- doda調査で転職理由の1位は給与が低い・昇給が見込めないです。
- 面接では不満を事実と次の希望に分けて伝えます。
- 20代は給与、30代は労働時間の不満が目立ちます。
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営業職の転職理由ランキングと本音のデータ

転職理由の上位項目
転職理由の1位は「給与が低い・昇給が見込めない」で、割合は33.6%です。doda「転職理由ランキング2024」(2023年7月から2024年6月に転職した正社員1,059人が対象)では、1位が4年連続で給与への不満となりました。
このデータは全職種の集計であり、営業職だけの数字ではありません。営業職は成果が数字で見える分、給与や評価への不満がより表に出やすい職種だと考えられます。
| 順位 | 転職理由 | 割合 |
|---|---|---|
| 1位 | 給与が低い・昇給が見込めない | 33.6% |
| 2位 | 人間関係が悪い/うまくいかない | 22.7% |
| 3位 | 社内の雰囲気が悪い | 21.1% |
| 4位 | 労働時間に不満(残業が多い/休日出勤がある) | 20.3% |
| 5位 | 昇進・キャリアアップが望めない | 19.6% |
| 6位 | 肉体的または、精神的につらい | 19.5% |
| 7位 | 会社の評価方法に不満があった | 18.1% |
| 8位 | 業界・会社の先行きが不安 | 17.4% |
表のとおり、上位8項目はいずれも2割前後に分布しています。1つの理由だけで転職する人は少なく、複数の不満が重なって決断に至るケースが大半です(doda調べ、複数回答)。
営業職に当てはめた読み方
営業職に特有といわれる「売上目標やノルマが厳しい」は、全体では24位で6.8%にとどまります。意外に低い数字ですが、全職種の平均に営業以外の職種が含まれているため、営業職に限れば順位は上がると推測されます。
営業職の場合、ノルマそのものより成果が給与や評価に反映されにくいことへの不満として表れやすいのが実情です。つまり上位の「給与」と「評価方法」の2項目が、営業職の不満の中心に近いと読めます。
- 給与が低い・昇給が見込めない(1位)
- 会社の評価方法に不満があった(7位)
- 売上目標やノルマが厳しい(24位)
- 個人の成果で評価されない(18位)
4項目に共通するのは、頑張りと見返りの釣り合いです。ノルマの厳しさよりも、達成しても報われない感覚が転職の引き金になっています。
株式会社CAREER FOCUS/東田尚起ランキングを見るときは、順位より『自分がどの項目に当てはまるか』を確認してください。営業職の方は、ノルマが苦しいのか、ノルマを達成しても評価されないのかで、次に選ぶ会社が変わります。
順位が大きく動いた項目
前年から順位が大きく上がったのは、労働時間への不満と会社都合の雇用終了です。「労働時間に不満」は11位から4位へ、「倒産/リストラ/契約期間の満了」は34位から21位へ上昇しました(doda調べ)。
労働時間の不満は割合では20.3%と前年の19.4%から微増ですが、他の項目の割合が下がったため相対的に順位が上がっています。営業職は訪問や見積作成で時間が読みにくく、この項目の影響を受けやすい職種です。
転職理由を洗い出すと10個以上出てくる人も珍しくありません。面接で話す理由は上位3つ程度に絞り、そのうち1つを中心に据えると、話に一貫性が出ます。
営業職が転職を考える主な理由


ノルマと評価制度への不満
営業職が転職を考える最大の背景は、数字で評価される仕組みにあります。成果が明確な分、目標未達が続くと精神的な負担が大きくなる一方で、達成しても昇給や賞与に十分反映されない会社もあります。
doda調査では「会社の評価方法に不満があった」が18.1%、「個人の成果で評価されない」が10.9%でした。営業職はこの2項目と特に結びつきが強い職種です。
労働時間と休日の不満
訪問後の事務作業や見積書の作成、顧客対応の時間外発生など、営業職は労働時間が長くなりがちです。「労働時間に不満(残業が多い/休日出勤がある)」は全体で20.3%、30代では26.2%と2位に入っています(doda調べ)。
休日についても、顧客の都合で土日に対応する働き方は珍しくありません。「不規則な勤務をやめたい/土日祝休にしたい」は12.0%で、16位にあたります。
給与と昇給の頭打ち
給与への不満は営業職に限らず最大の転職理由ですが、インセンティブ中心の給与体系では特に目立ちます。成績が良い月は高くても、安定せず将来の見通しが立てにくいという声があります。
20代では39.3%が給与を理由に挙げています。基本給が低く、成果を出しても昇給幅が小さい会社では、早い段階で不満が蓄積します。
業界や会社の将来性
「業界・会社の先行きが不安」は17.4%で8位です。商材が成熟した市場や、特定の取引先に依存した事業では、営業活動を続けても伸びしろが見えにくくなります。
- 市場が縮小している商材を扱っている
- 主要顧客の1社に売上が偏っている
- 新規事業や新商品の投入が長く止まっている
3つのどれかに当てはまる場合、個人の努力だけでは数字が伸びにくくなります。この状態が続くと、会社の将来性に見切りをつける判断につながります。



営業職の方からよく聞くのは、『数字が悪いから辞めたい』ではなく『数字を出しても報われないから辞めたい』という声です。後者は能力の問題ではなく環境の問題なので、転職で解決できる可能性が高いです。
不満を感じたら、給与、評価、労働時間、人間関係、将来性の5つに分けて書き出します。どの軸が最も重いかが見えると、転職先に求める条件が決まります。
営業職の転職理由の年代別傾向


20代の転職理由
20代の1位は「給与が低い・昇給が見込めない」で39.3%と、全年代で最も高い割合です。2位は人間関係(29.1%)、3位は労働時間への不満(27.5%)が続きます(doda調べ)。
20代の営業職は、入社数年で成果に見合う待遇を求める傾向が強いと考えられます。早期の転職は不利になりにくい一方、短期離職の理由は面接で必ず問われるため、伝え方の準備が欠かせません。
30代の転職理由
30代では「労働時間に不満」が前年の8位から2位に上昇し、26.2%となりました。年代別で2位以内に入ったのは30代だけです(doda調べ)。
30代は役職や家庭の事情が重なり、仕事の負担と私生活の両立に悩みやすい時期です。昇進・キャリアアップが望めないという不満も22.8%で5位に入っています。
40代以降の転職理由
40代の1位も給与(34.4%)ですが、2位以下に「人間関係」「社内の雰囲気」「昇進・キャリアアップ」が並びます。50代では「社内の雰囲気が悪い」が20.1%で2位です。
経験が長い世代ほど、組織の空気や評価の公平さを重視します。営業職の場合、マネジメント経験や大口顧客との取引実績が年代を問わず評価される武器になります。
- 20代は給与と労働時間への不満が中心
- 30代は労働時間とキャリアの停滞感が中心
- 40代以降は雰囲気や評価の納得感が中心
年代によって重視する理由は変わります。自分の年代で多い理由を知っておくと、他の人も同じ悩みを抱えていると分かり、転職理由を客観的に整理しやすくなります。



年代別のデータは、あくまで全職種の傾向です。営業職の場合は、同じ年代でも扱う商材や会社の規模で不満の中身が大きく変わるので、自分の状況に引き寄せて読んでください。
20代なら吸収力、30代なら実績、40代以降ならマネジメント経験を、転職理由の後半に添えてください。不満だけで終わらず、強みにつなげる流れになります。
営業職の転職理由の面接での伝え方


面接官が転職理由で確認する点
面接官は転職理由から、入社後に同じ理由で辞めないかを確認しています。CREXの解説では、企業が転職理由を聞く意図を入社意欲の確認、社風との相性、早期離職の懸念の確認に整理しています。
営業職は成果の振れ幅が大きい職種のため、困難な状況でどう動く人物かも見られます。不満の内容より、その不満にどう向き合ったかが評価の分かれ目になります。
不満を前向きに変える伝え方
基本の型は、事実、行動、次の希望の順に話すことです。まず不満の事実を短く述べ、改善のために取り組んだことを添え、最後に応募先で実現したいことにつなげます。
| 本音の理由 | 伝え方の方向性 |
|---|---|
| 給与が上がらない | 成果が評価に反映される環境で貢献したい |
| 残業が多い | 業務の効率化に取り組み、より提案に時間を使いたい |
| ノルマが厳しい | 短期の数字だけでなく顧客との長期的な関係を重視したい |
| 評価に納得できない | 評価基準が明確な環境で成長したい |
| 会社の将来性が不安 | 成長市場で営業経験を活かしたい |
表の右側はあくまで方向性です。実際に話すときは、自分の実績や行動を具体的な事実で裏づけないと、きれいな言い換えだけが浮いて聞こえます。
避けたい伝え方
面接で避けたいのは、前職への悪口、他責の姿勢、待遇だけを理由にする話です。CREXの解説でも、不平不満や他責、職務経歴書との矛盾がNG例として挙げられています。
- 前職や上司への悪口が中心になっている
- 給与や休日など待遇の話しかしていない
- 職務経歴書の内容と話が食い違っている
3つに共通するのは、応募先で何をしたいかが見えない点です。不満を話すこと自体は問題ではなく、話の着地点が前向きかどうかが重要になります。



本音と建前を完全に分ける必要はありません。給与への不満が本音でも、それを『評価される環境で力を試したい』と言い換えて伝えるのは嘘ではなく、事実の整理です。
転職理由は1分以内に収まる長さが目安です。長くなるほど不満の羅列に聞こえます。結論、理由、行動、希望の順で4文程度にまとめてください。
営業職の転職理由の例文


給与や評価への不満の例文
給与への不満を伝える場合は、金額そのものではなく評価の仕組みに焦点を当てます。実績を前提に話すと、不満ではなく成長意欲として受け取られます。
例文は次のとおりです。「前職では営業目標を継続して達成してきましたが、評価が年次中心で、成果が昇給や賞与に反映されにくい環境でした。成果を正当に評価する制度のある御社で、より高い目標に挑戦したいと考えています。」
労働環境への不満の例文
労働時間への不満は、働き方の改善を提案の質の向上に結びつけて話します。「前職では事務作業が多く、顧客への提案準備に十分な時間を取れませんでした。業務の効率化を進めた経験を活かし、提案に時間を使える環境で成果を出したいと考えています。」
このように、不満を自分の行動と応募先での貢献に接続すると、前向きな印象を保てます。具体的な改善の取り組みを1つ加えると説得力が増します。
営業から別職種を目指す場合の例文
営業から別職種へ転職する場合は、営業経験で得た力が次の仕事にどう役立つかを示します。CREXの解説でも、営業で培った顧客ニーズの理解力と仮説立案力をマーケティングに活かす例が紹介されています。
例文は次のとおりです。「法人営業で顧客の課題をヒアリングし、解決策を提案してきました。その経験を土台に、より多くの顧客に価値を届けられるマーケティングの仕事に挑戦したいと考え、現在は基礎を独学で学んでいます。」
- 学習中のことがあれば具体的に添える
- 営業経験の何が活きるかを1つに絞る
- 現職への不満は一言にとどめる
別職種への転職では、未経験であることを前提に、学習や準備の姿勢を示すことが欠かせません。
例文をそのまま読むと、面接官には用意した文章だと伝わります。数字、商材名、取り組んだ工夫を自分の経験に置き換えて、普段の話し言葉に近づけてください。
営業職の転職理由の整理方法と相談先


5つの軸で不満を分類
転職理由を整理するには、不満を軸ごとに分けて重さを比べる方法が有効です。給与、評価、労働時間、人間関係、将来性の5つに分け、それぞれ10点満点で自分の不満度を付けます。
| 軸 | 確認する内容 | doda調査の割合 |
|---|---|---|
| 給与 | 昇給の見込みと報酬の安定性 | 33.6%(1位) |
| 評価 | 成果が反映される仕組みか | 18.1%(7位) |
| 労働時間 | 残業と休日出勤の頻度 | 20.3%(4位) |
| 人間関係 | 上司や同僚との関係 | 22.7%(2位) |
| 将来性 | 業界や商材の先行き | 17.4%(8位) |
点数が最も高い軸が、本当の転職理由です。上位2つの軸が転職先選びの条件になり、面接で話す理由もここから選べます。割合の数字は全職種の傾向なので、自分の点数との違いも参考になります。
社内で解決できるかの見極め
すべての不満が転職でしか解決できないわけではありません。部署異動や担当顧客の変更、上司との面談で改善する余地があれば、先に試す価値があります。
一方で、給与体系や会社の将来性のように個人の努力では変えられない軸が最も重い場合、転職が現実的な選択肢になります。環境が原因なのか、自分の進め方が原因なのかを切り分けてください。
転職エージェントへの相談
理由を自分だけで整理しにくい場合は、転職エージェントとの面談が役に立ちます。キャリアアドバイザーと話すことで、不満が客観的に整理され、応募先に合う伝え方も見えてきます。
CREXの解説でも、転職理由の伝え方に不安がある場合はキャリアアドバイザーへの相談が勧められています。転職の意思が固まっていない段階でも面談はできるため、情報収集の目的で使う人も多いです。



相談の場では、不満をそのまま話して構いません。整理されていない本音の方が、アドバイザーも本当の課題を見つけやすいです。完璧な転職理由を作ってから行く必要はありません。
整理した理由は、メモに書き出して残してください。面接の直前に見返すと話がぶれにくく、応募先ごとに少しずつ調整もできます。
営業職の転職理由のまとめ
営業職の転職理由は、給与、評価、労働時間、将来性への不満に集約されます。doda調査では給与が4年連続で1位となり、全年代と男女別でも首位でした。
ノルマの厳しさよりも、成果が報われない感覚が転職の引き金になっているのが実態です。ただしこの数字は全職種の集計のため、自分の状況に当てはめて読む必要があります。
面接では、不満の事実、取り組んだ行動、応募先での希望の3つを順に話します。悪口や待遇だけの話を避け、1分程度で伝えられるように整えてください。
理由の整理に迷う場合は、5つの軸で不満度を点数にすると重い軸が見えます。1人で整理しにくいときは、転職エージェントの面談で客観的な視点を得るのも1つの方法です。
出典・参考情報
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FOCUS AGENT:東田 尚起


株式会社リクルートにてHR領域に従事。
求人広告営業(indeed/リクナビnext)をメインに、転職エージェントとしても従事。
自ら立ち上げた就職系メディアの事業売却を経験し、転職支援と日系企業を中心に複数社のRPO業務も担う。









