鍼灸師はやめとけ?やめとけと言われる理由と年収・将来性を解説

鍼灸師はやめとけと言われる理由のアイキャッチ

鍼灸師は、はり師ときゅう師という2つの国家資格を持ち、東洋医学の技術で心身の不調を整える専門職です。安定した国家資格でありながら、専門学校や口コミサイトでは「鍼灸師はやめとけ」という声も見かけます。

この記事では、鍼灸師が「やめとけ」と言われる具体的な理由を、国家試験の合格率や年収データなどの一次情報とあわせて整理します。向いている人の特徴や、挑戦する場合に押さえておきたい対策もあわせて解説します。資格取得を検討している人はもちろん、すでに鍼灸師として働いていて今後のキャリアに迷っている人にも参考になる内容です。

この記事のポイント
  • 国家試験の合格率ははり師73.9%・きゅう師74.9%(第33回、厚労省発表)
  • 平均年収は443万円(令和4年賃金構造基本統計調査)で年代差が大きい
  • 個人経営の院が多く人間関係・評価の不透明さが負担になりやすい
解説者

FOCUS AGENT:東田 尚起

FOCUS AGENT なおき

株式会社リクルートにてHR領域に従事。
求人広告営業(indeed/リクナビnext)をメインに、転職エージェントとしても従事。

自ら立ち上げた就職系メディアの事業売却を経験し、転職支援と日系企業を中心に複数社のRPO業務も担う。

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目次

鍼灸師がやめとけと言われる理由

鍼灸師が「やめとけ」と言われる背景には、個人経営の職場環境・施術人数の上限・身体的負担・業務内容のギャップという4つの要因が重なっています。資格そのものの価値よりも、働く環境によって負担感が大きく変わる点が特徴です。

ここでは、院長との距離が近い職場の仕組み、歩合給による収入の頭打ち、立ち仕事がもたらす身体的な負担、想定していた施術と実際の業務内容とのギャップという4つの角度から理由を整理します。

鍼灸師がやめとけと言われる理由

個人経営の院で人間関係がこじれやすい構造

鍼灸院の多くは院長を含めて数人規模の個人経営で、指導者・給与の決定者・シフトの決定者が同一人物になりやすい職場です。師弟的な関係が残る院も多く、理不尽に感じることがあっても言い出しにくい空気が生まれがちです。

施術は1対1の個室で行われることが多いため、ほかのスタッフの対応や患者との関係が互いに見えにくく、評価や指名数が給与にどう反映されるか分かりにくい院も少なくないとされています。職場が小さいからこそ、合わない相手がいても逃げ場がなくなりやすい点が、人間関係のこじれにつながりやすい構造です。

株式会社CAREER FOCUS/東田尚起

小規模な職場ほど、院長との相性が働きやすさを大きく左右します。面接では指導体制や評価の仕組みについて具体的に質問しておくと、入社後のギャップを減らせます。

施術人数の上限と歩合給で収入が頭打ちになりやすい

鍼灸師の施術は1人の患者に一定の時間がかかるため、1日に対応できる人数には物理的な上限があります。歩合給の条件が悪い院では、技術を磨いて指名が増えても、収入が思うように伸びない状況が生まれやすくなります。

特に勤務年数を重ねても基本給がほとんど変わらない院では、経験と収入が比例しないという不満につながりやすい傾向があります。実際にSNSや知恵袋などの個人投稿には、異業種から転職した鍼灸師が年収900万円から300万円程度まで下がったという体験談も見られますが、これは個人の事例であり業界全体の相場を示すものではない点には注意が必要です。

立ち仕事と手指・腰への身体的負担

施術は長時間立ち続け、同じ姿勢で手指や手首を使い続ける作業の積み重ねです。1日に何人もの患者を施術する院では、手指や手首、腰への負担が年々蓄積していきます。

  • 施術中は立ちっぱなし、または中腰の姿勢が続きやすい
  • 指先や手首を使う細かい動作の繰り返しで腱鞘炎などの懸念点がある
  • 重い施術ベッドや機材の移動を任されることもある
  • 患者対応の合間に休憩を取りにくい院もある

このように、資格の難易度とは別に、現場作業そのものが体力勝負になりやすい点は押さえておくべき現実です。年齢を重ねるほど身体的な負担が相対的に大きく感じられるようになるため、長期的なキャリア形成を考えるうえでも避けて通れない論点といえます。

施術よりも集客・物販が中心になるギャップ

専門学校で東洋医学の施術技術を学んで資格を取得したにもかかわらず、就職先によっては回数券の販売や物販、SNS集客といった営業的な業務の比重が大きくなることがあります。想定していた仕事内容とのギャップが、離職の理由につながるケースも報告されています。

整骨院に併設された院では、鍼灸師としての施術だけでなく、受付や会計、院内の清掃まで幅広い業務を任されることも少なくありません。資格を取る段階では施術そのものに意識が向きがちですが、実際の職場では施術以外の業務がどの程度を占めるのかも、就職先を選ぶうえで見落とせないポイントです。

鍼灸業界全体の離職率が他業界と比べて突出して高いという統計があるわけではなく、むしろどの業界でも一定割合の離職は発生するとされています。問題は業界そのものというより、業務手順が言語化されず指導者によって教え方が違う、労働時間の記録がなく残業の実態が把握されていないといった、個々の職場の体制面にあることが多いとされています。

株式会社CAREER FOCUS/東田尚起

直近1年で退職者の入れ替わりが激しい職場は、個人の相性ではなく職場の構造に課題がある可能性があります。面接時に離職率や研修制度を聞いておくと安心です。

ワンポイントアドバイス
職場見学で雰囲気を確認する

求人票だけでは評価制度や指導体制の実態が見えにくいため、可能であれば職場見学や体験入社を利用して、スタッフ同士の関係性を事前に確認しておくと安心です。

自分に合った鍼灸師求人を探すなら

所属する院によって働き方や待遇が大きく変わる仕事だからこそ、転職エージェントを使って複数の求人を比較しておくと判断材料が増えます。

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