営業がきつい業界ランキングTOP10一覧!営業職の離職率が高い理由は?

転職ナレッジ2026年7月11日
営業がきつい業界ランキングTOP10一覧!営業職の離職率が高い理由は?

営業職への転職を考える中で、どの業界がきついのか、逆にきつくない業界はどこなのかを知りたい方は多くいます。業界選びを誤ると、入社後にきつさを感じて早期離職につながるケースも少なくありません。

すべらない転職の解説によると、2021年の労働調査組合の調査による営業職の離職検討率は80.8パーセントとかなり高水準で、2022年の厚生労働省の調査による全職種の離職率平均13.9パーセントと比べても営業職の離職率は高いとされています。この記事では、複数の情報源をもとに営業がきつい業界ランキングTOP10・きつくない業界ランキングTOP5を1位から順にすべて解説します。

ランキングの順位はメディアによって差があるため、この記事では複数の情報源に共通して登場する業界を優先しながら、独自にTOP10として整理しています。

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解説者

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攻めキャリエージェント なおき

株式会社リクルートにてHR領域に従事。
求人広告営業(indeed/リクナビnext)をメインに、転職エージェントとしても従事。

自ら立ち上げた就職系メディアの事業売却を経験し、転職支援と日系企業を中心に複数社のRPO業務も担う。

営業がきつい業界ランキングTOP10一覧

まずは一覧表で全体像を確認しましょう。すべらない転職・イノセル株式会社・さとうのキモチなど複数のメディアで共通して上位に挙げられている業界を中心にまとめています。

順位業界主なきつさの理由
1位不動産(住宅販売・投資用不動産)1日200件のテレアポ、半年以上かかる契約、休日返上の営業
2位生命保険親族・友人への営業、3年目から完全歩合、契約の取り合い
3位証券飛び込み・テレアポ中心、顧客に損をさせる罪悪感、厳しいノルマ
4位MR(医薬品・医療機器)専門知識の習得負担、商談相手の時間の制約、市場の狭さ
5位人材(紹介・派遣)参入障壁の低さによる競争激化、成果報酬型の不安定さ
6位広告競合の多さ、成果が出ないときのクレーム対応
7位IT(SIer中心)納品ごとのオーダーメイド対応、開発チームとの調整、納期
8位太陽光普及による需要減少、新築棟数の減少という市場縮小
9位リフォーム高額商材の訪問販売、クレームの多さ
10位個人向け訪問販売全般新聞・コピー機・ウォーターサーバーなど、断られる前提の飛び込み営業

ここから1位から10位まで、それぞれの業界がきついとされる理由を個別に確認していきます。

1位不動産業界

住宅販売や投資用マンション販売の場合1日200件以上のテレアポをおこなうこともあり、不動産は消費者にとって大きな買い物になるため1件の契約を取るのに半年以上かかることが多いとされています(すべらない転職調べ)。休日返上で営業をかける必要もあり、それだけ過酷とされています。ただし不動産業界の中でも賃貸仲介は来店客への提案が中心でテレアポも少なく、離職率が低い傾向にあるとされています。

2位生命保険業界

ノルマ達成のために家族や親戚、友人に加入を勧めたり顧客の取り合いになったりするケースもあり、2年目までは固定給だったが3年目から完全歩合制になり収入が不安定になって退職する人も多いとされています(すべらない転職調べ)。ユニークキャリア株式会社の解説によると、東洋経済ONLINEの調査で国内の生命保険会社に営業職員として採用された人数は年間約4.5万人に対し離職した営業職員は年間約4.3万人というデータもあり、採用数とほぼ同水準の離職が起きている実態がうかがえます。

3位証券業界

証券業界は、金融商品の複雑さや市場の急激な変動に対応するための高い専門知識が求められ、短期間で成果を出さなければならない環境とされています(イノセル株式会社調べ)。投資商品がマイナスになった場合の激しいクレームに直面することも、精神的な負担につながっています。個人向け営業のアプローチが飛び込みやテレアポ中心になるため、当たって砕けろという精神を持っていないと厳しいともされています。

4位MR業界

MR業界については、相手にするのが病院や医師のため限られた時間の合間を縫って商談をせざるを得ずコントロールがききづらく、営業先が病院や医師に限られターゲット市場が狭いため既存顧客との良好な関係維持が最重要になりプレッシャーを高めているとされています(Star転職調べ)。医療関係者と対等に話せる専門性が求められる点も、誰でも付け焼き刃でできる仕事ではないとされる理由です。

5位人材業界

参入障壁が低いことから多くの派遣会社が存在しており飽和状態で、同じような派遣会社が1つの企業に出入りしているため仕事の奪い合いになっているとされています(ユニークキャリア株式会社調べ)。人材紹介・人材派遣業はビジネスモデル上成果報酬であることが多く、紹介した人材が定着しないと収益に結びつかないという不安定さも、きつさの一因とされています。せっかく仕事を受注できても、今度は派遣する人材の奪い合いになるという二重の競争構造も指摘されています。

6位広告業界

競合が多くクレームも多い業界とされ、企業は広告を出す以上成果を求めるため、広告を出して成果が出ないと当然クレームになるとされています(さとうのキモチ調べ)。問い合わせが増えると聞いて広告を出したのに全然来ないと怒られるなど、成果の不確実性がそのままクレームに直結しやすい構造がきつさにつながっています。

7位IT業界

納品するモノの1つ1つがオーダーメイドであり、営業からシステム開発チームへの引き継ぎもIT業界ならではの難しさで、納期を期限としお客様との打ち合わせと社内連携を急ピッチで進めなければならないシーンも珍しくないとされています(AnySalez調べ)。特にSIer業界では、顧客の要望と開発チームの実現可能性の板挟みになりやすいという構造的な難しさが指摘されています。

8位太陽光業界

太陽光パネルが普及する前は売りやすかったが、当たり前になった今は需要が減っており、売れやすいのは新築物件だが日本の新築棟数は減り続けているため下火になっているとされています(さとうのキモチ調べ)。市場そのものが成熟し縮小に向かっているタイミングで営業しなければならないという、商品ライフサイクルに起因するきつさが特徴です。

9位リフォーム業界

リフォームは高額商材を個人宅へ訪問販売する形態が多く、住宅という生活の基盤に関わる商材であるためクレームが発生しやすく、施工後のトラブル対応まで営業が窓口になるケースが多いとされています。飛び込み営業を強いられる場合もあり、精神的な負荷が大きいと感じる人も少なくないとされています(ユニークキャリア株式会社調べ)。

10位個人向け訪問販売業界全般

新聞の勧誘・コピー機の営業・ウォーターサーバーなど、個人宅や事業所へ断られる前提で飛び込む営業スタイルは、成約率の低さと断られ続けるストレスの両方を抱える業態とされています(さとうのキモチ調べ)。1件あたりの受注額が少ないにもかかわらず高いノルマが設定されやすく、アポイントが取れない・話を聞いてもらえないという壁を毎日繰り返し越えなければならない点がきつさの中心です。

営業がきつくない業界ランキングTOP5一覧

きつい業界だけでなく、離職率が低くきつくないとされる業界も知っておくことで、業界選びの比較材料になります。すべらない転職の解説をもとに整理します。

順位業界きつくない理由
1位メーカー系深耕営業やルート営業が中心で穏やかな働き方。年功序列で人材の流動性が低い
2位電力・ガス福利厚生が充実し労働時間も削減傾向。新規参入が難しく業績が安定
3位インフラ系全般絶対に必要とされるサービスのため、需要が景気に左右されにくい
4位大手総合商社のルート営業既存取引先を担当する既存営業中心で、新規開拓の負荷が少ない
5位公的金融機関信用金庫や共済など、民間の証券・生保に比べてノルマが緩やかな傾向

1位から5位まで、それぞれの業界がきつくないとされる理由を個別に確認します。

1位メーカー系業界

食品メーカーや化学メーカー、機械・部品メーカー、自動車メーカー業界などが該当し、深耕営業やルート営業が多く穏やかな働き方になることが多いため離職率が低いとされています(すべらない転職調べ)。カルチャーの面で人材の流動性が高くなく、年功序列の給与体系が文化として残っていることも、離職率の低さにつながっているとされています。

2位電力・ガス業界

電力と都市ガスの小売自由化の影響はあるものの、福利厚生が充実しており労働時間も削減している傾向にあるため離職率も低めとされています(すべらない転職調べ)。構造上新規参入も難しい業界のため、業績が安定している点や競争が少ない点も離職率の低さにつながっているとされています。

3位インフラ系全般

インフラ系の営業は割とラクとされ、インフラは生活に絶対必要なものであるため景気変動の影響を受けにくく、需要そのものがなくなることが考えにくいとされています(さとうのキモチ調べ)。ただしこれらの業界は人気があって倍率が高いため、転職の難易度自体は高い傾向にあるとされています。

4位大手総合商社のルート営業

大手総合商社の中でも、既存の取引先を担当するルート営業のポジションは、新規開拓の負荷が少なく、既に築かれた信頼関係の上で提案を進められるため精神的な負担が比較的軽いとされています。ただし商社は部門によって扱う商材や取引形態が大きく異なるため、配属先によってきつさの度合いに差が出やすい点には注意が必要です。

5位公的金融機関

信用金庫や共済といった公的な性格を持つ金融機関は、民間の証券会社や生命保険会社に比べてノルマが緩やかな傾向があり、地域密着型で長期的な取引関係を前提とした営業スタイルが中心とされています。完全歩合制の民間金融機関と異なり、比較的安定した給与体系が敷かれていることも、きつさを軽減する要因とされています。

株式会社CAREER FOCUS/東田尚起

「きつくない」の裏側にあるのは、参入障壁や既得権益に守られた「構造の安定性」ですね。新規開拓の重圧から解放される反面、年功序列や硬直した組織文化と引き換えになる側面もあります。他力本願の安定を求めるのではなく、仕組みの恩恵を自らの戦略的キャリアにどう活かすかという視点が重要です。

営業職の離職率が高い理由

業界による違いに加えて、営業職という職種そのものが持つ離職率の高さの背景も理解しておくことが重要です。

すべらない転職の解説によると、営業職の中でもっとも離職率が高いのは新規営業で、新しく開拓していく必要があるためそれだけテレアポをおこなわなければならず、信頼ゼロでスタートするため営業の難易度が高いとされています。一方、既存顧客のニーズを汲み取り提案する深耕営業や、すでに取引がある顧客をフォローするルート営業は、業務の負担が比較的少ないとされています。

  • 毎月のノルマの厳しさ 新規開拓型は特に目標達成のプレッシャーが強いとされています
  • 休日の取りにくさ 個人営業の場合は土日休みが取りにくい傾向があるとされています
  • 対人関係のストレス 断られ続けることや顧客からのクレーム対応が精神的負担につながるとされています
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営業職の離職率を高める要因は、成果の可視化とそれに伴う「精神的起伏の激しさ」にありますね。特に新規営業は拒絶の連続であり、自己否定感に陥りやすい構造です。ただ、この過酷な環境を通過儀礼として捉え、自らの市場価値を飛躍させる「スキルの格闘場」と割り切れるタフさこそが、長期的なキャリアの勝敗を分けると考えます。

きつい業界を避けるための求人の見極め方

離職率が高い業界だとブラックな傾向が見られる場合もあるため、営業職を選ぶ際に確認すべきポイントを整理します。

  • 求人広告を頻繁に出しているかどうか 慢性的な人手不足の可能性が高く、退職者が出やすいために求人を常に掲載していると考えられるとされています。ただし業務拡大による頻繁な掲載もあるため見極めが必要です
  • 待遇面に疑問がないかどうか 離職率が高い企業は福利厚生や有給休暇制度が曖昧になっている傾向があるとされ、ネットの評判や口コミで確認することが推奨されています
  • 産休や育休制度が実際に機能しているかどうか 制度が導入されていても取得率が低い場合があるため、実態としての運用状況の確認が重要とされています
  • 求人票に「ノルマなし」「既存顧客中心」の記載があるか 新規開拓中心か深耕・ルート営業中心かで、負荷の大きさが大きく変わるとされています
株式会社CAREER FOCUS/東田尚起

求人の見極めは、文面の文字通りに受け取らず「裏の文脈」を読む洞察力が求められますね。頻繁な募集や過大な美辞麗句は、慢性的な人手不足の防衛策であるケースが少なくありません。言葉の綺麗さに惑わされず、実際の離職率や制度の「実稼働率」というファクトを数値で検証する冷徹な視点こそが、優良企業を引き当てる鍵です。

きつい業界から異業界への転職事例

きつい業界に分類される営業職からでも、異業界への転換は十分可能です。実際にどのような転換が行われているのかを整理します。

不動産業界の営業経験者は、高額商材の提案力や長期的な商談を成立させる交渉力を武器に、法人向けのSaaS営業やコンサルティング業界への転換を成功させるケースが多いとされています。生命保険業界の営業経験者も同様に、無形商材を扱ってきた経験がSaaS業界や人材業界の営業で高く評価される傾向があります。証券業界出身者は、金融の専門知識を活かして金融機関の別部門やfintech関連企業への転換を目指すケースも見られます。

共通しているのは、きつい業界で身につけた交渉力・精神的なタフさ・数字への意識が、業界を変えても通用する普遍的なスキルとして評価されているという点です。きつい業界での経験そのものが不利になるわけではなく、その経験をどう言語化して伝えるかが転職成功の鍵になります。

営業職として働くメリット

きつい業界が存在する一方で、営業職には他の職種にはないメリットも存在します。

  • 成果が数字として明確に表れる 商談成約率や月間目標達成など、努力が具体的な数値で示されるため成長を実感しやすいとされています(Re.AM調べ)
  • 成果主義による高収入の可能性 特に新規顧客営業では成果によって給与が大きく変動し、成果が上がればその分昇進も早くなるとされています
  • 業界を問わず通用するビジネススキル コミュニケーション能力や論理的思考力は営業以外でも役立つ普遍的なスキルとされています
  • 独立や起業に役立つ人脈 将来独立や起業を考えている場合、顧客との人脈やコネを作っておける点も営業職ならではの魅力とされています
株式会社CAREER FOCUS/東田尚起

営業職の最大の果実は、ビジネスの全工程を動かす「当事者意識」と「人的資本」の獲得にありますね。数字の可視化は重圧である反面、個人の市場価値を証明する最強の武器になります。培った折衝力と顧客人脈は、組織に依存せず生き抜くためのポータブルスキルであり、将来のキャリアの自由度を劇的に広げる投資と言えます。

転職エージェントの選び方

業界選びで失敗しないためには、求人票だけではわからない内部情報に詳しいエージェントへの相談が有効です。以下の3社は営業職のキャリア相談に強みを持っています。

リクルートエージェント
業界最大手で幅広い業界の求人を扱っており、非公開求人へのアクセスも豊富です。離職率や社内の実態情報を含めた比較検討ができ、書類添削・面接対策まで一貫したサポートが受けられます。

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マーケティング・デジタル・法人営業領域に特化した転職エージェントです。きつい業界からより働きやすい業界への転換を考えている方に有効です。

マーキャリNEXT CAREER
SaaS法人営業のハイクラス転職に強みを持つエージェントです。きつい業界での経験を武器に、より安定した環境でのキャリアアップを目指す方に向いています。

まとめ

営業がきつい業界としては不動産・生命保険・証券・MR・人材・広告・IT・太陽光・リフォーム・個人向け訪問販売という10業界が複数の情報源で挙げられており、きつくない業界としてはメーカー系・電力ガス・インフラ・大手商社ルート営業・公的金融機関という5業界が挙げられています。ただしランキングの順位は情報源によって異なるため、複数の情報を照らし合わせて判断することが重要です。

業界選びのための3つの手順

手順やること
手順1(今週中)新規営業・深耕営業・ルート営業のどれに興味があるかを整理する。ランキング上位業界と自分の適性を照らし合わせる
手順2(1〜2週間以内)気になる企業の求人広告の頻度や福利厚生の明記状況、口コミサイトでの評判を確認する
手順3(並行して)リクルートエージェントなど幅広い業界に強いエージェントへ登録し、離職率や社内の実態情報を収集する

きつい業界での経験が持つ市場価値

きつい業界とされる業界での営業経験は、ネガティブな面だけではありません。厳しい環境で培った交渉力・精神的なタフさ・成果への執着心は、転職市場でも高く評価される市場価値の高いスキルです。業界選びに迷ったときは、きつさの背景にある理由を理解した上で、自分の適性や価値観と照らし合わせて判断することが重要です。

本記事が、営業職の業界選びを検討されている方の参考になれば幸いです。