IIJ(株式会社インターネットイニシアティブ)の平均年収は747万円です(2026年3月期 有価証券報告書)。平均年齢は37.5歳、平均勤続年数は9.3年となっています。
国内の給与所得者の平均給与は478万円、正社員に限っても545万円です(国税庁 令和6年分 民間給与実態統計調査)。IIJの水準はその約1.4倍にあたります。
ただし747万円は全社平均です。平均年齢37.5歳という若い社員構成が平均値を押し下げている一方、口コミ集計では開発職と事務職の間に200万円を超える開きがあります。この記事では有価証券報告書の数字を起点に、年代別・職種別の実態と、通信・クラウド大手との比較、年収を上げる道筋を整理します。
FOCUS AGENT:東田 尚起

株式会社リクルートにてHR領域に従事。
求人広告営業(indeed/リクナビnext)をメインに、転職エージェントとしても従事。
自ら立ち上げた就職系メディアの事業売却を経験し、転職支援と日系企業を中心に複数社のRPO業務も担う。
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株式会社CAREER FOCUS/東田尚起IIJは日本で最初に商用インターネット接続サービスを始めた会社として知られています。通信キャリアとSIerの中間にあるような事業構造なので、年収を比べるときはどちらの業界と並べるかで見え方が変わりますよ。
IIJの平均年収は747万円|有価証券報告書の最新データ


IIJの直近の平均年収は747万円です(2026年3月期 有価証券報告書、平均年齢37.5歳、平均勤続年数9.3年、単体従業員3,174名)。経年の数字はIR BANK インターネットイニシアティブ 平均年収の推移にまとまっています。
有価証券報告書の平均年間給与は、賞与と基準外賃金を含み、提出会社単体の従業員だけを対象にした金額です。連結5,533名のうち、IIJ本体に所属する社員の数字だと考えるとずれが少なくなります(IIJ 会社概要)。
まずは直近5年の推移から、747万円がどの位置にある数字なのかを確認します。
直近5年の平均年収推移
IIJの平均年収は、2022年3月期の738万円から2026年3月期の747万円まで、5年間で9万円の増加にとどまります。700万円台前半から半ばの間で横ばいに近い動きです。
| 決算期 | 平均年収 | 平均年齢 | 従業員数 |
|---|---|---|---|
| 2022年3月期 | 738万円 | 37.7歳 | 2,344名 |
| 2023年3月期 | 741万円 | 37.9歳 | 2,475名 |
| 2024年3月期 | 738万円 | 37.6歳 | 2,680名 |
| 2025年3月期 | 726万円 | 37.4歳 | 2,971名 |
| 2026年3月期 | 747万円 | 37.5歳 | 3,174名 |
出典はIR BANK インターネットイニシアティブ 平均年収の推移(有価証券報告書の記載値を集計)です。
同じ期間に単体の従業員数は830名増えています。毎年200名から300名規模で若手と中途を採用しているため、平均値が伸びにくい状態が続いてきました。
平均年収が21万円上がった背景
2026年3月期は前期から21万円の増加で、3期ぶりに平均年収が上がりました。同じ期の連結業績は売上収益3,454.0億円、営業利益348.4億円です(IIJ 会社概要)。
IIJの賞与は業績連動型で、年2回支給されます(IIJ 人事制度・福利厚生)。業績が伸びた年は賞与を通じて平均年収に反映されやすい構造です。
一方で2025年3月期は従業員が291名増え、平均年収は12万円下がりました。採用が急増した年は、給与水準が変わらなくても平均年収が下がるという点は、数字を読むときに押さえておきたいところです。
つまり直近の上下動は、給与テーブルの変更というより、賞与の変動と社員構成の変化が重なった結果と見るのが妥当です。
IIJの企業情報と事業構造


IIJは1992年12月設立、東京都千代田区飯田橋に本社を置く東証プライム上場企業です(証券コード3774)。インターネット接続サービス、WANサービス、ネットワーク・システムの構築と運用保守を主な事業としています(IIJ 会社概要)。
主要株主にはKDDI、NTT/NTTドコモビジネス、伊藤忠テクノソリューションズが名を連ねます。大手通信2グループがともに株主に入っている珍しい資本構成で、通信キャリアとSIerの双方と取引しながら独立系として事業を広げてきました。
中期計画では2027年3月期に売上高3,800億円規模、営業利益460億円規模を掲げています(IIJ 経営理念および中期計画)。会社側の2027年3月期見通しは売上収益3,850億円、営業利益385億円で、売上は目標を上回る一方、利益は目標に届かない見込みです。
有価証券報告書の747万円はIIJ単体の従業員が対象です。IIJエンジニアリングやIIJグローバルソリューションズなどのグループ会社は別の給与体系で、水準も異なります。求人票を見るときは、採用するのが本体かグループ会社かを先に確認してください。
IIJの年代別の年収目安


有価証券報告書には年代別の内訳は記載されません。そのため年代別の数字は、公開されている平均年収と年齢構成から組み立てた推計値になります。
以下は年収ガイド インターネットイニシアティブが平均年収738万円時点の統計をもとに算出した推計です。現在の747万円を基準にすると、表の金額はおおむね1%ほど上振れすると考えてください。
| 年代 | 推計年収 | 位置づけ |
|---|---|---|
| 20代後半 | 503万円 | 入社数年、グレードの初期段階 |
| 30代前半 | 620万円 | リーダー層への昇格で差が出始める |
| 30代後半 | 723万円 | 全社平均に近づく層 |
| 40代前半 | 821万円 | 課長クラスへの登用が分岐点 |
| 40代後半 | 905万円 | 管理職かどうかで開きが大きくなる |
| 50代前半 | 1,005万円 | 年収のピークに近い時期 |
20代・30代の年収
20代後半の推計は503万円です。国内の同年代の平均が400万円前後であることを踏まえると、入社数年の時点で上回っています。
出発点となる初任給は、公式サイトの新卒採用募集要項で学部卒28万円、修士了30万5,667円、博士了33万6,000円と公表されています(IIJ 新卒採用 募集要項)。
注意したいのは、この月例給与に20時間分の固定残業代が含まれている点です。20時間を超えた分は別途支給されますが、基本給だけで比べると他社より低く見える場合があります。
30代に入ると評価による差が表面化します。推計では30代前半620万円、30代後半723万円で、この間の伸びがおよそ100万円です。
40代・50代の年収
40代前半の推計は821万円で、全社平均の747万円を上回ります。40代後半で905万円、50代前半で1,005万円と、1,000万円に届くのは50代以降という計算です。
この年代の差を決めるのは管理職への登用です。IIJは年次や年齢ではなく期待される役割の大きさでグレードを決める制度をとっており(IIJ 人事制度・福利厚生)、同じ年齢でも役割次第で年収が変わります。
平均勤続年数は9.3年と、内資の大手通信会社と比べると短めです。中途入社の社員が多い会社のため、年功で自動的に上がるより、入社時のグレード設定がその後の年収を左右しやすい。
額面年収と手取りの差
表に並ぶ金額はすべて額面です。実際に口座に入る金額は、社会保険料と所得税・住民税が引かれたあとの手取りになります。
目安として、年収600万円なら手取りは460万円から480万円程度、年収750万円なら手取りは560万円から580万円程度です。額面が上がるほど税率が上がるため、手取りの伸びは額面の伸びより緩やかになります。
IIJは企業型確定拠出年金と選択制の前払い退職金制度を導入しています(IIJ 人事制度・福利厚生)。前払いを選ぶと額面は増えますが、課税対象にもなるため、手取りへの影響は制度の選び方で変わります。
年代別の数字は統計モデルによる推計で、個人の実額とは幅があります。IIJの月例給与には20時間分の固定残業代が含まれるため、転職先の提示額と比べるときは、固定残業代を除いた基本給どうしで並べると判断を誤りません。
IIJの職種別・グレード別の年収の違い


職種による差ははっきりしています。口コミベースの集計では、開発職677万円、プロジェクトマネージャー646万円、エンジニア・SE603万円、営業592万円、事務465万円と、最も高い層と低い層で212万円の開きがあります(OpenWork インターネットイニシアティブ 年収・給与制度)。
同じ集計の全体平均は600万円で、有価証券報告書の747万円より147万円低い数字です。回答者の平均年齢が32歳と、有報の37.5歳より若いことが主な理由と考えられます。
| 職種 | 口コミ集計の平均年収 | 年収の幅 |
|---|---|---|
| 開発職 | 677万円 | 500〜900万円 |
| プロジェクトマネージャー | 646万円 | 非公開 |
| エンジニア・SE | 603万円 | 300〜1,000万円 |
| 営業 | 592万円 | 350〜1,050万円 |
| 技術 | 557万円 | 300〜880万円 |
| 事務 | 465万円 | 300〜700万円 |
出典はOpenWork インターネットイニシアティブ 年収・給与制度です。回答者の年齢や在籍時期が職種ごとに異なるため、目安として扱ってください。
エンジニア職の年収傾向
IIJの社員の多くはネットワークやクラウド、セキュリティの技術者です。口コミ集計では開発職677万円、エンジニア・SE603万円で、技術系職種の中でも100万円近い差があります。
求人情報では、システム開発・運用(アプリ担当)の提示年収が460万円から1,300万円と幅広く設定されています(doda インターネットイニシアティブの年収情報)。同じ技術職でも専門領域と役割グレードで提示額が大きく変わることが、この幅に表れています。
自社サービスの開発や大規模ネットワークの設計を担う層は評価が高く、運用中心のポジションは年収が伸びにくい傾向にあります。
営業・スタッフ職の年収傾向
営業職の口コミ集計は592万円で、幅は350万円から1,050万円と職種の中で最も広くなっています。法人向けのネットワーク・クラウド案件は単価が大きく、受注規模が評価に直結するためです。
求人情報ではIT法人営業(直販)が430万円から750万円、経営企画が800万円から1,280万円と提示されています(doda インターネットイニシアティブの年収情報)。企画系のスタッフ職は営業よりも上のレンジで採用されていることがわかります。
事務職は465万円と職種別で最も低い水準です。総合職とビジネスサポート職で採用区分が分かれているため、同じ会社でも給与テーブルの前提が異なります。
役割・グレード制度と賞与の関係
IIJの人事制度は「役割・グレード制度」「評価制度」「報酬制度」の3つで構成されています。基本給は役割グレードに連動して年1回(4月)改定され、業績連動の賞与は年2回(6月・12月)支給されます(IIJ 人事制度・福利厚生)。
評価では成果物(業績)だけでなく、そのプロセスである役割行動も対象になります。口コミでは賞与は年間でおよそ4カ月分、月給の16カ月分が年収の目安という声があります(OpenWork インターネットイニシアティブ 年収・給与制度)。
グレードが上がるタイミングで基本給と賞与の算定基準がそろって動くため、年収は昇格イベントで段階的に上がるタイプだといえます。
IIJの新卒採用は総合職とビジネスサポート職で面接回数も処遇も異なります。中途採用でも、同じ職種名で本体とグループ会社の求人が並ぶことがあります。応募前に、採用区分と想定グレードを面談で確認しておくと入社後のギャップを防げます。



平均年収747万円という数字だけを見て応募すると、職種別の数字とのギャップに驚く方が多いです。固定残業代を含むかどうか、賞与が何カ月分か、自分の場合の想定年収を先に計算しておきましょう。
IIJの年収を通信・クラウド大手3社と比較
IIJを比べる相手としては、法人向けネットワークで競合する通信キャリアと、クラウド基盤を提供する国内事業者が適しています。事業領域が重なる会社と並べたほうが実態に近づきます。
ここではKDDI、ソフトバンク、さくらインターネットの3社と比較します。いずれも有価証券報告書を提出しており、同じ基準の数字で並べられます。
| 企業名 | 平均年収 | 平均年齢 | 従業員数 | 決算期 |
|---|---|---|---|---|
| KDDI | 1,051万円 | 42.3歳 | 9,891名 | 2026年3月期 |
| ソフトバンク | 871万円 | 42.0歳 | 19,150名 | 2026年3月期 |
| IIJ | 747万円 | 37.5歳 | 3,174名 | 2026年3月期 |
| さくらインターネット | 741万円 | 40.3歳 | 934名 | 2026年3月期 |
出典はIR BANK インターネットイニシアティブ 平均年収の推移、IR BANK KDDI、IR BANK ソフトバンク、IR BANK さくらインターネットです。IIJは4社の中で3番目で、KDDIとは304万円の差があります。
KDDIの年収


KDDIの平均年収は1,051万円です(2026年3月期、平均年齢42.3歳、従業員9,891名)。IIJとの差は304万円で、4社の中で最も高い水準にあります(IR BANK KDDI)。
KDDIはIIJの主要株主でもあります。平均勤続年数は16.4年とIIJの9.3年より7年以上長く、平均年齢が4.8歳高く、長く勤めた社員の比率が大きいことが平均年収の差に表れています。
直近3期は986万円、1,018万円、1,051万円と毎年30万円以上上がっており、通信大手の賃上げの勢いがうかがえます。
ソフトバンクの年収


ソフトバンクの平均年収は871万円です(2026年3月期、平均年齢42.0歳、従業員19,150名)。IIJとの差は124万円です(IR BANK ソフトバンク)。
ソフトバンクは法人向けにネットワークやクラウド、AI関連のサービスを展開しており、IIJと顧客が重なる場面が多い会社です。2024年3月期の810万円から2年で61万円上がっています。
平均年齢はIIJより4.5歳高く、年齢差を考えると124万円の差のうち一定部分は社員構成による。年齢をそろえて比べると、差は全社平均ほど大きくないと考えられます。
さくらインターネットの年収


さくらインターネットの平均年収は741万円です(2026年3月期、平均年齢40.3歳、従業員934名)。IIJとの差は6万円で、4社の中で最も近い水準です(IR BANK さくらインターネット)。
注目したいのは伸び方です。2024年3月期の614万円から2年で127万円増えており、IIJの同期間の伸び9万円を大きく上回るペースで上昇しています。生成AI向けのGPUクラウド事業の拡大が背景にあります。
同じクラウド・インフラ領域でも、成長分野への投資の度合いで年収の伸びに差が出ることがわかります。
4社のうちIIJは平均年齢が最も若く、KDDIやソフトバンクより4歳以上低い水準です。平均年収の差には社員構成の違いが含まれるため、転職先を比べるときは自分と同じ年代、同じ職種の提示額で比べると実態に近づきます。



4社を並べると、IIJは通信大手とクラウド専業の中間に位置しているのがわかります。ネットワークとクラウドの両方の経験を積める会社なので、キャリアの選択肢の広さも年収と一緒に評価したいところですね。
IIJの年収に関する口コミ・評判
口コミサイトの集計では、IIJの平均年収は600万円です(正社員308人の回答、回答者の平均年齢32歳、年収の幅は300万円から1,200万円)。出典はOpenWork インターネットイニシアティブ 年収・給与制度です。
有価証券報告書の747万円との差は147万円です。回答者が若手中心であることに加え、口コミは退職者を含む過去の回答が混ざることも影響しています。
金額そのものより、給与の構造に関する声に特徴があります。
給与制度に対する社員の評価
基本給は業界平均並みで安定しているという評価が見られます。役割・グレードに連動して年1回改定される仕組みのため、大きく跳ねることは少ない代わりに、急に下がることも少ない(OpenWork インターネットイニシアティブ 年収・給与制度)。
一方で、グレードが上がらないと年収が伸びにくいという声もあります。年功で自動的に上がる部分が限られるため、昇格のペースが年収の実感を左右します。
業界の中で見て極端に低いという評価はほとんど見られません。安定志向の人には合いやすく、短期間で大きく稼ぎたい人には物足りなく映る構造です。
固定残業代と賞与の構造
IIJの月例給与には20時間分の固定残業代が含まれており、超過分は別途支給されます(IIJ 新卒採用 募集要項)。残業が月20時間以内に収まる人にとっては、残業代が一定額保証される形です。
賞与は業績連動で年2回支給され、口コミでは年間4カ月分程度とされています。賞与が年収の約4分の1を占めるため、業績が伸びた年とそうでない年で年収の実感に差が出ます。
福利厚生面では、IIJセレクトベネフィット(カフェテリアプラン)や持株会の奨励金など、額面には表れない上乗せもあります(IIJ 人事制度・福利厚生)。
固定残業代を含む会社では、提示年収の内訳が交渉材料になります。基本給、固定残業代、賞与見込みを分けて出してもらうと、同じ提示額でも実際の手取りや残業時の増え方が読めるようになります。



賞与の比率が高い会社は、業績が良い年に年収が伸びやすい反面、悪い年には下がることもあります。IIJは中期計画の目標に対して利益が届かない見通しなので、賞与の動きは注目しておきたいポイントです。
IIJで年収を上げる方法


IIJで年収を上げる道は3つあります。社内でグレードを上げる、需要が伸びている領域へ異動する、外部へ転職するという選択です。
順番として現実的なのは社内のグレード昇格です。役割に応じてグレードが決まる制度のため、年齢を待たずに年収を上げられる余地があります。
社内でのグレード昇格
IIJの基本給は役割グレードに連動し、年1回4月に改定されます(IIJ 人事制度・福利厚生)。年功で緩やかに増える部分は限定的で、グレードが上がるタイミングで年収が段階的に動く。
推計では40代前半821万円、50代前半1,005万円で、1,000万円の壁を越えるには管理職クラスへの昇格が前提になります。評価は業績と役割行動の両面で行われるため、成果だけでなくチームへの貢献も材料になります。
エンジニアであれば担当サービスの品質改善や大型案件の設計、営業であれば受注規模の拡大が、評価で示しやすい実績です。
成長領域への異動
中期計画では2027年3月期に売上高3,800億円規模を掲げ、その先には連結売上高5,000億円規模への伸長を含む中長期ビジョンを定めています(IIJ 経営理念および中期計画)。
事業拡大の原資が生まれるのは需要が伸びている分野という構図です。セキュリティ、クラウド、データ活用、官公庁向けのシステムなど、需要が伸びている分野に関わるポジションは今後の重要度が上がります。
社内で異動の機会があれば、資格や専門性を備えたうえで手を挙げる価値があります。IIJはベンダー資格や国家資格の取得支援制度を設けているため、在籍中にスキルを積み上げやすい環境です(IIJ 新卒採用 募集要項)。
転職によるキャリアアップ
社内での昇格が見通せない場合、転職が選択肢になります。KDDI1,051万円、ソフトバンク871万円といった通信大手は、全社平均でIIJを100万円以上上回ります。
ただし通信大手の平均年齢は42歳前後で、IIJより4歳以上高い水準です。全社平均の差がそのまま提示年収に反映されるとは限らず、現実的な比較は同じ年代・同じ職種で行う必要があります。
IIJで培ったネットワークやクラウド、セキュリティの経験は、通信キャリアやSIer、外資系クラウド事業者でも評価されます。インフラ領域の専門性を持ち込める転職先を選ぶほうが、年収の維持と上積みの両方を狙えます。
提示年収の相場を知るには、同じ領域の求人を複数社分まとめて見られる転職エージェントの利用が早道です。非公開求人を含めて現在の市場価値を確認してから、社内に残るか外に出るかを決める順番が合理的です。
転職を決めていなくても、エージェントに職務経歴を見てもらえば現在の想定年収レンジがわかります。社内の昇格ペースと外部の提示額を同じ物差しで比べられるようになり、どちらを選ぶにしても判断材料が増えます。



ネットワークとクラウドの両方を経験したインフラ人材は、転職市場でも需要が高い層です。転職を決める前でも、自分の経験がいくらで評価されるのかを一度確かめておくと、社内での交渉にも使えますよ。
IIJの年収に関するよくある質問
IIJの年収について、検索されることの多い疑問をまとめます。数字はいずれも公開資料をもとにしています。
IIJの初任給はいくらですか
公式サイトの新卒採用募集要項では、学部卒が月28万円、修士了が月30万5,667円、博士了が月33万6,000円です。月例給与には20時間分の時間外手当が含まれ、超過分は別途支給されます(IIJ 新卒採用 募集要項)。
勤務時間は9時から17時30分で、部門によりフレックス勤務が導入されています。年次有給休暇は初年度12日、最大20日です。
固定残業代を含む金額のため、固定残業代のない会社の初任給と比べるときは差し引いて考える必要があります。
IIJの年収は同業他社と比べて高いですか
有価証券報告書ベースでは、KDDI1,051万円、ソフトバンク871万円には届かず、さくらインターネット741万円とほぼ同じ水準です(IR BANK KDDI、IR BANK ソフトバンク、IR BANK さくらインターネット)。
ただしIIJの平均年齢は37.5歳と4社で最も若く、年齢をそろえると差は縮まります。推計では40代前半で821万円と、全社平均を上回る水準に達します。
国内正社員の平均545万円と比べれば約1.4倍で、上場企業の中でも上位に入る水準です(国税庁 令和6年分 民間給与実態統計調査)。
IIJの平均年収は今後も上がりますか
直近5年は726万円から747万円の範囲で推移しており、大きく伸びてはいません。従業員数が5年で830名増え、若手の比率が高まっていることが平均値を押さえています。
中期計画では2027年3月期に売上高3,800億円規模、営業利益460億円規模を目標にしていますが、会社側の見通しは営業利益385億円です(IIJ 経営理念および中期計画)。業績連動の賞与は、利益の伸び方に左右される。
個人の年収という視点では、グレードの昇格が最も大きな要因です。平均値の動きと自分の年収の動きは別物として見るのが実態に近い捉え方です。
IIJの決算期は3月で、有価証券報告書は毎年6月下旬に提出されます。転職活動中に年収を確認するなら、IR情報で最新版を見るのが最も確実です。転職サイトの数字は更新が遅れていることがあります。
まとめ
IIJの平均年収は747万円です(2026年3月期 有価証券報告書、平均年齢37.5歳、平均勤続年数9.3年)。国内の正社員平均545万円の約1.4倍にあたる水準です。
年代別の推計では20代後半503万円、30代後半723万円、40代後半905万円、50代前半1,005万円です。1,000万円に届くのは50代以降で、管理職への登用が分岐点になります。
職種別の口コミ集計では開発職677万円、エンジニア・SE603万円、営業592万円、事務465万円と、212万円の開きがありました。全社平均だけでは実態が見えません。
通信・クラウド大手と比べると、KDDI1,051万円、ソフトバンク871万円には届かず、さくらインターネット741万円とほぼ並びます。ただしIIJは平均年齢が最も若く、年齢差が平均値の差に含まれています。
年収を上げる道は、社内でのグレード昇格、需要が伸びている領域への異動、外部への転職の3つです。月例給与に20時間分の固定残業代が含まれる点も踏まえて、同じ条件で比較してください。
転職を検討する場合は、全社平均ではなく同年代・同職種で比べることが大切です。ネットワークとクラウドの経験を持ち込める転職先を選べば、経験を捨てずに年収を上げる余地が生まれます。









