「履歴書と職務経歴書、両方出す必要があるのか」「どちらにも職歴を書くなら、同じ内容を2回書くことになるのでは」。転職活動を始めた人が最初に迷うのが、この2枚の役割分担です。
結論を先に書きます。履歴書は「その人が誰か」を証明する書類、職務経歴書は「その人が何をしてきたか」を証明する書類です。履歴書は氏名や学歴などの事実を一覧にして本人を確認する書類、職務経歴書は担当業務と実績を示して仕事の力量を判断してもらう書類です。
違いは書き方だけにとどまりません。国が様式例を示しているかどうか、誰がいつ読むか、どこまで自由に構成できるかまで分かれています。この記事では、6つの軸で2枚の違いを整理したうえで、内容が重なる項目の書き分け方までを解説します。
FOCUS AGENT:東田 尚起

株式会社リクルートにてHR領域に従事。
求人広告営業(indeed/リクナビnext)をメインに、転職エージェントとしても従事。
自ら立ち上げた就職系メディアの事業売却を経験し、転職支援と日系企業を中心に複数社のRPO業務も担う。
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CAREER FOCUSの「転職すすむくん」は、履歴書と職務経歴書のどちらにも対応しています。質問に答える形で進むため、どちらにどの情報を書くかを迷わずに作成できます。
履歴書・職務経歴書を無料で作成する
株式会社CAREER FOCUS/東田尚起最初に押さえてほしいのは、2枚は競合する書類ではないという点です。履歴書で事実を確認し、職務経歴書で中身を判断する。この分担がわかると、同じことを二度書く手間は自然になくなりますよ。
履歴書と職務経歴書の違いの全体像

2枚の違いは、目的、記載項目、書式、分量、様式の自由度、使われ方の6つに整理できます。最も大きいのは、履歴書が「事実の申告書」であるのに対し、職務経歴書は「自己アピールの提案書」であるという点です。
この前提を外すと、履歴書に長い自己PRを詰め込んだり、職務経歴書に住所や生年月日を書いたりといったずれが起こります。まず役割の線引きから確認します。
履歴書の役割
履歴書は、応募者が誰であるかを企業に届け出るための書類です。氏名、生年月日、連絡先、学歴、職歴、免許・資格といった項目を、解釈の入らない事実だけで記載します。
採用担当者はここで、連絡手段、学歴と職歴の時系列、在籍期間の空白の有無を確認します。合否を左右する情報というより、選考を進めるための土台の情報です。
採用後は、入社手続きや社内の人事記録の出発点にもなります。事実と異なる記載が後から発覚すると経歴詐称の問題になるため、正確さが最優先される書類です。
職務経歴書の役割
職務経歴書は、これまでの仕事の中身と成果を示し、応募先で再現できる力があると判断してもらうための書類です。所属企業の事業内容、担当業務、役割、実績、活かせるスキルを具体的に書きます。
履歴書の職歴欄が「いつ、どこに在籍したか」の一覧であるのに対し、職務経歴書は「そこで何をして、どんな結果を出したか」の説明を引き受けます。
採用担当者が知りたいのは、同じ業務を自社でも任せられるかどうかです。そのため職務経歴書では、業務の規模、担当範囲、数字で示せる成果が評価の対象になります。
読まれるタイミングの違い
2枚は同時に提出しますが、読まれる順番と場面は同じではありません。書類選考の入口では履歴書で経歴の全体像を把握し、そのうえで職務経歴書を読み込む流れが一般的です。
面接に進むと主役が入れ替わります。面接官が手元で開いているのは職務経歴書で、書かれた実績の一つを取り上げて深掘りする質問が基本の流れになります。
履歴書はこの段階では確認用として脇に置かれます。2枚の使われ方が違うからこそ、両方の提出が求められます。
| 比較の軸 | 履歴書 | 職務経歴書 |
|---|---|---|
| 目的 | 本人の基本情報を事実として伝える | 職務内容と実績で力量を伝える |
| 主な記載 | 氏名・学歴・職歴・資格・志望動機 | 職務要約・担当業務・実績・活かせるスキル |
| 書式 | 厚生労働省の様式例など定型フォーマットあり | 国が定めた指定様式なし |
| 分量 | A3見開き1枚(A4換算2枚)で固定 | A4で1〜2枚が目安、自分で調整 |
| 自由度 | 記入欄が決まっており低い | 構成から自分で設計でき高い |
| 使われ方 | 書類選考の入口確認と入社手続き | 書類選考の評価と面接の質問材料 |
6行のうち、応募者が工夫できる余地があるのは職務経歴書側です。履歴書は正確に埋める書類、職務経歴書は設計する書類だと考えると迷いが減ります。
履歴書の職歴欄は職務経歴書の要約にあたります。先に職務経歴書で在籍企業と期間を洗い出しておくと、履歴書の職歴欄は転記するだけで済み、年月の食い違いも起こりません。2枚の整合性を取る作業が一度で終わります。
役割の違う2枚を別々のソフトで作ると、社名や在籍期間の食い違いが起こりがちです。「転職すすむくん」なら同じ入力内容から両方を作成でき、完全無料で保存できます。
履歴書・職務経歴書を無料で作成する履歴書と職務経歴書の記載項目の違い
記載項目は「履歴書にしかないもの」「職務経歴書にしかないもの」「両方に載るもの」の3種類に分かれます。迷いが生まれるのは3つ目のグループです。
まず、どの項目がどちらに属するのかを一覧で確認します。写真と生年月日は履歴書だけ、職務要約と活かせるスキルは職務経歴書だけになります。
| 項目 | 履歴書 | 職務経歴書 |
|---|---|---|
| 証明写真 | 必要 | 不要 |
| 生年月日・現住所・連絡先 | 必要 | 氏名と日付のみ |
| 学歴 | 必要 | 原則不要 |
| 職歴(在籍企業と年月) | 必要 | 必要 |
| 職務要約 | 欄なし | 必要 |
| 担当業務と実績の詳細 | 欄なし | 必要 |
| 免許・資格 | 必要 | 応募職種に関わるもの |
| 志望動機 | 欄があれば記載 | 任意で詳述 |
| 自己PR | 欄があれば記載 | 必要 |
| 趣味・特技・本人希望欄 | 様式により記載 | 不要 |
整理してみると、履歴書側の項目は身元と属性、職務経歴書側の項目は仕事の中身に寄っていることがわかります。項目の要否の考え方は転職サイト各社の解説でもおおむね共通しています(リクナビNEXT 履歴書と職務経歴書の違いとは)。
履歴書だけにある項目
証明写真、生年月日、現住所、通学・通勤にかかわる情報、本人希望欄は履歴書にしかありません。いずれも採用の可否ではなく、応募者の特定と連絡、入社後の手続きに使う情報です。
学歴も履歴書側の担当です。職務経歴書に学歴を書き足す人がいますが、欄として求められていないため、情報の重複になるだけで評価には繋がりません。
なお厚生労働省の履歴書様式例では、通勤時間、扶養家族数、配偶者に関する欄が置かれていません。ハローワークインターネットサービス 履歴書・職務経歴書の書き方にも様式例と解説が掲載されています。
職務経歴書だけにある項目
職務経歴書にしかない代表的な項目が、冒頭に置く職務要約です。これまでの経歴を3行から5行程度に凝縮したもので、採用担当者が最初に読む箇所になります。
次に、担当業務の詳細と実績です。取扱商材、担当エリア、チームの人数、予算規模、達成率といった具体的な条件まで書けるのは職務経歴書だけです。
もう一つが「活かせるスキル」の欄です。保有資格の羅列ではなく、応募先の業務でそのまま使える経験を言語化する欄で、未経験職種に応募する場合ほど重みを持ちます。
両方に載る項目の扱い
職歴、免許・資格、志望動機、自己PRは両方に登場します。ここで同じ文章をコピーして貼ると、2枚目を読む意味が失われます。
原則は粒度を変えることです。履歴書は結論と事実、職務経歴書は根拠と過程という関係にすると、重複ではなく補強になります。
- 職歴は履歴書で年月と社名、職務経歴書で担当業務と成果を書く
- 資格は履歴書で取得順、職務経歴書で応募職種に関わるものを先に置く
- 志望動機は履歴書で要点、職務経歴書または添え状で経験と結びつけて展開する
- 自己PRは履歴書で強みの名前、職務経歴書でその強みが表れた場面を書く
この4項目に共通するのは、履歴書が見出しで職務経歴書が本文という関係です。具体的な書き分けの文例は後半で扱います。
志望動機欄や自己PR欄がない様式を選ぶと、その内容は職務経歴書側に集約することになります。どの様式を使うかを先に決めてから書き始めると、書いた文章の置き場所に迷わずに済みます。
「転職すすむくん」は項目ごとに質問が用意されているため、履歴書側と職務経歴書側の入力欄が自然に分かれます。AIが文章作成をサポートし、空欄のまま止まる時間を減らせます。
履歴書・職務経歴書を無料で作成する履歴書と職務経歴書の書式と様式の自由度の違い

2枚の違いの中で、もっとも見落とされやすいのが書式の位置づけです。履歴書には国が示した様式例が存在し、職務経歴書には存在しないという差があります。
この差は、作成にかかる手間と、評価のされ方の両方に影響します。順に確認します。
厚生労働省が示す履歴書の様式例
厚生労働省は履歴書の様式例を作成し、公開しています。ハローワークインターネットサービスからはPDF版(A3・A4)とExcel版(A3・A4)の4種類で配布されています。
経緯としては、令和2年7月に日本規格協会がJIS規格の解説から履歴書の様式例を削除したことを受け、公正な採用選考を確保する観点から厚生労働省が新たに作成したものです(熊本労働局 厚生労働省履歴書様式例の作成について)。
Excel版は入力して使えるため、実務上はこれが公的な標準形に最も近い選択肢になります(厚生労働省履歴書様式例 Excel版A4)。市販の履歴書用紙も、記載項目はこの様式例とおおむね重なります。
職務経歴書に指定様式がない理由
一方、職務経歴書には国が定めた指定様式がありません。ハローワークが配布しているのは、作成手順と記載例をまとめたパンフレットと、経歴を整理するための別冊ワークブックで、いずれもPDF形式です。
記入用のWordファイルやExcelファイルは公的機関からは配布されていません。職種や経歴によって見せるべき情報が変わり、一つの型に収めること自体が適さないためです。
そのため職務経歴書は、転職サイトが配布するテンプレートを使うか、白紙から自分で構成を組み立てることになります。どの書式を選ぶかも応募者の判断に委ねられています。
自由度の高さが負担になる場面
様式が自由であることは、アピールしたい部分を厚く書けるという利点になります。同時に、構成の設計を丸ごと引き受けることでもあります。
白紙の職務経歴書を前に手が止まる原因の多くは、文章力ではなく設計の部分にあります。どの経験を前に出し、どの経験を1行で流すかを決める作業が先に必要です。
履歴書は枠を埋めれば形になりますが、職務経歴書は枠から作ります。作業時間の見積もりを同じにすると、提出直前に慌てることになります。
ハローワークの「職務経歴書の作り方」パンフレットには、能力や強みを表すキーワード集が載っています。自分の経験に近い語を拾って並べるだけでも構成の骨格ができるため、白紙から書き出すより早く進みます。
株式会社CAREER FOCUS/東田尚起「自由に書いてよい」は「何を書いてもよい」ではありません。読み手が知りたい順に並べ替えるだけで、同じ経歴でも通過率は変わります。困ったら応募先の求人票の必須要件を書き写して、それに答える順番で並べてみてください。
指定様式がないぶん、構成を一から考える作業が重くなりがちです。「転職すすむくん」は189職種のテンプレートに対応しており、職種を選ぶだけで書く順番が決まります。
履歴書・職務経歴書を無料で作成する履歴書と職務経歴書の分量と使われ方の違い

分量の考え方も2枚で異なります。履歴書は枚数が固定されているのに対し、職務経歴書は自分で決めたうえで、増やしすぎない判断まで求められる書類です。
さらに、選考が進むにつれて読み手が変わる点も押さえておきたいところです。
枚数の目安
履歴書はA3見開き1枚、A4に分けると2枚が標準です。様式が決まっているため、書く内容が多くても少なくても枚数は変わりません。
職務経歴書はA4で1枚から2枚が目安です。経験社数が多い場合でも、3枚を超えないよう、古い職歴ほど短くように整理するのが現実的な落としどころになります。
枚数を増やせば評価が上がる書類ではありません。読み手が短時間で要点を掴めるかどうかが基準です。
採用担当者が読む順番
書類選考の現場では、まず職務要約に目が通ります。ここで応募職種との距離が遠いと判断されると、以降の詳細は読まれにくくなります。
その後、直近の職歴、実績の数字、活かせるスキルの順に確認が進みます。履歴書は在籍期間の整合や連絡先の確認として参照される位置づけです。
つまり職務経歴書の冒頭数行が、実質的な入口になります。ここに最も力を入れる配分が合理的です。
選考段階ごとの読み手
書類選考の段階で読むのは人事や採用担当です。応募職種の要件と経歴が噛み合っているかという観点で見ます。
面接の段階では、配属予定部署の責任者が読み手に加わります。こちらは使ってきたツール、担当した工程、チーム内での役割を具体的に見ます。
同じ1枚でも、読む人によって注目する箇所が違います。汎用的な表現でまとめるより、担当業務の事実を淡々と書くほうが双方に届きます。
採用担当者が重視するのは直近の経験です。10年前の職歴を詳しく書くより、直近3年の担当業務と数字に行数を割くほうが評価に繋がります。古い職歴は社名と期間、担当業務名の1行にとどめて構いません。
情報を削る判断は、白紙のWordファイルの上では難しい作業です。「転職すすむくん」は入力欄ごとに書く分量の目安が決まっているため、自然と読みやすい厚みに収まります。
履歴書・職務経歴書を無料で作成する履歴書と職務経歴書の両方の提出を求められる理由

中途採用では、企業から特に指示がなければ2枚とも提出するのが一般的です(マイナビ転職 履歴書と職務経歴書の違いとは)。理由は、片方だけでは判断できない情報があるためです。
何がどちらで確認されているのかを分解すると、両方が必要な理由がはっきりします。
事実確認と能力判断の分担
履歴書が担うのは事実確認です。学歴、在籍企業、在籍期間、保有資格を、時系列が一目でわかる形式で一覧できる形にします。
職務経歴書が担うのは能力判断です。業務の範囲と成果から、自社で同じ働きが期待できるかを読み取ります。
この2つは代替できません。職務経歴書だけでは在籍期間の整合が取りにくく、履歴書だけでは仕事の中身が見えないままになります。
面接での質問の材料
面接官は2枚を並べて質問を組み立てます。履歴書の年月と職務経歴書の記述を突き合わせ、空白期間の理由、転職の動機、役割が変わった時期を確認していきます。
書類の整合が取れていると、面接は経験の中身の話に集中できます。逆に在籍期間が食い違っていると、その説明に時間を使うことになります。
提出前に、2枚の年月と社名を照らし合わせる確認を一度入れておくと安全です。
片方だけで応募した場合に起こること
求人票に「履歴書・職務経歴書」と書かれているのに1枚しか出さない場合、指示を読んでいないと受け取られる可能性があります。
実務上は不足分の追加提出を求められることが多く、選考のやり取りが一往復増えます。応募が集中している求人では、書類が揃うのを待たずに選考が進むことも珍しくありません。
提出物の過不足は、内容の評価以前の段階で不利に働きます。指定を確認する手間を惜しまないほうが結果的に早く進みます。
履歴書と職務経歴書で在籍期間が1か月ずれているだけでも、面接で理由を尋ねられます。退職日と入社日を雇用保険の資格喪失日や離職票で確認し、2枚とも同じ表記にそろえてから提出してください。
株式会社CAREER FOCUS/東田尚起面接官は思っているより細かく年月を見ています。2枚の書類で在籍期間が違うと、内容の良し悪し以前に確認作業から面接が始まってしまいます。提出前の突き合わせだけは省かないでください。
社名や在籍期間の食い違いは、別々に作るほど起こりやすくなります。「転職すすむくん」は同じ入力内容から2枚を作成するため、年月のずれが生まれにくい構造です。
履歴書・職務経歴書を無料で作成する履歴書と職務経歴書のどちらか一方だけでよいケース

両方提出が原則ですが、例外もあります。職務経歴書が不要になる応募と、履歴書の情報を別の形で提出済みの応募の2方向です。
判断を誤ると余計な書類を作る時間が発生するため、条件を整理しておきます。
履歴書だけで足りる応募
アルバイトやパートの応募では、履歴書のみを求める求人が大半です。職歴欄に記載する内容が限られるため、詳細な職務経歴書を求める必要がないという事情があります。
新卒採用も同様で、学生時代の経験はエントリーシートで確認するため、職務経歴書は原則として不要です。
卒業後の職歴が数か月しかない第二新卒の場合も、求人票に職務経歴書の指定がなければ履歴書だけで応募できることがあります。ただし中途採用枠であれば、短くても職務経歴書を添えたほうが伝わる情報は増えます。
職務経歴書だけを求められる応募
転職サイトやスカウトサービス経由の応募では、氏名や連絡先をWeb上のプロフィールに登録済みの場合があります。この場合、追加で求められるのは職務経歴書だけというケースが出てきます。
企業独自の応募フォームでも、基本情報の入力欄がフォーム側に用意されているため、改めて履歴書を送る必要がない形式があります。
面接の直前に「職務経歴書だけ持参してください」と案内される場合もあります。こちらは企業側がすでに履歴書を受け取っている状態です。
指示がないときの判断
求人票にも案内メールにも記載がないときは、両方を提出してください。2枚出して減点されることはありませんが、不足は確認の手間を生みます。
判断に迷う場合の確認先は3つあります。順番に見ていけば、ほとんどの場合は明記されています。
- 求人票の応募方法欄と提出書類の記載
- 応募後に届く自動返信メールや案内メールの本文
- 企業の採用ページにある中途採用の応募フロー
- エージェント経由の応募であれば担当者への確認
4つを確認しても分からなければ、両方を用意する判断で問題ありません。書類は使い回せるため、作っておいて無駄になることはありません。
職務経歴書は応募先ごとに自己PRと志望動機だけを差し替える運用が効率的です。共通部分を作り込んだ基本形を1つ持っておくと、2社目以降の応募は30分程度で準備が終わります。
毎回ゼロから作り直す必要はありません。「転職すすむくん」はマイページから何度でも修正でき、応募先に合わせた書き分けにも使えます。
履歴書・職務経歴書を無料で作成する履歴書と職務経歴書で内容が重複したときの書き分け方

同じ項目が2枚に登場したとき、迷わず処理するための原則は一つです。履歴書には結論と事実、職務経歴書には根拠と過程という配分にします。
具体的に重複しやすい3項目について、書き分けの形を見ていきます。
職歴欄の書き分け
履歴書の職歴欄は、入社と退職の年月、正式な会社名、事業内容の簡単な補足までにとどめます。1社1行から2行が基本です。
職務経歴書では、同じ在籍期間について配属部署、担当した商材やプロジェクト、担当範囲、実績の数字を展開します。
履歴書で「株式会社◯◯ 入社」と書いた行が、職務経歴書では10行の説明になる。この非対称が正しい状態です。
資格・免許の書き分け
履歴書には取得年月の順に、正式名称で記載します。応募職種との関係が薄い資格も、保有している事実として並べて構いません。
職務経歴書では並べる順番を変えます。応募職種に直結する資格を先頭に置き、実務でどう使ってきたかを一言添えるという構成にすると、読み手に意図が伝わります。
資格そのものより、その資格を使って何をしたかが評価の対象です。取得年だけを再掲しても情報は増えません。
志望動機と自己PRの書き分け
履歴書に志望動機欄がある場合は、100字から200字程度に収めるのが読みやすい分量とされています。応募先を選んだ理由の結論を先に書きます。
職務経歴書側では、250字から300字程度を使って経験と結びつけます(マイナビ転職 履歴書と職務経歴書の違いとは)。これまでの経験、応募先で活かせる部分、入社後にやりたいことという順序です。
自己PRも同じ構造です。履歴書では強みを名詞で示し、職務経歴書ではその強みが表れた具体的な場面を書きます。
| 重複する項目 | 履歴書での書き方 | 職務経歴書での書き方 |
|---|---|---|
| 職歴 | 年月・正式社名・事業内容の補足 | 配属部署・担当業務・実績の数字 |
| 資格 | 取得年月順に正式名称で羅列 | 応募職種に直結するものを先頭に置き実務での使い方を添える |
| 志望動機 | 100〜200字で結論のみ | 250〜300字で経験と接続して展開 |
| 自己PR | 強みを短く名詞で提示 | 強みが表れた場面と結果を具体的に記述 |
4項目に共通するのは、履歴書が索引で職務経歴書が本文という関係です。同じ言葉を繰り返すのではなく、粒度を一段下げることを意識すると自然に書き分けられます。
先に職務経歴書で志望動機と自己PRを書き切り、そこから要点だけを抜いて履歴書欄に収めると、2枚の主張がぶれません。逆の順番で作ると、履歴書の短い文章に引きずられて職務経歴書が薄くなりがちです。
同じ内容を2回書く手間は、入力を一度で済ませれば解消します。「転職すすむくん」は元リクルート出身者が監修しており、どちらにどの粒度で書くかの設計があらかじめ組み込まれています。
履歴書・職務経歴書を無料で作成する履歴書と職務経歴書の違いに関するよくある質問
2枚の違いをめぐって寄せられることの多い疑問を3つ取り上げます。いずれも提出前に判断が必要になる論点です。
履歴書と職務経歴書はどちらを先に書くべきですか
職務経歴書を先に書くことをおすすめします。職務経歴書で在籍企業、期間、担当業務を洗い出しておくと、履歴書の職歴欄はその要約を転記するだけで完成するためです。
逆の順番で書くと、履歴書に書いた短い職歴表現に引きずられ、職務経歴書の記述が薄くなることがあります。志望動機と自己PRも同様で、職務経歴書で詳しく書いたものを要約して履歴書に載せるほうが、2枚の主張が一致します。
作業時間の配分も、職務経歴書に7割、履歴書に3割が目安です。評価の対象になる情報の多くは職務経歴書側にあります。
履歴書と職務経歴書は手書きとパソコン作成のどちらがよいですか
中途採用ではパソコン作成が主流です。職務経歴書は構成を自分で組む書類であり、修正や応募先ごとの差し替えが前提になるため、手書きは現実的ではありません。
履歴書も、厚生労働省の様式例にExcel版が用意されていることからわかるとおり、パソコン作成で問題ありません。求人票に「手書きに限る」と明記されている場合のみ従ってください。
2枚で作成方法をそろえる点だけ注意します。履歴書だけ手書きで職務経歴書が印刷という組み合わせは、統一感を欠いた印象を与えます。
履歴書に職務経歴書の内容をまとめて1枚にしてもよいですか
企業から一体型の様式を指定された場合を除き、2枚に分けてください。履歴書の職歴欄は行数が限られており、担当業務と実績を書き込むと読みにくくなります。
書式の面でも、履歴書は様式例に沿った形が想定されているため、欄を拡張したり削ったりすると不自然さが出ます。情報量を優先するなら、職務経歴書側に集約するのが正しい方向です。
なお、企業が独自の応募書類フォーマットを指定している場合は、その指示が最優先です。指定様式がある場合、市販の履歴書や自作の職務経歴書を代わりに提出しないでください。
メール提出やWebアップロードでは、WordファイルよりPDFが安全です。相手の環境でレイアウトが崩れず、意図しない編集も防げます。ファイル名は「履歴書_氏名」「職務経歴書_氏名」のように中身がわかる形にしてください。
株式会社CAREER FOCUS/東田尚起迷ったときの原則はシンプルです。事実は履歴書、中身は職務経歴書。この振り分けだけ覚えておけば、どの項目が出てきても置き場所に困ることはありません。
「転職すすむくん」はPDFとWord(DOCX)の両形式で保存でき、出力したPDFは全国の対応コンビニのマルチコピー機で印刷できます。PDFとWordの出力には無料会員登録とメール認証が必要です。
履歴書・職務経歴書を無料で作成するまとめ
履歴書と職務経歴書の違いは、目的、記載項目、書式、分量、様式の自由度、使われ方の6つに整理できます。履歴書は「誰か」を証明する事実の書類、職務経歴書は「何ができるか」を示す実績の書類という分担です。
書式の面では、厚生労働省が履歴書の様式例をPDF版とExcel版(A3・A4)で公開している一方、職務経歴書には国が定めた指定様式がありません。ハローワークが配布しているのは作成手順と記載例のパンフレット、および別冊ワークブックのPDFだけです。
中途採用では、指示がなければ2枚とも提出するのが原則です。履歴書で在籍期間や資格を確認し、職務経歴書で業務の中身を判断するという役割分担があるため、片方では情報が欠けます。
アルバイトや新卒の応募、基本情報をWebフォームに登録済みのスカウト経由の応募では、一方だけで足りる場合があります。求人票と案内メールの記載を確認し、どちらにも書かれていなければ両方を用意してください。
内容が重なる職歴、資格、志望動機、自己PRは、履歴書に結論と事実、職務経歴書に根拠と過程という配分で書き分けます。同じ文章を貼り付けるのではなく、粒度を一段下げるのが基本です。
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