公認会計士はやめとけと言われる理由|年収・将来性とキャリアの実態

「公認会計士はやめとけ」という声を検索すると、難易度の高さや監査法人の激務を理由に挙げる意見が多く見つかります。

一方で、資格取得後に高い年収やキャリアの自由度を手にしている公認会計士がいるのも事実です。この記事では、公認会計士・監査審査会や厚生労働省など一次情報をもとに、「やめとけ」と言われる理由と、その裏にある実態を整理します。

この記事のポイント
  • 令和7年の論文式合格率は7.4%と過去10年で最低水準
  • 平均年収は800万円台と高水準だが繁忙期は残業が集中
  • 合格後も3年間の実務補習と修了考査が続く
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「公認会計士はやめとけ」と言われる理由は一つではありません。難易度、働き方、将来性と、角度を変えて見ていきましょう。

目次

公認会計士がやめとけと言われる理由

公認会計士がやめとけと言われる理由のインフォグラフィック

公認会計士が「やめとけ」と言われる背景には、試験の難易度、監査法人特有の働き方、資格取得後も続く学習負担という3つの構造的な理由があります。

一つひとつの理由を具体的な数字で確認すると、どこまでが事実で、どこからが個人の感じ方の差なのかが見えてきます。SNSや口コミで目にする「やめとけ」という言葉の裏にある根拠を、公的データで検証していきましょう。

試験合格率の低さと長期化する受験期間

公認会計士・監査審査会が公表した令和7年公認会計士試験の結果では、論文式試験の最終合格率は7.4%(願書提出者22,056人、合格者1,636人)でした。

この水準は過去10年で最も低いとされ、令和4年以降は7%台が続いています。平成20年代には10%台で推移していた時期もあり、近年の受験生にとって合格のハードルが上がっている計算です。

公認会計士試験には科目合格制がありません。会計学・監査論・企業法・租税法など複数科目を一度に突破する必要があり、1科目でも得点比率が40%を下回ると不合格になる仕組みです。

このため、合格までの学習期間は平均して2〜3年以上かかるとされ、予備校に通いながら働く、あるいは学業と両立させるケースでは、さらに長期化することも珍しくありません。

監査法人の繁忙期に集中する長時間労働

国内の上場企業の多くは3月決算のため、監査法人の業務は4月から5月中旬に集中します。有価証券報告書や決算短信の提出期限が重なるこの時期が、公認会計士にとって最大の繁忙期です。

転職支援サイトの調査では、繁忙期には月80時間を超える残業が発生することも珍しくないとされています。四半期決算の企業を担当する場合は、四半期末の翌月前後にも同様の負荷がかかります。

一方で、繁忙期以外の閑散期は比較的落ち着いており、長期休暇を取りやすいというメリハリの効いた働き方になっている点も、実態として押さえておきたいところです。

休日出勤が発生することもあり、繁忙期中は体調管理が課題になりやすい時期でもあります。チームでの業務分担や、繁忙期前の有給消化など、法人ごとの働き方の工夫によって負荷の感じ方は変わってきます。

合格後も続く実務補習所通学と修了考査の負担

試験に合格しても、それだけで公認会計士として登録できるわけではありません。会計教育研修機構が運営する実務補習所に通い、講義・考査・課題研究を修了したうえで、日本公認会計士協会が実施する修了考査に合格する必要があります。

実務補習規程では、業務補助等の期間を一定年数以上積みながら実務補習を受けることが登録要件として定められており、監査法人で働きながら3年近くにわたって通学・受講を続ける人が多いのが実情です。

繁忙期の業務と実務補習の課題研究が重なる時期もあり、「試験に受かって終わり」というイメージとのギャップが、やめとけと言われる一因になっています。

AI監査ツールの普及による将来性への不安

理化学研究所と日本公認会計士協会が公表した調査報告書「AI等のテクノロジーの進化が公認会計士業務に及ぼす影響」では、証憑突合や仕訳チェックといった定型的な監査手続きがAIに代替されやすい業務として挙げられています。

一方で同報告書は、監査上の判断やクライアントへの説明、不正の兆候を総合的に評価する役割は人にしか担えないとも指摘しています。AIの進化は仕事そのものをなくすというより、会計士の役割を「作業者」から「レビュー者」へ移す変化と捉えられます。

それでも、将来の業務内容が今と同じ保証はありません。AIで効率化される部分を前提に、どのスキルを伸ばすかを早い段階で考えておく姿勢が求められます。

ワンポイントアドバイス
理由を知ることが対策の第一歩

「やめとけ」と言われる4つの理由は、どれも事前に調べれば対策できるものばかりです。感覚的な不安で諦める前に、自分がどこまで許容できるかを一つずつ確認してみましょう。

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