- 広告業界の転職の難易度は、企業の種類によって大きく変わります。
- 大手総合広告代理店は狭き門ですが、インターネット広告系は未経験者も積極採用しています。
- インターネット広告費が総広告費の過半数を占め、異業種からも入りやすくなっています。
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株式会社CAREER FOCUS/東田尚起はじめまして。FOCUS AGENTの東田です。広告業界は入口の選び方で難易度がまるで変わります。この記事では、公開されているデータをもとに、できるだけ正直にお伝えします。
広告業界の転職難易度と未経験の入りやすさ


大手総合広告代理店の難易度
広告業界の中でも、大手総合広告代理店の転職難易度は最難関です。マイナビエージェントの解説では、大手総合広告代理店は経験者採用を重視しており、未経験での転職は難しい傾向があるとされています。
人気の高さから応募者の層も厚く、前職で実績を上げた営業職やマーケティング職、コンサルタントなどが競合になります。第二新卒の枠を狙うという選択肢も、同じ解説で挙げられています。



「広告業界に入りたい」と考えたとき、最初に思い浮かぶのは大手の名前だと思います。ただ、入口は大手だけではありません。まず自分の経歴でどこから入れるかを整理するのが近道です。
インターネット広告系の入りやすさ
一方で、インターネット広告系の広告代理店や制作会社は、市場の急成長で人材が不足しており、未経験者も積極的に採用する傾向があるとされています(マイナビエージェント)。
その背景を示すのが、電通の調査でインターネット広告費が4兆459億円、総広告費の50.2%に達したという事実です。マスコミ四媒体の広告費が2兆2,980億円で前年を下回る一方、ネット広告は前年比110.8%で伸びています。
成長している領域ほど採用枠が広がるため、広告業界への転職では、市場が伸びている側から入るのが現実的です。
未経験で狙いやすい職種と年齢の目安
未経験で狙いやすい職種は、対人スキルを生かせる営業職と、デジタル広告の運用担当です(コトラ、マイナビエージェント)。コピーライターやデザイナーなどのクリエイティブ職は、制作実績が重視されるため未経験では難しいとされています。
年齢にも目安があります。マイナビエージェントのFAQでは、有形商材の営業経験者は27歳頃まで、無形商材の営業経験者は29歳頃までが採用のボリュームゾーンで、30歳以上は即戦力を求められるとされています。
下の表は、前職の経験ごとに入口になりやすい職種を整理したものです。公開されている解説をもとに、当サイトの視点で並べ替えています。
| 前職の経験 | 入口になりやすい職種 | 補足 |
|---|---|---|
| 無形商材の営業 | 広告営業(AE) | 29歳頃までがボリュームゾーン |
| 有形商材の営業 | 広告営業・デジタル広告営業 | 27歳頃までがボリュームゾーン |
| Webマーケ・SNS運用 | 広告運用担当・マーケター | 運用実績を数字で示す |
| ITやコンサル | 戦略プランナー・DX系職種 | 広告との結びつきを語る |
| 制作・デザイン | クリエイティブ職 | 制作実績の提示が前提 |
前職別の入口になりやすい広告業界の職種
この表に共通するのは、前職の成果を数字で語れる人ほど入口が広いという点です。
広告業界の転職では、最初から大手総合代理店に絞らないことが成功率を上げるコツです。ネット広告系や専門代理店で実績を積み、2〜3年後に大手へ挑む二段構えも十分に現実的です。
広告業界の仕事内容と主な職種


広告営業(アカウントエグゼクティブ)
広告営業は、広告主の課題を聞き取り、社内のプランナーや制作チームと連携して提案をまとめる職種です。広告業界の仕事内容の中心にあたり、未経験者の採用も最も多い職種です。
華やかな印象とは異なり、クライアント先への地道な訪問や受注活動といった泥臭い面もあるとされています(マイナビエージェント)。
プランナー・マーケター
プランナーは、市場や顧客のデータを分析し、広告の目的に合わせて施策の全体像を設計する職種です。数字を読む力と、課題を言葉に整理する力が問われます。
ITやコンサルティングの経験者が評価されやすい領域でもあります。
クリエイティブ職
コピーライター、CMプランナー、デザイナーなどが該当し、広告の表現そのものをつくります。制作実績が重視されるため、未経験での転職は難しいとされています(コトラ)。
異業種から目指す場合は、まず制作会社やデジタル領域のデザイナー職で実績を積む方法が現実的です。
デジタル広告の運用担当
検索連動型広告やSNS広告の配信設定、数字の分析、改善提案を担う職種です。デジタル広告の市場拡大に伴い、未経験でも採用されやすい職種とされています(コトラ)。
- 広告アカウントの設計と入稿
- 日次・週次での数字の確認
- クリエイティブや入札の改善
- 広告主への成果報告
地味に見える作業の積み重ねが成果を左右するため、数字を見ることが苦にならない人に向いています。
メディアプランナー
どの媒体にいつ、どれだけ広告を出すかを設計する職種です。テレビ、新聞、屋外広告、ネット広告など、媒体ごとの特性と費用対効果の理解が前提になります。
媒体社との交渉も多く、調整力が評価される仕事です。
職種に迷ったら、前職で最も褒められた行動を軸にしましょう。対人の調整なら営業、数字の分析なら運用やプランナーというように、強みと職種を結びつけると志望動機にも説得力が出ます。
広告業界の転職市場の動向と今後


2025年の広告費の動向
電通の「2025年 日本の広告費」によると、日本の総広告費は8兆623億円で前年比105.1%でした。インターネット広告費は4兆459億円(前年比110.8%)で、構成比は50.2%に達しています。
インターネット広告費が総広告費の過半数を占めたのは、今回が初めてです。一方、マスコミ四媒体広告費は2兆2,980億円(前年比98.4%)にとどまりました。
| 区分 | 広告費 | 前年比 |
|---|---|---|
| 総広告費 | 8兆623億円 | 105.1% |
| インターネット広告費 | 4兆459億円 | 110.8% |
| マスコミ四媒体広告費 | 2兆2,980億円 | 98.4% |
2025年の日本の広告費(電通調べ)
数字から読み取れるのは、広告の主戦場がデジタルへ移っているという事実です。
求められる人材の変化
市場の重心がデジタルに移ると、求められる人材も変わります。テレビCMの枠を買う力より、データを読み、改善を回し続ける力が評価される場面が増えています。
ITやSaaSの営業、Webマーケティング、データ分析の経験者が広告業界で歓迎されやすいのはこのためです。



広告業界の外にいる方ほど「自分の経験は使えない」と考えがちです。ですが、数字を見て改善した経験は、デジタル広告の運用そのものと重なります。
志望動機には「ネット広告が総広告費の過半数になった」という市場の変化を入れると説得力が増します。成長分野で自分の経験をどう生かすかまで語れれば、他の応募者と差がつきます。
広告業界がきついと言われる理由と実態


繁忙期の残業と休日出勤
広告業界がきついと言われる最大の理由は、繁忙期の残業です。マイナビエージェントによると、入稿前やプロジェクト期間中は残業が増える可能性があり、トラブル対応などで休日出勤が生じることもあります。
一方で、働き方は担当業務やクライアントの状況によって大きく異なり、リモートワークを推奨する企業も多いとされています。
調整業務と泥臭い営業
広告営業は、広告主の要望と社内の制作チームの間に立つ調整役です。期限や予算の板挟みになる場面があり、精神的な負荷を感じる人もいます。
華やかなイメージで入社すると、地道な訪問や受注活動とのギャップに戸惑う例があります。ギャップを減らすには、入社前に実際の1日の流れを聞くことが有効です。
評価制度と社風の違い
コトラの解説では、広告業界は年功序列の傾向が強い会社がある一方、Web系の企業では成果主義が増えているとされています。同じ広告業界でも、評価の仕組みは会社ごとに異なります。
- 残業時間の実態と繁忙期の時期
- 評価が成果主義か年功序列か
- 配属される職種と担当クライアント
- リモートワークや休日対応の運用
この4点を面接や面談で確認しておけば、入社後のミスマッチをかなり防げます。
面接では「繁忙期はいつ頃で、どのくらい残業が増えますか」と具体的に尋ねるのが有効です。答え方に具体性がある会社ほど、働き方を把握して管理している傾向があります。
広告業界の年収と待遇の実態


広告業界の平均年収
マイナビエージェントが掲載するデータでは、マスコミ・出版・広告・放送・印刷・イベントを含む業界全体の平均年収は420万円です。この区分は広告以外の業種も含むため、広告業界単独の数字ではない点に注意してください。
営業職はインセンティブ制の会社もあり、実績次第で収入が増える可能性があるとされています。
年代別の年収の目安
同じくマイナビエージェントのデータでは、20代の平均が376万円、30代の平均が509万円です。30代で100万円以上上がるため、経験を積んだ後の伸びしろが大きい業界といえます。
| 区分 | 平均年収 |
|---|---|
| 20代全体 | 376万円 |
| 20代男性 | 392万円 |
| 20代女性 | 362万円 |
| 30代全体 | 509万円 |
| 30代男性 | 531万円 |
| 30代女性 | 477万円 |
年代・性別ごとの平均年収(マスコミ・出版・広告・放送・印刷・イベント区分)
この数字は転職サービスの登録者データをもとにした平均であり、大手総合広告代理店の実際の年収を示すものではありません。
年収を左右する要素
年収は、企業規模、職種、評価制度の三つで大きく変わります。大手総合代理店は水準が高く、専門代理店やネット広告系では成果主義の比重が高い傾向があります。
求人票の年収は想定の幅で書かれることが多いため、みなし残業の有無とインセンティブの条件まで確認すると実態に近づきます。



年収だけで会社を選ぶと、残業の多さで時給換算が下がるケースもあります。年収と働き方はセットで比べてください。
年収を比較するときは、額面の総額だけでなく、固定給と賞与の割合、みなし残業の時間、インセンティブの条件を並べて見ましょう。同じ600万円でも中身で手取りと働き方が変わります。
広告業界の転職に向いている人・向いていない人


広告業界の転職に向いている人の特徴
広告業界に向いているのは、世の中の動きに関心があり、広告主の課題を自分ごととして考えられる人です。営業でも運用でも、相手の課題を整理して提案する力が土台になります。
- 流行やニュースに自然と関心が向く人
- 数字を見て仮説を立て、改善するのが好きな人
- 相手の話を聞いて課題を整理できる人
- 複数の関係者と調整しながら進められる人
この4つに共通するのは、人と数字の両方に興味を持てることです。
広告業界の転職に向いていない人の特徴
反対に、毎日の業務を決まった手順で進めたい人や、定時退社を最優先したい人は、繁忙期の働き方にストレスを感じやすい傾向があります。
調整や交渉が極端に苦手な場合、営業職では負担が大きくなります。その場合はデータ分析や制作など、単独で成果を出しやすい職種を選ぶのも一案です。
向いていないと感じる点があっても、職種や会社を選び直せば解消できる場合があります。
向き不向きは、面接の逆質問で現場の1日の流れや評価の仕方を聞くと見えてきます。自分の価値観と合うかを、入社前に自分の目で確かめることが大切です。
広告業界の転職を成功させる方法


志望動機で語るべき3つの視点
マイナビエージェントは、志望動機で「なぜ広告業界か」「なぜその企業か」「なぜその職種か」の3つの視点を整理することを勧めています。この3点が一本の筋でつながっているかが、書類でも面接でも見られます。
広告業界を選んだ理由は、市場の変化と自分の経験を結びつけて語ると具体的になります。「華やかそうだから」という理由だけでは弱く、課題解決への関心まで落とし込む必要があります。
面接で聞かれる質問と答え方
面接では「成功した広告キャンペーンとは何か」という質問が頻出するとされています(マイナビエージェント)。良いと感じた広告の理由と、自分ならどう工夫するかをセットで話すのが基本です。
ここで差がつくのは、広告そのものではなく、広告が解決した課題を語れるかどうかです。当サイトでは、答えを次の3段で組み立てる型をおすすめしています。
- 1段目 その広告が解決した課題を一言で述べる
- 2段目 なぜ効果的だと考えるかを根拠つきで説明する
- 3段目 自分ならどう改善するかを提案する
この型で話せば、広告の知識だけでなく、課題を見つけて提案する力まで同時に示せます。



広告業界の面接は、好きな広告を紹介する場ではありません。広告を題材に、あなたの思考の筋道を見せる場だと考えると、準備の方向が定まります。
エージェントの活用と資格
未経験からの転職では、書類や面接の準備を一人で進めると見落としが出やすくなります。広告業界に詳しい転職エージェントなら、非公開求人の紹介や、職務経歴書の添削、面接対策を受けられます。
資格は必須ではありませんが、Googleアナリティクスの個人資格などの受験が、未経験者の学習の証明として勧められています(マイナビエージェント)。
FOCUS AGENTでは、広告業界への転職を検討している段階からご相談いただけます。応募先を決めていなくても問題ありません。
時間が限られているときは、まず職務経歴書の成果を数字で書き直すことから始めましょう。広告業界は成果の数字を重視するため、書類の改善が最も早く効きます。
広告業界の転職に関するよくある質問
広告業界は未経験でも転職できますか
転職できます。インターネット広告系の代理店や制作会社は、市場の急成長で人材が不足しており、未経験者の採用にも積極的とされています。営業職やデジタル広告の運用担当は特に入りやすい職種です。
一方、大手総合広告代理店は経験者採用を重視するため、未経験では難しい傾向があります。前職の営業経験や数字の分析経験を、広告とどう結びつけるかを整理して臨むことが大切です。
広告業界に転職できる年齢の目安はありますか
マイナビエージェントのFAQでは、有形商材の営業経験者は27歳頃まで、無形商材の営業経験者は29歳頃までが採用のボリュームゾーンとされています。30歳以上は即戦力を求められ、経験者採用が中心になります。
あくまで目安であり、運用実績や専門スキルがあれば30代でも採用される例はあります。年齢が気になる場合は、成果を数字で示せる準備を優先してください。
広告業界は本当にきついですか
繁忙期には残業や休日出勤が発生することがあります。ただし働き方は担当業務やクライアントによって大きく異なり、リモートワークを推奨する企業も多いとされています。
きつさは会社と職種で差が出るため、入社前に繁忙期の残業時間や評価制度を確認することが、後悔しない転職の近道です。
疑問が残る場合は、一人で調べ続けるより、業界に詳しい第三者に相談するほうが早く解決します。気になる点を3つ書き出してから相談すると、話が具体的に進みます。
広告業界の転職に関するまとめ
広告業界の転職難易度は、大手総合広告代理店が最難関である一方、インターネット広告系の代理店は未経験者にも門戸が開かれた二極化の構造です。電通の調査ではネット広告費が総広告費の50.2%を占め、デジタル人材の需要は今後も続くと見られます。
仕事内容は営業、プランナー、クリエイティブ、運用担当などに分かれ、未経験で狙いやすいのは営業と運用担当です。きつさは繁忙期の残業や調整業務に表れますが、会社と職種で差があるため、入社前の確認が欠かせません。
年収は30代で伸びる傾向があり、志望動機は「なぜ広告業界か」「なぜその企業か」「なぜその職種か」を一本の筋でつなげるのが基本です。一人での準備に不安があれば、FOCUS AGENTにご相談ください。
出典・参考情報
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FOCUS AGENT:東田 尚起


株式会社リクルートにてHR領域に従事。
求人広告営業(indeed/リクナビnext)をメインに、転職エージェントとしても従事。
自ら立ち上げた就職系メディアの事業売却を経験し、転職支援と日系企業を中心に複数社のRPO業務も担う。









