「営業職への転職って、やっぱり厳しいのかな」「未経験でも営業に転職できると聞いたけど、本当?」「どんな人が向いているのか、正直なところを教えてほしい」。営業職への転職を検討しながら、こんな不安を持っている方は多いと思います。
結論から言うと、営業職への転職は、正しい準備と業界・スタイル選びができれば、他の職種より転職しやすい部類に入ります。全職種の中で最も求人数が多く、未経験可のポジションも豊富です。ただし「なんとなく転職しやすそう」という思い込みで進めると、あっさり全落ちするのも事実です。
この記事では、営業職への転職が厳しくなるケースと、そうでないケースの違いを整理した上で、転職成功につながる具体的な準備の手順まで解説します。
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株式会社リクルートにてHR領域に従事。
求人広告営業(indeed/リクナビnext)をメインに、転職エージェントとしても従事。
自ら立ち上げた就職系メディアの事業売却を経験し、転職支援と日系企業を中心に複数社のRPO業務も担う。
営業職への転職が「厳しい」と感じる理由は3つ
「営業への転職が厳しい」と感じる方の多くは、以下の3つのどれかが原因です。自分がどれに当てはまるかを特定することが、対策の第一歩です。
理由1:「営業職を選んだ理由」が弱い
営業職は求人数が多い分、「とりあえず営業なら入れるだろう」という軽い動機で応募する人も集まります。採用担当者はその温度感をすぐに見抜きます。「なぜ営業という仕事を選んだのか」「この業界・この商材の営業で何を実現したいのか」まで語れない志望動機は、面接を通過しにくいといえます。「人と話すのが好き」「コミュニケーション能力に自信がある」だけでは、どの採用担当者にも刺さりません。
理由2:業界・商材・営業スタイルの選び方が合っていない
「営業職」と一口に言っても、不動産の飛び込み営業とSaaSのインサイドセールスでは、仕事の性質が全く異なります。自分の強み・経験・ライフスタイルに合っていない営業スタイルを選んでしまうと、書類が通っても面接で「この人は続かない」と判断されてしまうケースがあります。
理由3:職務経歴書に「数字と成果」がない
営業経験がある人が営業職に転職する場合でも、「担当エリア・顧客数・売上目標・達成率・前年比」といった数字が職務経歴書に入っていないと、採用担当者には強みが伝わりません。未経験から営業に転職する場合も同様で、「対人提案・説得・折衝の経験を数値で語れるか」が書類通過率を大きく左右します。
営業職への転職が「厳しくない」理由
一方で、営業職への転職が他の職種と比べて圧倒的に有利な点もあります。
求人数がどの職種より多い
転職サイトで求人数を職種別に見ると、営業職は常にトップです。製造業・IT・医療・不動産・金融・教育など、すべての業界で営業職の採用ニーズが継続的に存在しています。求人が多いということは、自分に合う求人を選べる余地も大きいということです。
未経験可のポジションが豊富
エンジニアや経理などの専門職は「経験○年以上」という条件がほぼ必須ですが、営業職は異業種・未経験からの採用実績が多い職種です。特に若手(20代〜30代前半)は、ポテンシャルと志望動機の質で採用されるケースも多くあります。
「数字で語れる強み」が転職市場で最も汎用性が高い
営業経験で培われる「目標設定→行動→数字で振り返る」というサイクルは、業界・職種を超えて転用できるスキルです。営業職から事業企画・コンサルタント・カスタマーサクセス・マーケターなど、幅広いキャリアへの転換が可能になります。
株式会社CAREER FOCUS/東田尚起営業職への転職が他職種より有利な理由は『求人数が最多』『未経験可ポジションが豊富』『数字で語れる強みの汎用性が高い』の3点です。すべての業界で継続的に採用ニーズがあり、若手ならポテンシャルと志望動機で採用される。営業で培った『目標→行動→数字検証』のサイクルは事業企画・コンサルタント・CSなど幅広くキャリア転換できる汎用スキルです。
営業職への転職での選び方
営業職への転職で失敗するもうひとつの大きな原因が、「営業=飛び込み・ノルマ・きつい」という固定イメージのまま転職先を選んでしまうことです。現在の営業職は非常に多様化しており、自分の強みとスタイルに合った営業を選ぶことが転職成功の鍵です。
| 営業スタイル | 特徴 | 向いている人 | 年収水準目安 |
|---|---|---|---|
| 個人営業(保険・不動産・車等) | 個人のお客様への提案・販売。インセンティブ型が多い。土日出勤ありのケースも | 粘り強く動ける人・稼ぎたい人・未経験でも挑戦しやすい | 300〜800万円(成果次第で上振れ大) |
| 法人営業(有形商材) | メーカー・商社等が企業に製品を提案する営業。ルート営業が多く安定しやすい | 関係構築が得意な人・業界知識を深めたい人 | 400〜700万円 |
| 法人営業(無形商材・SaaS) | ソフトウェア・クラウドサービス・HR Techなどを企業に提案。課題解決型の提案力が必要 | 論理的な提案が得意な人・IT関心がある人・成長業界で働きたい人 | 500〜1,000万円以上 |
| インサイドセールス | 電話・Web会議で完結する内勤型の営業。リードを商談につなぐ役割 | コミュニケーションが得意だが外出が難しい人・育児中の方にも | 400〜650万円 |
| カスタマーサクセス(CSM) | 既存顧客の活用支援・継続率向上。「解約を減らす」ことが成果指標 | 相談・サポート・コンサルティング志向の人 | 450〜750万円 |
この中から「自分の強みが活きる・自分のライフスタイルに合う・3年後に市場価値が残る」営業スタイルを選ぶことが、転職後の満足度にも直結します。特に無形商材(SaaS・IT・人材等)の法人営業は、市場価値が高まりやすく転職後のキャリア選択肢が広がりやすいため、中長期のキャリアを考えるなら特に検討に値します。
未経験から営業職に転職できる人の特徴
「未経験可の求人が多い=誰でも通る」ではありません。未経験から営業職への転職を成功させた人には、共通する特徴があります。
採用される人の3つの共通点
- 「なぜ営業・なぜこの業界・商材か」を具体的に語れる。「人と話すのが好き」ではなく「この商材を通じてこんな価値を提供したい」という文脈で語れる人は採用担当者に刺さります
- 「提案・説明・折衝」の経験を過去の業務から引き出せる。接客・教育・相談・サポートなどの経験を「ある課題に対してどうアプローチしたか」というSTAR法で語れる人は、営業未経験でも評価されます
- 数字に対して前向きな姿勢を示せる。「目標を追うことへの抵抗感のなさ」と「成果が数字で見えることへの前向きさ」を語れる人は、面接官から「続けられる人」と判断されます
採用されにくい人の特徴
- 「なんとなく営業に向いていそう」「他の仕事より採用されやすそう」という動機で応募している人。志望動機の薄さは面接で必ず見抜かれます
- ノルマ・数字・目標達成へのプレッシャーを明確に嫌がる人。「数字で管理されるのが苦手」という方には、カスタマーサクセス(解約率管理)やインサイドセールス(商談数管理)でも数字目標があるため、完全に向いていないとはいえません。どの形の数字管理なら許容できるかを整理しておきましょう
- 「とりあえず書類を出してみる」だけで志望動機を作っていない人。応募先ごとに「この会社のこの商材でこう活躍したい」という内容に書き換えていない職務経歴書は、書類段階で弾かれます



未経験から営業職に採用される人の共通点は『なぜこの業界・商材か』を具体的に語れる・過去業務から提案・説明経験をSTAR法で引き出せる・数字への抵抗感がない』の3点です。採用されにくい人は『なんとなく営業向き』『ノルマ嫌い』『応募先ごとに志望動機を書き換えていない』。応募先ごとに『この商材でこう活躍したい』という内容に編集することが必須です。
営業職への転職を成功させる準備の手順
手順1:「どの営業スタイルを目指すか」を決める
「営業職に転職する」と決めたら、最初に「個人営業・法人営業・SaaS営業・インサイドセールス・CSM」のどのタイプを目指すかを絞り込みます。「3年後にどんなスキルが手元に残るか」という視点で選ぶと、転職後のキャリア設計が長期的に有利になります。無形商材の法人営業は「論理的な提案力・顧客課題の構造化能力」が身につき、IT・コンサル・事業企画など幅広い次のキャリアにつながります。
手順2:職務経歴書を「数字と成果」で書き直す
過去の仕事経験をSTAR法(状況→課題→行動→結果)で整理し、可能な限り数値化します。「顧客対応をしていた」ではなく「月30件の問い合わせ対応・顧客満足度向上のため○○を改善した・担当顧客の継続率が前年比○%向上」という形で書けると、採用担当者の目に止まります。
手順3:志望動機を「業界・商材・会社」まで落とし込む
「営業職を志望する理由」だけでは不十分です。「なぜこの業界・なぜこの商材・なぜこの会社の営業か」まで言語化できると、書類通過率と面接通過率が大きく上がります。例えば「SaaS営業を選んだのは、この業界の成長性と課題解決型の提案スタイルに共感したから。この会社の○○というプロダクトは△△という社会課題を解決する可能性があり、自分の前職で培った□□の知識が活きると考えた」という具体性が理想です。
手順4:エージェントを活用して非公開求人にアクセスする
営業職の求人の多くは転職エージェント経由の非公開求人です。エージェントへの登録で以下の4つのメリットが得られます。
- 非公開求人へのアクセス(表に出ていない良質な求人)
- 職務経歴書・履歴書の添削(プロの目線で改善できる)
- 面接対策(業界・企業別の頻出質問と回答準備)
- 年収交渉の代行(自分では言いにくい条件交渉を代わりにやってもらえる)
特に職務経歴書の書き方は、エージェントに添削してもらうだけで書類通過率が大幅に変わるケースが多くあります。



営業職への転職成功は『営業スタイル決定→職務経歴書を数字で書き直す→志望動機の具体化→エージェント活用』の4ステップです。『業界・商材・会社』まで言語化できるかが書類通過率を左右します。法人営業は『論理的提案力・顧客課題構造化能力』が次のキャリア(コンサル・事業企画)につながる汎用スキル。エージェントの職務経歴書添削で通過率が大幅改善します。
営業職への転職に役立つエージェントの選び方
営業職への転職では、営業職・BtoB法人営業・SaaS営業の転職支援実績が豊富なエージェントを選ぶことが重要です。「どの営業スタイルが自分に合うか」の見極めサポートから、業界・企業別の面接対策まで一貫してサポートしてもらえるエージェントが有利です。以下の3社は営業職への転職支援実績が豊富です。
リクルートエージェント
業界最大手で営業職の求人数が圧倒的に多く、非公開求人へのアクセスも豊富です。業界別・職種別の専任アドバイザーが職務経歴書の添削・面接対策・年収交渉まで対応します。営業職への転職活動をスタートするにあたって最初に登録すべきエージェントです。
マスメディアン
マーケティング・デジタル・SaaS・法人営業領域に特化した転職エージェントです。SaaS営業・インサイドセールス・カスタマーサクセスへの転職を目指す方に特に有効で、業界理解の深いアドバイザーが対応します。
マーキャリNEXT CAREER
法人営業・SaaS・ハイクラス転職に強みを持つエージェントです。年収600万円以上の法人営業・フィールドセールス・営業マネージャー職への転職を目指す方に向いており、年収交渉のサポートも評価されています。
まとめ:営業職への転職を成功させるための3つの手順
営業職への転職は「正しい準備と業界・スタイル選びができれば、他の職種より転職しやすい部類に入ります。厳しく感じる場合のほとんどは、「志望動機が弱い」「業界・営業スタイルが合っていない」「職務経歴書に数字がない」という3つが原因です。
また「営業職=飛び込み・ノルマ・きつい」という古いイメージにとらわれず、SaaS営業・インサイドセールス・カスタマーサクセスという新しい営業職も視野に入れることで、転職先の選択肢が大きく広がります。
転職成功に向けた3つの手順
| 手順 | やること |
|---|---|
| 手順1(今週中) | 「個人営業・法人有形・法人無形(SaaS)・インサイドセールス・CSM」の5タイプを確認し、自分のライフスタイル・強み・3年後のキャリアから志望スタイルを絞り込む |
| 手順2(1〜2週間以内) | 職務経歴書を「数字と成果」で書き直す。「なぜ営業・なぜこの業界・なぜこの会社」という3層の志望動機をSTAR法で言語化する |
| 手順3(並行して) | リクルートエージェント・マスメディアンなど営業職に強いエージェントへ登録し、職務経歴書の添削・面接対策のサポートを受けながら非公開求人にアクセスする |
本記事が、営業職への転職を検討されている方の参考になれば幸いです。











