続年数21.0年)。国内の正社員平均545万円の約1.3倍にあたります。
平均年収は2023年3月期の赤字を受けて2024年3月期に645万円まで下がり、業績の回復とともに2年で47万円戻しました。基本給は安定し、賞与が業績に連動して動く構造です。
年代別では20代433万円、30代572万円が口コミ集計の目安で、全社平均を超えるのは40代以降です。採用区分による差も大きく、総合職と拠点採用では年収のレンジが異なります。
製紙大手と比べると、王子ホールディングス849万円、レンゴー818万円には届かず、大王製紙637万円を上回る位置にあります。持株会社か事業会社か、事業構成が洋紙中心か包装中心かで、数字の意味は変わります。
年収を上げる道は、管理職への昇格、成長事業の部門への異動、外部への転職の3つです。工場の設備や操業の経験は業界の外でも評価されるため、市場価値を確かめたうえで次の一手を選んでください。









