- 20代の営業転職は、未経験でも入口が広く開いている。
- 選ぶ業界によって、20代の年収には最大170万円の差が出る。
- 営業系の平均年収は476万円だが、20代に限ると406万円になる。
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株式会社CAREER FOCUS/東田尚起はじめまして。FOCUS AGENTの東田です。20代の営業転職は、業界選びで年収も働き方も大きく変わります。公開されているデータをもとに、できるだけ正直にお伝えします。
20代の営業転職で評価されるポイントと採用の傾向


ポテンシャル採用の実態
20代の営業転職では、これまでの実績よりも今後の伸びしろが見られる傾向があります。転職支援各社の解説でも、20代はポテンシャル採用の対象になりやすいとされており、未経験歓迎の営業求人が多く出ています。
企業側には、研修制度を整えて育てる前提で若手を採用したいという事情があります。営業の経験がなくても、素直に学ぶ姿勢と基本的なビジネスマナーがあれば、書類選考の入口には立てます。



営業は「経験がないと無理」と思われがちですが、20代はむしろ未経験歓迎の枠が一番厚い年代です。経験の有無より、何を伸ばしたくて営業を選ぶのかを言葉にしておくことが大切です。
20代前半と後半の評価軸
同じ20代でも、前半と後半では見られるポイントが変わります。一般に、20代前半は熱意と吸収力、20代後半は前職での成果を数字で示せるかが評価の分かれ目になります。
20代後半で営業経験がある場合は、売上額や達成率、新規開拓件数などを職務経歴書に具体的に書くと有利です。営業が未経験の場合は、接客や事務で工夫して改善した経験を数字とセットで示します。
前職の経験を営業で活かす視点
販売や接客の経験は、顧客の要望を聞き取るニーズ発見力、クレーム対応力、目標達成への意識として営業で評価されやすいとされています。事務職の経験者であれば、正確な資料作成や社内調整の力が、提案書の作成や納期管理で活きます。
- 販売・接客職の経験者は、ヒアリング力とクレーム対応力を前面に出す
- 事務職の経験者は、資料作成の正確さと社内調整力を強みにする
- エンジニアなど技術職の経験者は、専門知識を武器に技術営業を狙う
この3つに共通するのは、前職の経験を「営業の言葉」に翻訳して伝えるという考え方です。自己PRでは職種名ではなく、身につけた行動と成果を軸に話すと説得力が出ます。
前職の業務を、営業で使える行動に言い換えて書きましょう。たとえば「来店客への提案で客単価を1割上げた」のように、行動と数字をセットにすると、未経験でも書類で評価されやすくなります。
20代の営業転職で選べる業界別の年収比較


営業系職種別の20代平均年収
dodaの調査によると、営業系全体の平均年収は476万円で、前年の469万円から7万円上がりました。20代に限ると406万円で、全体との差は70万円です。
| 営業の種類 | 全体の平均年収 | 20代の平均年収 |
|---|---|---|
| MR | 803万円 | 510万円 |
| 営業(医薬品メーカー) | 593万円 | 423万円 |
| 営業(住宅設備・建材メーカー) | 501万円 | 427万円 |
| 営業(機械・電機メーカー) | 511万円 | 421万円 |
| 営業(IT・通信) | 461万円 | 393万円 |
| 営業(インターネット・広告・メディア) | 452万円 | 388万円 |
| 営業(保険) | 438万円 | 379万円 |
| 営業(保険代理店) | 397万円 | 340万円 |
| 営業(福祉・介護関連) | 388万円 | 350万円 |
※出典はdoda「営業系の平均年収」(調査期間は2024年9月から2025年8月末、約60万件の回答)。支給額ベースで、手取りではありません。
表の中で20代の年収が最も高いのはMRの510万円、最も低いのは保険代理店の340万円です。20代の時点で最大170万円の差がつく計算になります。
年収が高い業界の特徴
20代の年収が高い業界は、医薬品、住宅設備・建材、機械・電機といったメーカー系の営業が中心です。扱う商材の単価が高く、専門知識が必要な分、給与水準も高めになっていると考えられます。
ただしMRは医薬品業界の専門職で、未経験からの転職は簡単ではありません。未経験の20代が現実的に狙いやすいのは、MRに次いで水準の高い医薬品メーカーの営業、住宅設備・建材、機械・電機メーカーの営業です。



年収だけで業界を選ぶと、入社後に「思っていた働き方と違う」となりやすいです。商材、営業スタイル、評価の仕組みまで確認してから決めるのをおすすめします。
年収が低めの業界を見るときの視点
保険代理店や福祉・介護関連の営業は、20代の平均年収が340万円台から350万円と、表の中では低めです。一方で、これは平均値であり、個人の成果で収入が大きく変わる職場も含まれています。
平均値だけで判断せず、固定給とインセンティブの比率を求人票や面接で確認することが重要です。歩合の比率が高い会社では、成果が出るまでの収入の波が大きくなります。
年収の高さと働きやすさは必ずしも一致しません。20代の転職では、数年後に市場価値の高い経験が積めるかどうかも、同じ重さで考えたい点です。
求人票の年収例は、インセンティブを満額で含んだ数字のことがあります。面接で「入社1年目の想定年収」と「固定給の金額」を聞いておくと、入社後のギャップを減らせます。
20代の営業転職で年収は上がるのか


20代転職者の年収変動データ
dodaの「年代別 転職時の年収変動レポート(2025年度版)」によると、20代の転職後の平均決定年収は、2023年度の403万円から2025年度の420万円へ約17万円増えました。転職前後の年収変動は、2023年度の平均16万円アップから、2025年度は平均21万円アップに広がっています。
転職で年収が増えた20代の割合は、2023年度の61.7%から2025年度の64.0%に上昇しました。裏を返せば、3人に1人強は年収が増えていないことになります。
| 指標 | 2023年度 | 2025年度 |
|---|---|---|
| 平均決定年収 | 403万円 | 420万円 |
| 転職前後の平均年収変動 | 16万円アップ | 21万円アップ |
| 年収が増えた人の割合 | 61.7% | 64.0% |
※出典はパーソルキャリア(doda)「年代別 転職時の年収変動レポート(2025年度版)」。dodaエージェントサービスで転職が決まった20代の数値です。
年収を上げやすい転職の条件
年収を上げやすいのは、インセンティブの比率が高い会社や、単価の高い無形商材を扱う業界です。業界別の表で見たように、同じ営業職でも業界で20代の水準が大きく違うため、業界を変えるだけで年収が動くことがあります。
- 20代のうちに成果を出せる評価制度があるか
- 固定給の水準が前職より下がらないか
- 数年後に任される役割が広がるか
この3点に共通するのは、入社直後の金額だけでなく、2年後、3年後の伸び方まで見るという姿勢です。条件を比較する際は、同じ物差しで複数社を並べると判断しやすくなります。
年収が下がる転職のパターン
年収が下がる20代の多くは、未経験の業界や職種へ移るときに、一時的に給与水準を落とすケースです。固定給が低い代わりにインセンティブで稼ぐ設計の会社も、入社直後は収入が下がりやすくなります。
一時的な年収ダウンを受け入れる場合は、何年で元の水準に戻せるかを事前に見通しておきましょう。昇給や昇格の実例を面接で聞くと、見通しを立てやすくなります。
「同年代の社員が入社2年目にどのくらいの年収か」を質問すると、評価制度の実態が見えます。具体的な数字を答えられない会社は、制度の運用が曖昧な可能性があります。
営業職への転職に向いている20代・向いていない20代


営業に向いている20代の特徴
営業に向いているのは、相手の立場で物事を考えられる人と、目標に向かって粘り強く動ける人です。話し上手であることは必須ではなく、相手の話を聞いて課題を整理できる力の方が提案の質に直結します。
- 相手の困りごとを聞き出すのが苦にならない
- 目標数字を行動計画に分解できる
- 断られても原因を振り返って次に活かせる
3つに共通するのは、結果を感情ではなく行動の改善で捉えられる点です。この姿勢があれば、営業未経験でも成長スピードは速くなります。
営業に向いていない20代の特徴
数字や成果へのプレッシャーを強く感じる人や、指示がないと動けない人は、営業の環境で消耗しやすくなります。自己管理が苦手な人も、訪問や商談の予定を自分で組む営業では苦労しがちです。
ただし、これはあくまで営業全体の傾向です。ルート営業やインサイドセールスなど、新規の飛び込みが少ない営業スタイルなら、プレッシャーの質が異なります。



「向いていない」と感じる項目があっても、営業の種類を変えれば解決することは多いです。営業をやめるかどうかの前に、スタイルを選び直す発想を持ってください。
営業スタイル別の向き不向き
営業は大きく、既存顧客を担当するルート営業、問い合わせに対応する反響営業、社内から電話やオンラインで対応するインサイドセールス、新規開拓型の営業に分かれます。新規開拓型は成果への負荷が大きい一方、評価もつきやすい形です。
| 営業スタイル | 主な特徴 | 向いている20代 |
|---|---|---|
| ルート営業 | 既存顧客の関係維持が中心 | 関係づくりが得意で安定を重視する人 |
| 反響営業 | 問い合わせ客に提案する | 聞き取りと提案が得意な人 |
| インサイドセールス | 社内から電話・オンラインで対応 | 効率よく数をこなしたい人 |
| 新規開拓営業 | ゼロから顧客を作る | 挑戦と成果報酬を重視する人 |
※営業スタイルの一般的な傾向をまとめた目安です。会社によって実態は異なります。
求人票の仕事内容に「既存顧客」「反響」「新規開拓」のどれが書かれているかを必ず確認しましょう。書かれていない場合は、面接で1日の流れと新規と既存の比率を質問すると実態がつかめます。
20代の営業転職を成功させる準備と進め方


自己分析と転職理由の整理
最初に取り組みたいのは、これまでの経験と得意なことの洗い出しです。そのうえで、なぜ営業職なのか、なぜ今の転職なのかを一貫した言葉にしておきます。
転職理由が「今の職場が嫌だから」だけでは、面接で前向きな印象を与えにくくなります。不満を、次の職場で実現したいことに言い換えるのが基本です。
職務経歴書と面接の準備
職務経歴書では、担当業務の羅列ではなく、成果と工夫を数字で書きます。営業が未経験の場合も、売上や件数、改善率など数字で語れる経験を探してください。
面接では、志望動機と転職理由の一貫性が見られます。志望動機と転職理由が一本の線でつながっているかを、話す前に紙に書いて確認すると整理しやすくなります。
- 転職理由は前向きな表現に言い換える
- 応募企業の商材と顧客層を事前に調べる
- 営業としてどう成長したいかを具体的に語る
この3点を押さえれば、面接官に「入社後の姿」を想像してもらいやすくなります。準備で差がつくのは、話の内容より具体性です。
転職エージェントの使い方
転職エージェントは、求人紹介、書類の添削、面接対策、年収交渉まで無料で支援してくれます。非公開求人にアクセスできる点も利点です。
担当者との相性や得意な業界は会社ごとに異なるため、2〜3社に登録して比べるのが現実的です。営業職に強いエージェントと、総合型の大手を組み合わせると、求人の幅と専門性の両方を確保できます。



エージェントは使い倒すくらいがちょうどいいです。希望条件は遠慮せずに伝えて、紹介された求人の理由まで質問してみてください。担当者の質も見えてきます。
退職してから探すと、収入の焦りから条件を妥協しやすくなります。在職中に応募と面接を並行し、内定が出てから退職の意思を伝えるのが、20代の転職では安全な進め方です。
20代の営業転職で失敗しやすいパターンと対処法


短期離職につながる入社前の見落とし
厚生労働省の調査では、令和4年3月に卒業した大卒者のうち、就職後3年以内に離職した人の割合は33.8%でした。若手の約3人に1人が早期に職場を離れており、転職先選びのミスマッチは決して珍しくありません。
営業職への転職で多い見落としは、ノルマの水準、残業時間、営業スタイルの3点です。入社前に1日の流れと目標数字を確認するだけで、ミスマッチは大きく減らせます。
年収だけで選ぶ失敗
求人票の高い年収例に惹かれて入社したものの、実際は固定給が低く、インセンティブを得るには高い成果が必要だった、というケースがあります。年収例は上位者の実績を載せていることも多いため注意が必要です。
対処法は、固定給の金額とインセンティブの支給条件を面接で聞くことです。平均的な社員がどれくらい受け取っているかも質問しておくと、現実的な見通しが持てます。



高い年収例の裏には必ず条件があります。数字の根拠を丁寧に確認できる20代ほど、転職後の満足度は高い印象です。
書類や面接で実績を盛る失敗
実績を実際より大きく見せると、面接での深掘りや入社後の評価で矛盾が生じます。選考の場では、小さくても事実に基づく成果と、そこから学んだことを語る方が信頼されます。
数字は正確に、役割は自分の担当範囲に絞って書きましょう。チームの成果を自分一人の成果のように書かないことも大切です。
可能であれば、内定後に現場の営業担当者と話す機会を依頼しましょう。ノルマの達成状況や離職の理由を聞ければ、入社後のミスマッチを大きく減らせます。
20代の営業転職に関するよくある質問
20代後半で未経験の営業職に転職できますか
20代後半でも、未経験から営業職に転職することは可能です。ただし20代前半と比べると、前職での成果や、営業に活かせる具体的なスキルを示す必要性が高まります。
接客、事務、技術職など、前職の経験と応募先の商材や顧客層との接点を言語化できれば、書類選考で評価されやすくなります。研修制度が整った企業を選ぶと、入社後の立ち上がりも早くなります。
営業職の20代の平均年収はいくらですか
dodaの調査では、営業系全体の20代の平均年収は406万円です。業界で幅があり、MRは510万円、保険代理店は340万円と、最大で170万円の差があります。
この数字は支給額ベースで、手取りではありません。転職を検討する際は、固定給とインセンティブの内訳も合わせて確認してください。
営業職への転職は何から始めればよいですか
最初に取り組むのは、これまでの経験の棚卸しと、営業職を選ぶ理由の整理です。次に、営業の種類や業界ごとの年収と働き方を調べ、候補を絞ります。
並行して転職エージェントに2〜3社登録し、求人の紹介や書類の添削を受けると、動き出しがスムーズになります。在職中に始めるのが基本です。
不安があるときは、複数のエージェントや求人を比べて、同じ質問への答えを聞き比べましょう。回答の違いから、自分に合う会社や担当者の傾向が見えてきます。
20代の営業転職に関するまとめ
20代の営業転職は、未経験でも入口が広く、ポテンシャルを評価してもらいやすい年代です。一方で、業界によって20代の平均年収に最大170万円の差があり、選び方次第で収入も働き方も変わります。
dodaの調査では、20代の転職者のうち64.0%が年収を上げており、平均の変動は21万円アップでした。ただし3人に1人強は年収が増えていないため、固定給とインセンティブの内訳の確認は欠かせません。
転職を成功させる要点は、自己分析で営業を選ぶ理由を言語化すること、成果を数字で示すこと、在職中から複数のエージェントを併用して動くことの3つです。入社前に営業スタイルとノルマを確認すれば、早期離職の多くは防げます。
出典・参考情報
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FOCUS AGENT:東田 尚起


株式会社リクルートにてHR領域に従事。
求人広告営業(indeed/リクナビnext)をメインに、転職エージェントとしても従事。
自ら立ち上げた就職系メディアの事業売却を経験し、転職支援と日系企業を中心に複数社のRPO業務も担う。









