ソニーミュージックの平均年収は、OpenWorkの口コミ集計で約764万円、en-hyouban(旧Vorkers)の集計では約613万円とされています。ソニーミュージックグループの中核であるソニー・ミュージックエンタテインメント(本社・東京都千代田区)はソニーグループの完全子会社で株式を独自に上場していないため、有価証券報告書は存在せず、口コミサイトの集計値が実態を知る主な手がかりになります。
本記事では、複数の口コミサイトのデータを職種別・年代別に整理したうえで、他の大手音楽・エンタメ系企業との比較や、年収を上げるための具体的な選択肢まで解説します。
FOCUS AGENT:東田 尚起

株式会社リクルートにてHR領域に従事。
求人広告営業(indeed/リクナビnext)をメインに、転職エージェントとしても従事。
自ら立ち上げた就職系メディアの事業売却を経験し、転職支援と日系企業を中心に複数社のRPO業務も担う。
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ソニーミュージックの平均年収と口コミベースの実態
ソニーミュージックの平均年収は、OpenWorkに寄せられた口コミの集計で約764万円(回答者28人、年収範囲300万円~2,000万円)とされています。一方でen-hyouban(旧Vorkers)の集計では約613万円(回答者ベース、範囲300万円~1,000万円、平均年齢33.0歳)と、サイトによって100万円以上の開きがあります。
日本の給与所得者の平均(国税庁調査で460万円前後)と比べると、いずれの数字でも1.3倍から1.7倍程度の水準にあります。
ソニー・ミュージックグループの会社構造
「ソニーミュージック」という名称は、ソニーグループ株式会社が100%出資する中間持株会社「株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント」を指すことが一般的です。この持株会社の傘下に、音楽レーベル事業を担う「ソニー・ミュージックレーベルズ」、アーティストマネジメントの「ソニー・ミュージックアーティスツ」、楽曲出版の「ソニー・ミュージックパブリッシング」、バックオフィス業務を担う「ソニー・ミュージックソリューションズ」など複数の事業会社がぶら下がる構造になっています。
採用や口コミサイトの登録も、持株会社と各事業会社で別々に扱われているケースがあるため、本記事では中核である「ソニー・ミュージックエンタテインメント」のデータを軸に、関連会社の水準もあわせて紹介します。
非上場グループ企業の年収データの見方
ソニー・ミュージックエンタテインメントおよび主要な事業会社は、いずれも証券取引所には上場していません。そのため有価証券報告書のような公的な開示義務はなく、本記事で紹介する数字はOpenWork・en-hyouban等の口コミサイトが公開している集計データをもとにした推定値である点をあらかじめご理解ください。
関連会社であるソニー・ミュージックソリューションズの平均年収は552万円程度(回答者17人、範囲300万円~850万円)と、持株会社本体より低めの水準が報告されています。バックオフィス機能を担う会社と、レーベル事業の中核を担う会社とでは、給与水準に差があるとみられます。
性別・年代別の平均年収
OpenWorkの集計では、女性正社員の平均年収は816万円(平均年齢34歳)、男性正社員は922万円(平均年齢34歳)と報告されています。同年代でも性別による差が示されており、担当職種や勤続年数の違いが影響している可能性があります。
en-hyouban側の集計では25~29歳の平均年収は533万円(最高700万円)とされ、若手層は300万円台からのスタートも珍しくないことがうかがえます。
非上場グループ企業の年収情報は、口コミサイトごとに回答者の職種構成が異なるため数字にばらつきが出ます。一つのサイトだけの数字を鵜呑みにせず、複数のサイトを見比べてレンジで捉えるのがおすすめです。
株式会社CAREER FOCUS/東田尚起平均年収の数字がサイトによって100万円以上違うのは珍しくありません。回答者がどの職種に偏っているかで平均は変わるので、まずは職種別のデータを見ていきましょう。
ソニーミュージックの職種別年収|A&Rから営業まで

ソニーミュージックには、アーティストの発掘・育成を担うA&R(アーティスト&レパートリー)、制作、法人営業、経営企画やバックオフィスの管理部門など幅広い職種があり、職種によって年収水準に大きな差があります。
en-hyouban の職種別集計によると、企画・事務・管理系が最も高く、次いで営業系、クリエイティブ系(A&R・制作)が最も低い水準という結果が出ています。これは音楽業界に特有の構造で、憧れの職種であるA&R・制作は応募者が多く、若手中心のキャリア初期に位置づけられていることが背景にあるとみられます。
それでは、具体的な職種別の水準を見ていきましょう。職種選びとキャリアの積み方が年収に直結する業界だからこそ、しっかり比較しておく価値があります。
企画・事務・管理系の年収
企画・事務・管理系は口コミベースで756万円程度(平均年齢36.1歳)と、職種別では最も高い水準です。経営企画、経理・人事、法務といったバックオフィス機能を担う職種で、事業全体を俯瞰するポジションほど評価が積み上がりやすいと考えられます。
管理部門は成果が数字として見えにくい一方、勤続年数に応じた安定的な昇給が期待しやすい職種だといえます。
営業系の年収
営業系は588万円程度(平均年齢32.9歳)が目安です。レコード店やデジタルプラットフォームへの営業、タイアップ営業など、社外との折衝を担う職種で、成果が数字に反映されやすい傾向があります。
CD・レコードの店頭展開だけでなく、サブスクリプションサービスへの楽曲露出を最大化する交渉力も求められる職種です。
クリエイティブ系(A&R・制作)の年収
A&Rや制作といったクリエイティブ系は442万円程度(平均年齢29.3歳)と、3職種の中では最も低い水準です。ただし平均年齢が29歳台と若く、キャリア初期に位置づけられる職種であることが大きく影響しています。
アーティストの発掘・育成という華やかなイメージがある一方、若手のうちは裏方業務も多く、経験を積みながら年収が伸びていく職種だとされています。
同じ会社に勤めていても、どの職種でキャリアを積むかによって年収の水準は大きく変わります。入社時点の配属だけでなく、その後のキャリアの方向性まで見据えて選択することが大切です。
エンタメ業界では、憧れの職種ほど若手中心で年収水準が低めに出やすい傾向があります。年収だけでなく、その職種でどんな経験が積めるかも合わせて考えることが重要です。
株式会社CAREER FOCUS/東田尚起A&Rや制作は憧れの職種である分、若いうちは年収より経験を優先する人が多い印象です。数字だけで判断せず、どんなキャリアを積みたいかを軸に考えるとよさそうです。
ソニーミュージックの年代別・年収推移
職種とあわせて、年代別の年収推移を見ておくと実態がよりつかみやすくなります。口コミベースのデータを整理すると、次のような水準感になります。
年齢と職種の掛け合わせで見ることで、より実態に近い年収イメージがつかめます。それでは、20代から順番に具体的な水準を確認していきましょう。
20代の年収
20代の年収レンジは300万円から550万円程度とされています。新卒入社直後は300万円台からのスタートとなるケースが多く、25~29歳時点の平均は533万円程度という口コミ集計もあります。
クリエイティブ系職種に多く配属される年代でもあり、業界全体の若手水準と大きくは変わらない印象です。
30代の年収
30代の年収レンジは500万円から900万円程度とされ、35歳前後で700万円に到達するという推定もあります。この時期に管理職への昇格や、A&Rから企画・管理系への異動を経験する人も多く、キャリアの分岐点になりやすい年代です。
成果を出したアーティストやプロジェクトの実績が、この年代以降の評価に色濃く反映されやすくなります。
40代以降の年収
40代の年収レンジは700万円から1,000万円程度、50代では800万円から1,200万円程度という推定値が報告されています。OpenWorkの口コミには「年収1,700万円程度」という役職者の回答も見られ、上位ポジションに就くことで大きく年収が伸びる可能性がある会社だとうかがえます。
20代のうちは業界内でも標準的な水準からのスタートですが、その後の伸び方は担当する職種や実績、役職への昇進次第で大きく変わります。年功序列というより、実力主義の色が強い給与体系だといえます。
- 20代は300万円~550万円程度が目安とされる
- 35歳前後で700万円に到達するという推定がある
- 役職者では年収1,000万円を大きく超える例も報告されている
この3つに共通するのは、年代が上がるほど個人差が大きく開いていくという点です。
年代別の数字はあくまで口コミベースの目安であり、担当する職種や評価によって個人差が大きい点に注意しましょう。同期入社でも、A&Rで実績を出した人と管理部門でキャリアを積んだ人とでは、年収の伸び方が変わってきます。
ソニーミュージックと音楽・エンタメ業界大手との年収比較
ソニーミュージックの平均年収(OpenWorkベースで764万円程度)は、国内の大手音楽・エンタメ企業の中でも上位クラスに位置づけられます。同業他社と比較しても、遜色ない水準です。
次の表で、具体的な企業名とあわせて比較していきましょう。
数字を比較することで、ソニーミュージックの立ち位置がより具体的に見えてきます。業界内での相対的な水準を知ることは、転職や現職での評価の目安づくりにも役立ちます。
音楽・エンタメ業界大手との比較
| 企業名 | 平均年収 | データソース |
|---|---|---|
| ソニーミュージック(SME) | 764万円程度 | 口コミベース推定(OpenWork) |
| エイベックス | 650万円程度 | 口コミベース推定 |
| ビクターエンタテインメント | 680万円程度 | 口コミベース推定 |
| 音楽・映像業界全体平均 | 450万円程度 | 業界統計参考値 |
エイベックスやビクターエンタテインメントといった大手音楽会社と比べても遜色のない水準にあり、業界全体の平均と比べると1.5倍以上の開きがあります。ソニーグループという大きな資本基盤を持つことが、給与水準の安定にもつながっているとみられます。
関連グループ会社との年収差
同じソニーミュージックグループの中でも、事業会社によって年収水準は異なります。次の表で、グループ内の主な会社と外部の音楽会社をあわせて比較します。
| 会社名 | 平均年収 | データソース |
|---|---|---|
| ソニー・ミュージックエンタテインメント(持株会社) | 764万円程度 | 口コミベース推定(OpenWork) |
| ソニー・ミュージックソリューションズ(事業会社) | 552万円程度 | 口コミベース推定 |
| エイベックス | 650万円程度 | 口コミベース推定 |
| ビクターエンタテインメント | 680万円程度 | 口コミベース推定 |
持株会社本体とバックオフィス機能を担う事業会社とでは200万円以上の差があり、同じグループ内でも所属する会社によって水準が変わることがわかります。
音楽レーベル専業の企業と比べ、ソニーミュージックはライブエンタテインメント、デジタルコンテンツ、スポーツエンタテインメントなど事業領域が広く、収益源が多角化している点が特徴です。事業の裾野が広い分、職種による年収の振れ幅も大きくなりやすい構造だといえます。
一方で、専業レーベルの中には特定アーティストのヒットに業績が左右されやすく、賞与の変動幅が大きい会社もあります。安定性という点では、事業を多角化している大手グループに一定の優位性があるとみられます。
エンタメ業界は賞与の業績連動比率が高く、年による変動幅が大きい傾向があります。平均年収だけでなく、事業の多角化度合いや賞与の仕組みまで理解した上で比較検討しましょう。
ソニーミュージックの年収に関する口コミ・評判
口コミサイトによって平均年収の数字に幅があり、613万円から764万円程度まで報告にばらつきがあります。回答者の職種や役職による偏りが、この差を生んでいると考えられます。
この差が生まれる背景を理解しておくことで、数字に一喜一憂せずに実態を判断できるようになります。
OpenWorkの評価項目では、年収・給与の納得度は75~77%と比較的高く、月間残業時間は34.7時間、有給休暇消化率は49.7%という報告があります。
データにばらつきが出る理由
口コミサイトの年収データは、回答者がどの職種やどの評価レンジに偏っているかによって平均値が変わります。企画・管理系など高年収の職種の回答が多いサイトでは平均が高く出やすく、クリエイティブ系の若手回答が多いサイトでは平均が下がる傾向にあります。
- サイトによって平均年収の数字に100万円以上の差が出ている
- 賞与の割合が大きく、個人評価と会社業績によって変動するとされる
- 評価は上司との関係性など「暗黙の基準」も影響するという指摘がある
この3つに共通するのは、数字の裏側にある評価制度や職種構成まで理解することが実態把握には欠かせないという点です。
額面と手取りの目安
年収700万円の場合、社会保険料や税金を差し引いた手取り額は目安でおよそ530万円から550万円程度になります。額面と手取りの差は年収が上がるほど大きくなる点にも注意しておきましょう。
転職を検討する際は、口コミサイトの平均値だけでなく、面談の場で職種別の具体的な条件を確認することが何より確実です。
株式会社CAREER FOCUS/東田尚起口コミの数字にばらつきがあるときは、複数のサイトを見比べて中央値を意識するのがおすすめです。極端な数字だけに惑わされないようにしましょう。
ソニーミュージックで年収を上げる方法

ソニーミュージックで年収を上げる方法は、大きく分けて社内でのキャリアアップと、専門性を武器にした転職の2つの方向性があります。
ここでは、社内での評価軸と社外での市場価値という2つの視点から具体的に見ていきます。
どちらか一方に偏るのではなく、両方の視点を持っておくことが結果的に選択肢を広げることにつながります。
社内でのキャリアアップ
実力主義の評価制度のもとでは、担当したアーティストやプロジェクトでヒットや明確な成果を出すことが評価に直結します。特にA&Rや制作といったクリエイティブ系職種では、若手のうちは年収水準が低めでも、実績を積み重ねることで企画・管理系に匹敵する水準まで伸びる可能性があります。
日々の業務での成果を記録し、評価のタイミングで具体的に説明できるようにしておくことが有利に働きやすくなります。
管理職への昇格も年収アップの有効な手段ですが、その分求められるマネジメントスキルや責任範囲も広がる点は理解しておく必要があります。
転職によるキャリアアップという選択肢
ソニーミュージックでの経験は、他の音楽レーベルや配信プラットフォーム、広告・エンタメ関連企業など幅広いキャリアの選択肢につながります。アーティストマネジメントやコンテンツ企画の知見は、業界を問わず高く評価されるポータブルスキルです。
- 他レーベル・配信プラットフォームへの転職
- 広告代理店やIP関連事業のコンテンツ企画職への転職
- 事業会社間(レーベルズ・パブリッシング等)での異動
この3つに共通するのは、音楽・エンタメ領域で培った専門性を軸に選択肢を広げられるという点です。
社内でのキャリアアップと転職は、どちらか一方を選ぶものではなく、まず自分の市場価値を把握したうえで比較検討するのが賢明です。
エンタメ業界での経験は市場価値が高く評価されやすい一方、その価値を正確に把握するのは自分一人では難しいものです。無料の相談サービスを使えば、費用をかけずに現在地を確認できます。
株式会社CAREER FOCUS/東田尚起エンタメ業界での経験は、想像以上に幅広い企業で評価されるものです。一度プロの視点で棚卸ししてみると、思わぬ選択肢が見えてくることもあります。
音楽・エンタメ業界での経験を活かしてキャリアアップを目指す場合、実績豊富な転職エージェントに相談することで、自分では気づけなかった強みや、条件に合う求人を効率よく見つけられます。冒頭で紹介した転職エージェント診断や比較表もあわせて活用してみてください。
まとめ|ソニーミュージックの年収を踏まえたキャリアの選び方
ソニーミュージックの平均年収は口コミベースでOpenWork約764万円、en-hyouban約613万円とされ、サイトによって幅があるものの、日本の給与所得者平均を上回る水準です。ソニーグループの完全子会社で株式は非上場のため、有価証券報告書による公式データは存在せず、あくまで口コミサイトを中心とした推定値である点は理解しておく必要があります。
職種別に見るとクリエイティブ系(A&R・制作)の442万円程度から企画・事務・管理系の756万円程度まで幅があり、年代別では20代から50代にかけて着実に伸びていく傾向にあります。数字だけを見て判断するのではなく、職種別・年代別の実態を踏まえたうえで自分のキャリアプランと照らし合わせることが大切です。
社内でのキャリアアップを目指すにせよ、専門性を武器にした転職によるキャリアアップを検討するにせよ、まずは自分の市場価値を客観的に把握することが最初の一歩になります。今回紹介したエージェントも活用しながら、納得のいくキャリア選択につなげてください。

