あずさ監査法人の平均年収は706万円|年代別・グレード別の実態と年収を上げる方法を解説

あずさ監査法人の平均年収は706万円です(口コミサイト集計、正社員303人の回答、回答者の平均年齢29.9歳)。あずさ監査法人は株式会社ではなく「有限責任監査法人」という組織形態のため、上場企業が提出する有価証券報告書は存在せず、この706万円も口コミベースの推定値になります。

国内の給与所得者の平均給与は478万円、正社員に限っても545万円です(国税庁 令和6年分 民間給与実態統計調査)。あずさ監査法人の水準はその約1.3倍にあたります。

ただし706万円はあくまで回答者全体の平均です。スタッフとマネージャー、マネージャーとパートナーでは年収が2倍近く変わるグレード制が敷かれており、年代によっても中身は大きく異なります。この記事では口コミデータを起点に、年代別・グレード別の実態と、大手4法人の中での位置づけ、年収を上げる道筋を整理します。

解説者

FOCUS AGENT:東田 尚起

FOCUS AGENT なおき

株式会社リクルートにてHR領域に従事。
求人広告営業(indeed/リクナビnext)をメインに、転職エージェントとしても従事。

自ら立ち上げた就職系メディアの事業売却を経験し、転職支援と日系企業を中心に複数社のRPO業務も担う。

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株式会社CAREER FOCUS/東田尚起

あずさ監査法人は株式会社の「KPMGコンサルティング」とは別の法人です。同じKPMGの名を冠していても、監査を担う監査法人とコンサルティングを担う株式会社では組織の仕組みも年収の調べ方も変わるので、その違いから順番に見ていきましょう。

目次

あずさ監査法人の平均年収は706万円|有報が存在しない理由

あずさ監査法人の平均年収の全体像

あずさ監査法人の平均年収は706万円です(口コミサイト集計、正社員303人、平均年齢29.9歳、年収範囲130万円から1,375万円)。株式会社のように有価証券報告書で平均給与が公表される仕組みがないため、この数字は社員・元社員の自己申告を集計した推定値であることをまず押さえておく必要があります。

有価証券報告書が存在しない理由は、あずさ監査法人が株式会社ではなく公認会計士法にもとづく「有限責任監査法人」という組織形態だからです。出資者にあたる「社員」が業務を執行する専門家の共同事業体で、金融商品取引法が定める有価証券報告書の提出義務を負う株式公開企業とは根本的に仕組みが異なります。

そのため年収を調べる一次情報は、口コミサイトの集計値と、法人が公表する採用情報やプレスリリースに限られます。この記事でも架空の精緻な数字は作らず、出典のある数字だけを扱います。

あずさ監査法人の企業情報とKPMGコンサルティングとの違い

あずさ監査法人の公式サイト
出典 あずさ監査法人公式サイト

有限責任あずさ監査法人は、全国主要都市に約7,000名の人員を擁する国内四大監査法人の一つで、KPMGのメンバーファームとして監査証明業務と非監査証明業務を提供しています(あずさ監査法人 法人概要)。2025年6月末時点の人員は7,362名で、うち公認会計士は3,011名です。

ここで混同しやすいのが「KPMGコンサルティング株式会社」です。同じKPMGの名前を使っていますが、KPMGコンサルティングは経営コンサルティングを手がける株式会社で、あずさ監査法人とは別の法人格を持ちます。KPMGコンサルティングの年収については、KPMGコンサルティングの年収を解説した別記事で扱っています。

監査法人は「社員」と呼ばれる公認会計士が共同で運営する組織で、株式会社のような株主や取締役会は存在しません。昇進のゴールも「取締役」ではなく「社員(パートナー)」になることで、出世の構造自体がコンサルティング会社とは違う点を押さえておくと、求人票や口コミの読み方を誤りにくくなります。

初任給の引き上げと3年連続のベースアップ

あずさ監査法人は2025年7月の給与改定で、会計士の定期採用者の初任給を月額35万円(首都圏手当を含む)に引き上げました。これは3年連続のベースアップで、定期昇給分とあわせると3年平均で7%程度の賃上げになると公表されています(KPMGジャパン プレスリリース)。

公認会計士試験の合格者を巡っては大手監査法人同士の採用競争が続いており、初任給の引き上げはその流れを映した動きです。口コミベースの平均706万円は過去の在籍者も含む数字のため、直近の新卒・中途入社者の年収は平均より高めに出やすいと見ておくのが実態に近いでしょう。

ワンポイントアドバイス
「KPMG」の名前だけで会社を判断しない

求人票に「KPMG」とあっても、あずさ監査法人(監査)とKPMGコンサルティング(コンサル)では業務内容・評価制度・年収水準が異なります。応募前に法人名と業務内容を照らし合わせて確認してください。

あずさ監査法人の年代別の年収目安

あずさ監査法人の年代別の年収目安

口コミサイトの集計では、あずさ監査法人の年代別平均年収は20代626万円、30代806万円、40代816万円、50代560万円です(キャリコネ あずさ監査法人の年収・評判)。数字だけを見ると50代で下がる逆転現象が起きています。

年代平均年収位置づけ
20代626万円スタッフ・シニアスタッフが中心
30代806万円マネージャー昇格で年収が伸びる層
40代816万円管理職・社員登用の有無で差が出る
50代560万円独立・転籍組を含み回答数が少ない

出典はキャリコネ あずさ監査法人の年収・評判です。50代の560万円は回答サンプルが少ないうえ、監査法人の社員(パートナー)になった人や独立開業した人が口コミ投稿から抜けやすいという事情が考えられます。50代の数字は実態を下振れさせている可能性がある点に注意してください。

20代・30代の年収

20代の平均は626万円です。国内の同年代の平均給与が400万円前後であることを踏まえると、公認会計士試験合格者として入社した時点で既に大きく上回っています。

押し上げているのは初任給の水準です。2025年7月の給与改定で会計士の定期採用者の初任給は月額35万円(首都圏手当込み)になりました(KPMGジャパン プレスリリース)。年収換算ではおよそ500万円台後半からのスタートになります。

30代に入るとマネージャー昇格の有無で差が表面化します。平均806万円まで伸びるのは、この年代でマネージャーに上がる人が一定数含まれているためです。

40代・50代の年収

40代の平均は816万円で、30代とほぼ横ばいです。マネージャーからシニアマネージャー、さらに社員(パートナー)へと上がれるかどうかで、この年代の年収は大きく分かれます。

社員(パートナー)になれば年収は1,500万円を超える水準まで上がるとされますが、なれる人数は限られています。社員に上がれないまま監査法人に残った場合、40代後半でも年収は900万円前後で頭打ちになりやすいという声もあります。

一方で40代以降は、事業会社のCFO候補やIPO準備企業の経理責任者として転職するケースも目立ちます。監査経験を評価されて、監査法人に残るより高い年収を提示されることも少なくありません。

額面年収と手取りの差

ここまでの数字はすべて額面です。実際に口座に入る手取り額は、社会保険料と所得税・住民税が引かれたあとの金額になります。

目安として、年収600万円なら手取りは460万円から480万円程度、年収900万円なら手取りは660万円から690万円程度です。額面が上がるほど税率も上がるため、手取りの伸びは額面の伸びより緩やかになります。

ワンポイントアドバイス
50代の数字だけで将来を判断しない

50代の平均560万円は、社員(パートナー)になった人や独立した人が口コミの回答者から外れやすいことが影響しています。自分が社員を目指すのか、途中で事業会社に移るのかで将来の年収カーブは大きく変わります。

あずさ監査法人のグレード別の年収の違い

あずさ監査法人のグレード別年収目安

監査法人の年収はグレード(役職段階)によって大きく変わります。大手監査法人に共通する目安として、スタッフで500万円以上、シニアスタッフで700万円以上、マネージャーで900万円以上、シニアマネージャーで1,100万円以上、パートナーで1,500万円以上とされています(kotora 公認会計士の年収解説)。

昇進の目安は、入社3から4年でシニアスタッフ、7から8年でマネージャー、15年前後でパートナーというペースです。年功で緩やかに上がるというより、昇格のタイミングで年収が段階的に跳ね上がる構造になっています。

あずさ監査法人の口コミ集計では、職種別の平均年収も出ています。経営・各種コンサルタント業務が737万円、事務(財務・会計・経理)が711万円、金融専門職が684万円です(キャリコネ あずさ監査法人の年収・評判)。監査業務そのものより、非監査のアドバイザリー業務の方がやや高く出る傾向があります。

スタッフ・シニアスタッフの年収

公認会計士試験合格後に入社するスタッフの年収は500万円前後からのスタートです。2025年7月の給与改定で初任給が月額35万円(首都圏手当込み)に引き上げられたため、新卒世代はこの水準より高めに出ます。

入社3から4年でシニアスタッフに昇格すると、年収は700万円以上まで上がるのが一般的です。この間に実務補習所での単位取得と修了考査の合格が求められ、資格取得の負荷と年収の伸びが同時に進む時期にあたります。

繁忙期は3月決算企業の監査が集中する4月から6月で、残業が増えやすい時期です。口コミでは月平均41.5時間の残業が報告されています(キャリコネ あずさ監査法人の年収・評判)。

マネージャー・パートナーの年収

入社7から8年でマネージャーに昇格すると、年収の目安は900万円以上です。クライアント先での監査チームを統括する立場になり、評価も個人の作業量より管理能力に重点が移ります。

シニアマネージャーでは1,100万円以上が目安です。他の大手監査法人の例では、トーマツのシニアマネージャーが約1,152万円、EY新日本のシニアマネージャーが約1,280万円とされ、同じグレードでも法人ごとに差があることがうかがえます(kotora 公認会計士の年収解説)。

最終的に社員(パートナー)に昇格すると、年収は1,500万円以上が目安になります。ただし入社から15年前後かかるうえ、社員になれる人数は組織の規模に応じて限られており、全員が到達できるゴールではありません。

  • スタッフ 500万円以上(入社1〜3年)
  • シニアスタッフ 700万円以上(入社3〜4年)
  • マネージャー 900万円以上(入社7〜8年)
  • シニアマネージャー 1,100万円以上
  • パートナー(社員) 1,500万円以上(入社15年前後)

この5段階を順番に上がっていくのが監査法人の基本的なキャリアパスです。途中で事業会社やコンサルティングファームへ転職する人も多く、必ずしも全員がパートナーを目指すわけではありません。

ワンポイントアドバイス
グレードを聞けば年収レンジが見える

監査法人同士の転職や中途入社では、平均年収ではなく「今のグレードと在籍年数」を伝えるだけで、おおよその年収レンジが相手にも伝わります。面談では遠慮せずグレードベースで条件を確認してください。

株式会社CAREER FOCUS/東田尚起

監査法人の年収は、平均値より「自分が今どのグレードにいて、あと何年でどこまで上がれるか」で考えた方が実感に近づきます。次は他の大手監査法人と並べて、あずさ監査法人の立ち位置を確認してみましょう。

あずさ監査法人の年収を大手監査法人3法人と比較

あずさ監査法人は国内四大監査法人の一つですが、他の3法人と比べると口コミ平均年収はやや低めに出ています。ここでは有限責任監査法人トーマツ、EY新日本有限責任監査法人、PwC Japan有限責任監査法人と比較します。

いずれも口コミサイトの集計値のため、回答者の年齢構成や職種構成によって数字は変動します。あくまで相対的な位置づけを確認する材料として見てください。

法人名平均年収回答者数月平均残業
あずさ監査法人706万円303人41.5時間
有限責任監査法人トーマツ740万円346人39.7時間
EY新日本有限責任監査法人725.1万円356人44.0時間
PwC Japan有限責任監査法人736万円166人41.2時間

出典はキャリコネ あずさ監査法人、キャリコネ 有限責任監査法人トーマツ、キャリコネ EY新日本有限責任監査法人です。あずさ監査法人は4法人の中で最も低い水準にあり、最も高いトーマツとは34万円の差があります。

有限責任監査法人トーマツの年収

有限責任監査法人トーマツの公式サイト
出典 有限責任監査法人トーマツ公式サイト

有限責任監査法人トーマツの口コミ平均年収は740万円です(正社員346人、平均年齢30.3歳、年収範囲264万円から1,384万円)。4法人の中で最も高い水準にあります。

トーマツはデロイト トウシュ トーマツのメンバーファームで、監査だけでなくコンサルティングや税務、ファイナンシャルアドバイザリーの関連法人を含むグループを形成しています。グループ内での異動や兼務の機会が多い点が特徴です。

年代別では20代654万円、30代798万円、40代938万円です。40代の伸びがあずさ監査法人より大きい点が、全体の平均を押し上げている一因と考えられます。

EY新日本有限責任監査法人の年収

EY新日本有限責任監査法人の公式サイト
出典 EY新日本有限責任監査法人公式サイト

EY新日本有限責任監査法人の口コミ平均年収は725.1万円です(正社員356人、年収範囲299万円から1,470万円)。あずさ監査法人との差は19万円です。

年代別では20代650万円、30代771万円、40代1,020万円と、40代で大きく伸びているのが特徴です。社員やシニアマネージャーに上がる人の年収が全体の平均を押し上げていると考えられます。

一方で月平均残業時間は44.0時間と4法人の中で最も長くなっています。年収の高さと労働時間の長さが比例している傾向がうかがえ、ワークライフバランスを重視する場合は見ておきたいポイントです。

PwC Japan有限責任監査法人の年収

PwC Japan有限責任監査法人の公式サイト
出典 PwC Japanグループ公式サイト

PwC Japan有限責任監査法人の口コミ平均年収は736万円です(正社員166人、20代620万円、30代816万円、40代834万円)。あずさ監査法人との差は30万円です。

この法人は2023年12月に旧PwCあらた有限責任監査法人とPwC京都監査法人が統合して発足しました。統合から日が浅く、旧あらた時代からの口コミと混在している可能性がある点は割り引いて見る必要があります。

月平均の休日出勤は1.1日と4法人の中で最多ですが、有休消化率は56%とやや低めです。繁忙期の働き方は法人ごとに差があるため、口コミの時系列にも注意してください。

ワンポイントアドバイス
法人間の差は34万円、働き方もあわせて比較する

4法人の平均年収の差は最大でも34万円程度で、突出した差ではありません。転籍を考えるなら年収だけでなく、残業時間や有休消化率、担当するクライアント業界の違いもあわせて比較すると判断を誤りにくくなります。

株式会社CAREER FOCUS/東田尚起

4法人を並べると、年収の差はそこまで大きくないことがわかります。監査法人同士の転籍を考えるなら、年収よりも担当クライアントの業界や働き方の違いで選んだ方が後悔しにくいですよ。

あずさ監査法人の年収に関する口コミ・評判

口コミサイトでは、年収の水準そのものへの不満は比較的少なく、評価制度や繁忙期の働き方に関する声が目立ちます。あずさ監査法人は896件の口コミが投稿され、総合評価は3.2(5点満点)です。

月平均残業時間は41.5時間、月平均休日出勤は0.9日、有休消化率は60%と報告されています(キャリコネ あずさ監査法人の年収・評判)。他の大手監査法人と比べて突出して多いわけではありません。

評価制度に対する社員の評価

評価基準が明確で、プロジェクト責任者から定期的にフィードバックを受けられるという声があります。監査チームごとに担当するクライアントが変わるため、評価者が固定されにくい一方、都度のフィードバックで方向性を確認しやすいという利点があるようです。

一方で評価が数値や実績に連動するため、繁忙期にどれだけ稼働できたかが昇格スピードに直結しやすいという指摘もあります。出産や育児で稼働を抑えた時期がある場合、昇格のペースに影響が出ることもあるようです。

育児休暇や時短勤務などの制度自体は整っており、ベビーシッター利用料補助や事業所内託児所といった福利厚生も用意されています。制度の有無と、実際に使いやすい文化があるかどうかは分けて考える必要がありそうです。

繁忙期の働き方に関する声

3月決算企業が多いことから、4月から6月にかけての繁忙期に残業が増えるという声が複数あります。月平均では41.5時間でも、繁忙期だけを見ればこれを大きく上回る月もあるようです。

一方で繁忙期以外は定時退社がしやすく、在宅勤務や時差出勤を組み合わせやすいという声もあります。年間を通じた平均より、繁忙期と閑散期の差が大きい働き方と捉えておくと実態に近づきます。

転勤がない点も口コミで評価されています。全国に事務所がありますが、個人の希望に反した強制的な転勤は基本的にないとされ、ライフプランを立てやすい要素の一つになっています。

ワンポイントアドバイス
繁忙期の実態は配属クライアントで変わる

同じ法人でも、担当するクライアントの決算期や規模によって繁忙期の負荷は変わります。面接では「平均残業時間」より「自分が配属されそうなチームの繁忙期の実態」を質問した方が、入社後のギャップを減らせます。

あずさ監査法人で年収を上げる方法

あずさ監査法人で年収を上げる3つの道

あずさ監査法人で年収を上げる道は大きく3つあります。社内でグレードを上げる、非監査のアドバイザリー領域など専門性を磨く、外部へ転職するという選択です。

最も現実的なのは社内でのグレード昇格です。スタッフからシニアスタッフ、マネージャーへと上がるにつれて年収は段階的に増えるため、転職で同等以上を狙うより到達しやすい目標になります。

社内での昇格とグレードの引き上げ

監査法人の年収は、年功で緩やかに増えるというより、グレードが上がるタイミングで段階的に動きます。スタッフからシニアスタッフへの昇格だけでも年収が200万円前後変わることもあります。

評価は担当した監査業務の実績と、クライアント対応・チームマネジメントの実績に連動します。修了考査の合格と公認会計士登録を早めに済ませておくことも、昇格のスピードに影響する要素です。

非監査のアドバイザリー業務(財務会計アドバイザリーやガバナンス・内部統制アドバイザリーなど)に関わる機会を積極的に取りにいくことも、年収アップにつながります。口コミ集計でも経営・各種コンサルタント業務の平均年収が最も高く出ていました。

専門性を生かした転職

社内での昇格が見通せない場合、転職が選択肢になります。公認会計士資格と監査の実務経験は、事業会社の経理財務部門やIPO準備企業のCFO候補として評価されやすい経歴です。

同じ監査法人同士でも、トーマツ・EY新日本・PwC Japanとの間で平均年収に30万円前後の差があることは先に見た通りです。ただし全社平均の差がそのまま個人の提示年収に反映されるとは限らず、グレードを基準にした比較が現実的です。

コンサルティングファームへの転職では、監査で培った会計・内部統制の知見がそのまま評価されるケースが多く、監査法人の年収水準を上回る提示を受けることも珍しくありません。提示年収の相場を知るには、同じ業界の求人を複数社分まとめて見られる転職エージェントの活用が近道です。

ワンポイントアドバイス
在籍中に市場価値を測っておく

転職を決めていなくても、エージェントに職務経歴を見てもらえば現在のグレードでの想定年収レンジがわかります。社内昇格のペースと外部の提示額を同じ物差しで比べられるようになり、どちらを選ぶにしても判断材料が増えます。

株式会社CAREER FOCUS/東田尚起

公認会計士資格と監査経験は、業界を問わず評価されやすい武器です。監査法人に残るか事業会社に移るか迷っている段階でも、一度市場価値を確かめておくと社内での交渉にも使えますよ。

あずさ監査法人の年収に関するよくある質問

あずさ監査法人の年収について、検索されることの多い疑問をまとめます。数字はいずれも公開資料と口コミ集計をもとにしています。

あずさ監査法人の初任給はいくらですか

2025年7月の給与改定で、会計士の定期採用者の初任給は月額35万円(首都圏手当を含む)に引き上げられました(KPMGジャパン プレスリリース)。これは3年連続のベースアップの一環です。

定期昇給とベースアップをあわせると、3年平均で7%程度の賃上げになると公表されています。公認会計士試験合格者の争奪戦が続くなか、大手監査法人各社が初任給の引き上げを進めている流れの一つです。

あずさ監査法人は有価証券報告書を公表していますか

公表していません。あずさ監査法人は株式会社ではなく公認会計士法にもとづく有限責任監査法人という組織形態で、出資者ではなく「社員」と呼ばれる専門家が共同で業務を執行する仕組みです。

金融商品取引法が定める有価証券報告書の提出義務は、株式を公開している会社に課されるものです。あずさ監査法人のような監査法人はこの対象外のため、年収に関する一次情報は口コミサイトの集計や法人自身が発信する採用情報・プレスリリースに限られます。

あずさ監査法人の平均年収は今後も上がりますか

直近3年はベースアップが続いており、上昇基調にあります。3年平均で7%程度の賃上げが実施されたことが公表されています(KPMGジャパン プレスリリース)。

背景には公認会計士試験合格者の採用競争があります。大手監査法人各社が初任給と中堅層の待遇を競って引き上げており、この流れが続く限り、あずさ監査法人の平均年収も緩やかに上昇していく可能性が高いと考えられます。

ワンポイントアドバイス
最新の数字は法人の公表情報を確認する

あずさ監査法人には有価証券報告書がないため、最新の初任給やベースアップの情報はKPMGジャパンの採用ページやプレスリリースで確認するのが最も確実です。転職サイトの口コミ数字は更新が遅れていることがあります。

まとめ

あずさ監査法人の平均年収は706万円です(口コミサイト集計、正社員303人、平均年齢29.9歳)。国内の正社員平均545万円の約1.3倍にあたる水準ですが、有価証券報告書が存在しないため、この数字は推定値であることを押さえておく必要があります。

有報がないのは、あずさ監査法人が株式会社ではなく「社員」が業務を執行する有限責任監査法人という組織形態だからです。同じKPMGの名を持つ株式会社「KPMGコンサルティング」とは別の法人である点も、求人を比較するうえで誤解しやすいポイントでした。

年代別では20代626万円、30代806万円、40代816万円、50代560万円です。グレード別ではスタッフ500万円以上からパートナー1,500万円以上まで、昇格のたびに年収が段階的に上がる仕組みになっています。

大手4法人で比較すると、あずさ監査法人はトーマツ740万円、PwC Japan736万円、EY新日本725.1万円に次ぐ水準でした。差は最大でも34万円程度で、年収だけでなく残業時間や有休消化率もあわせて見るのが実用的です。

年収を上げる道は、社内でのグレード昇格、非監査のアドバイザリー業務での専門性の獲得、外部への転職の3つです。2025年7月には初任給が月額35万円に引き上げられ、3年平均7%の賃上げが実施されるなど、法人全体の待遇改善も進んでいます。

転職を検討する場合は、全社平均ではなく自分のグレードに近い水準で比較してください。公認会計士資格と監査経験を生かせる転職先を選べば、年収の維持と上積みの両方を狙いやすくなります。

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