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イオンの平均年収はいくら?イオンリテールとの違いと年収を上げる方法を解説

転職ナレッジ2026年9月3日
イオンの平均年収はいくら?イオンリテールとの違いと年収を上げる方法を解説

イオン株式会社の平均年収は、2026年2月期の有価証券報告書によると932万円です。ただしこれは持株会社単体の数字で、実際に店舗で働く社員の多くが所属するイオンリテール株式会社の年収とは大きな差があります。

本記事では、有価証券報告書の公式データと、OpenWork等の口コミサイトに寄せられた社員の実感値を突き合わせながら、イオン株式会社とイオンリテール株式会社の年収の違い、職種別・年代別の実態を整理します。年収を上げるための具体的な選択肢もあわせて解説します。

解説者

FOCUS AGENT:東田 尚起

FOCUS AGENT なおき

株式会社リクルートにてHR領域に従事。
求人広告営業(indeed/リクナビnext)をメインに、転職エージェントとしても従事。

自ら立ち上げた就職系メディアの事業売却を経験し、転職支援と日系企業を中心に複数社のRPO業務も担う。

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イオンの平均年収は932万円|有価証券報告書の最新データを解説

イオン株式会社の平均年収は932万円です(2026年2月期有価証券報告書)。平均年齢は49.3歳、平均勤続年数は18.5年、従業員数は559人となっています。

有価証券報告書に記載される平均年間給与は、賞与や各種手当を含んだ金額で、上場企業に開示が義務づけられている一次情報です。まず基準として押さえておきたい数字ですが、この559人という従業員数の少なさには理由があります。

イオン株式会社は2008年に純粋持株会社体制へ移行しており、559人の大半は経営管理や事業統括を担う本部人材です。全国の「イオン」「イオンスタイル」の店舗で働く社員は、別法人であるイオンリテール株式会社に所属しています。

平均年収の推移|900万円台で高止まり

イオン株式会社の平均年収は、2022年2月期856万円、2023年2月期838万円、2024年2月期862万円、2025年2月期947万円、2026年2月期932万円と推移しています。900万円前後の高水準を維持しつつ、年による多少の変動が見られます。

持株会社体制への移行以降、イオン株式会社の従業員は経営企画やグループ管理の中核人材に絞られているため、平均年齢も49歳台と高く、年収水準も高止まりする構造になっています。

この数字だけを見て「イオンは年収900万円台」と判断するのは早計です。次に、なぜこの数字と現場の実感にギャップが生まれるのかを見ていきましょう。

平均年齢49.3歳・従業員559人が意味すること

平均年齢49.3歳、従業員559人という数字は、イオン株式会社が小売の現場を持たない管理部門中心の組織であることを示しています。新卒や若手社員が数多く在籍する一般的な小売企業とは、人員構成そのものが異なります。

口コミサイトの集計では、イオン株式会社の回答者ベース平均年収は478万円程度(平均年齢39.1歳)という数字も見られます。これは有報の559人よりも幅広い層(グループ出向者や過去在籍者を含む可能性がある)を含んだ集計と考えられ、数字の性質が異なる点に注意が必要です。

ワンポイントアドバイス
有報の数字を見るときのコツ

有価証券報告書の平均年収は、その法人に実際に籍を置く社員だけの数字です。イオンのようにグループ経営の場合、対象法人が「持株会社」なのか「小売子会社」なのかで数字の意味がまったく変わります。

イオン株式会社とイオンリテールの年収差が生まれる理由

イオン株式会社とイオンリテールの年収差の構造

「イオン 年収」で検索する人の多くがイメージする店舗の仕事は、実はイオン株式会社ではなくイオンリテール株式会社という別法人の仕事です。イオンリテールの平均年収は口コミベースで426万円程度とされ、イオン株式会社の932万円とは500万円以上の開きがあります。

この差は不正確な数字ではなく、持株会社体制という組織構造そのものに起因します。まずこの仕組みを理解しておくと、求人票や口コミの年収を読み解きやすくなります。

持株会社体制の仕組み

イオンは2008年8月に「イオン株式会社」を中核とした純粋持株会社体制へ移行しました。持株会社は自ら小売事業を行わず、イオンリテールやイオンモールなど各事業会社の株式を保有し、グループ全体の経営戦略・管理を担う立場です。

この体制移行にともない、旧イオン(株)が行っていた総合スーパー事業は、新設された「イオンリテール株式会社」に承継されました。現在、全国の「イオン」「イオンスタイル」の店舗運営を担っているのはこのイオンリテールです。

イオンリテールは非上場の完全子会社

イオンリテール株式会社は非上場で、イオン株式会社が全株式を保有する完全子会社です。有価証券報告書の開示義務がある上場企業のイオン株式会社と異なり、イオンリテール単体の平均年収は公式には開示されておらず、口コミサイトの集計値が実態把握の主な手がかりになります。

OpenWorkの集計では、イオンリテールの平均年収は426万円(正社員1,252人の回答)、年収範囲は180万円から1,040万円と報告されています。業界平均とされる390万円前後と比べると、やや上回る水準といえます。

ワンポイントアドバイス
求人を見るときの注意点

「イオン」の求人は、応募先が持株会社(イオン株式会社)なのか、イオンリテールなどの事業会社なのかで年収水準が大きく変わります。募集要項の会社名を必ず確認しましょう。

  • イオン株式会社(持株会社)は932万円(2026年2月期有報、559人)
  • イオンリテール株式会社(小売子会社)は426万円程度(口コミ集計、非公開)
  • イオンモール株式会社(商業施設運営)は683万円(2025年2月期有報)

この3社の数字を並べると、同じ「イオン」ブランドでも所属法人によって年収水準が大きく異なることが一目で分かります。転職や求人検討の際は「どの法人に応募しているか」を必ず確認することが重要です。

株式会社CAREER FOCUS/東田尚起

求人票に「イオングループ」とだけ書かれている場合、実際の所属法人を面接や内定通知書で必ず確認しましょう。同じグループでも法人によって給与テーブルがまったく異なります。

イオンリテールの職種別・グレード別の年収の違い

イオンリテールの職種別平均年収

イオンリテールの年収は、同じ会社の中でも職種によって差があります。口コミサイトの集計によると、企画・事務・管理系が678万円程度である一方、販売・サービス系は399万円程度にとどまるなど、職種間で250万円以上の開きが見られます。

全社平均だけを見ていると、この職種間格差は見えてきません。自分が目指す職種の水準を具体的に確認しておくことが、入社後のギャップを防ぐポイントです。

職種別の年収水準

職種平均年収の目安
企画・事務・管理系678万円程度
営業系(バイヤー等含む)490万円程度
販売・サービス系(店舗スタッフ)399万円程度

バイヤーとして本部で商品調達を担当する場合、店舗の販売職より高い水準になる傾向があります。ただし個人の評価や担当カテゴリーによって差が出やすい職種でもあります。

グレード・役職別の年収目安

イオンリテールには年1回の社内試験に合格することで資格(グレード)が上がり、給与も上がっていく人事制度があります。担当クラス(G1〜G2)で300万円から450万円程度、主任クラス(G3〜G4)で500万円から600万円程度、課長クラス(G5)で650万円から800万円程度、店長・S職以上になると1,000万円を超えるケースもあるとされています。

口コミでは「G3までは比較的合格しやすいが、G4以降は難易度が上がる」という声も見られます。昇格試験の合格が年収アップに直結する仕組みのため、試験対策への取り組み方が同期間でも年収差を生む要因になります。

ワンポイントアドバイス
グレード制度と付き合うコツ

昇格試験がある企業では、試験対策を後回しにすると同期との年収差が開きやすくなります。合格実績のある先輩に勉強法を早めに聞いておくと安心です。

イオンの年収は小売業界内でどのレベルか

イオン株式会社の932万円という数字は、小売業界の持株会社の中でも高い水準です。同業の大手であるセブン&アイ・ホールディングスの平均年収は832万円(2025年2月期有報)とされており、イオンはこれを100万円ほど上回っています。

ただし、この比較はあくまで持株会社同士の数字です。現場で働く社員の年収を比較する場合は、事業会社レベルの数字で見る必要があります。

持株会社同士の比較

企業(持株会社)平均年収有報基準期
イオン株式会社932万円2026年2月期
セブン&アイ・ホールディングス832万円2025年2月期

国内小売2大グループの持株会社を比べると、イオンの方が高い水準にあります。ただしどちらも、実際に店舗で働く社員の大半は別の事業会社に所属している点は共通しています。

日本の給与所得者平均との比較

国税庁の民間給与実態統計調査によると、日本の給与所得者の平均年収は459万円前後とされています。イオンリテールの426万円程度という数字は、この平均をやや下回る水準ですが、初任給や若手層の割合が高い点を踏まえると、業界内では標準的な範囲に収まっているといえます。

ワンポイントアドバイス
業界比較のコツ

小売業界は店舗数・従業員数が多く、若手の比率が高いため、全社平均だけを見ると年収が控えめに見えやすい業界です。年代別の伸びしろも合わせて確認すると実態がつかみやすくなります。

株式会社CAREER FOCUS/東田尚起

小売業界は店舗数・従業員数が多く、若手の比率が高いため、全社平均だけを見ると年収が控えめに見えやすい業界です。年代別の伸びしろも合わせて確認するのがおすすめです。

イオンリテールの年代別・年収推移

イオンリテールの年代別平均年収レンジ

イオンリテールの年収は、年代が上がるにつれて着実に上昇する傾向があります。口コミサイトの集計データをもとに整理すると、次のような水準感になります。

小売業界は年功的な評価と昇格試験による実力評価が組み合わさっており、じっくりキャリアを積み上げる働き方に向いています。

20代の年収

25〜29歳の平均年収は358万円程度とされています。店舗スタッフとして接客・発注・売場管理などの基礎業務を通じて、小売の実務を一通り経験する時期にあたります。

この時期に昇格試験へ積極的に挑戦できるかどうかが、その後の年収カーブに大きく影響してきます。

30代の年収

30〜34歳の平均年収は424万円程度、35〜39歳では450万円程度とされています。主任やチームリーダーへの昇格が視野に入り、担当する売場や部門の規模が広がっていく時期です。

後輩の指導やシフト管理を任される機会も増え、マネジメントの素養を身につけ始める時期でもあります。この時期の経験の積み方が、その後の店長候補としての評価にもつながります。

40代以降の年収

40〜44歳では433万円程度とやや伸びが緩やかになりますが、45〜49歳では560万円程度、50〜54歳では733万円程度まで伸びるとされています。店長や複数店舗を統括するエリアマネージャーへの昇格が、この年代の年収を大きく押し上げる要因になります。

40代前半の伸び悩みは、店長昇格までの調整期間と重なりやすい時期であることが背景にあると考えられます。役職登用のタイミング次第で、同年代でも年収差が生まれやすい構造です。

ワンポイントアドバイス
年代別データを見るときの注意点

年代別の数字はあくまで平均であり、配属店舗の規模や昇格試験の合否によって個人差が生まれやすい点に注意しましょう。

イオンの年収に関する口コミ・評判

イオンリテールのOpenWorkでの総合評価は2.96、待遇面の満足度は2.8と報告されています。有報の数字だけでは見えない、現場で働く社員のリアルな実感値を見ていきましょう。

給与そのものへの評価は高くない一方、法令順守意識は4.3と高評価で、有給休暇消化率も64.8%と比較的取得しやすい環境であることがうかがえます。

OpenWorkに見る評価の傾向

  • 待遇面の満足度は2.8、社員の士気は2.5と評価は控えめ
  • 法令順守意識は4.3と高評価
  • 月間残業時間は平均13.9時間程度とされる
  • 有給休暇の消化率は64.8%とされる

この4つに共通するのは、給与そのものの評価より、働き方の整備状況への評価が相対的に高いという点です。

額面と手取りの目安

年収426万円の場合、社会保険料や税金を差し引いた手取り額は目安でおよそ340万円から350万円程度になります。年収932万円クラスになると、手取りは目安で650万円から680万円程度と、額面との差がより大きくなる点にも注意が必要です。

賞与は会社業績に連動する部分があり、年によって変動します。額面の年収だけでなく、賞与の変動幅も含めて生活設計を考えることが大切です。

ワンポイントアドバイス
数字のギャップとの向き合い方

有報の平均年収は特定法人の社員だけの数字、口コミは投稿者の年齢層や職種に偏りが出やすいという特性があります。どちらか一方を鵜呑みにせず、両方を参考にしながら判断するのがおすすめです。

イオンで年収を上げる方法

イオンで年収を上げる2つの方向性

イオングループで年収を上げる方法は、大きく分けて社内での昇格・キャリアアップと、経験を武器にした転職の2つの方向性があります。

ここでは、社内での評価軸社外での市場価値という2つの視点から具体的に見ていきます。

社内での昇格試験・グレードアップの活用

イオンリテールでは、年1回の昇格試験に合格することが年収アップの最も確実な道です。G3からG4への昇格が一つの壁とされており、早い段階から試験対策に取り組むことが重要になります。

店長やエリアマネージャーといった管理職ポジションへの昇格は、年収の伸びに直結しやすいキャリアです。売場の数字管理やスタッフマネジメントの実績を、日頃から意識的に積み重ねておくと評価されやすくなります。

本部異動・グループ会社への転籍という選択肢

店舗での実績を積んだうえで、バイヤーや商品部などの本部機能へ異動する、あるいはイオンモールやイオンフィナンシャルサービスなど、比較的年収水準の高いグループ会社へ社内公募等で移るという道もあります。

店舗運営の経験は、グループ内の様々な職種で評価される土台になります。まず自分がどの方向に進みたいかを整理することが、社内異動を実現する第一歩です。

転職によるキャリアアップという選択肢

小売業界での店舗運営・売場マネジメントの経験を武器に、より年収水準の高い専門商社やメーカー、あるいはEC・物流業界など異業種へ転職する道もあります。特に多店舗のマネジメント経験や、数字に基づく売場改善の実績は、他業界の営業・マネジメント職でも評価されやすいポータブルスキルです。

社内での昇格と転職は、どちらか一方を選ぶものではなく、まず自分の市場価値を把握したうえで比較検討するのが賢明です。

株式会社CAREER FOCUS/東田尚起

小売の現場で培ったマネジメント経験や数字への感度は、想像以上に幅広い業界で評価されるものです。一度プロの視点で棚卸ししてみると、思わぬ選択肢が見えてくることもあります。

小売業界での経験を活かしてキャリアアップを目指す場合、実績豊富な転職エージェントに相談することで、自分では気づけなかった強みや、条件に合う求人を効率よく見つけられます。冒頭で紹介した転職エージェント診断や比較表もあわせて活用してみてください。

未経験からイオングループへ転職する場合の年収目安

異業種から小売の店舗運営職へ転職する場合、前職の経験によって初年度の年収は350万円から450万円程度のレンジに落ち着くケースが多いとされています。接客業や店舗管理の経験があれば、業界未経験でも十分に評価対象になります。

小売業界特有の繁忙期対応やシフト管理への理解を深めながら、着実に実績を積み重ねていくことが年収アップへの近道になります。

ワンポイントアドバイス
年収アップの第一歩

いきなり転職活動を始めるのではなく、まずは自分の経験やスキルが今の市場でどう評価されるのかを客観的に知ることから始めましょう。無料の相談サービスを使えば、費用をかけずに現在地を確認できます。

まとめ|イオンの年収を踏まえたキャリアの選び方

イオン株式会社の平均年収は2026年2月期の有価証券報告書で932万円と公表されていますが、これは持株会社単体の数字です。実際に店舗で働く社員の多くが所属するイオンリテール株式会社の年収は、口コミベースで426万円程度とされ、両者には500万円以上の開きがあります。

職種別に見ると企画・事務・管理系が678万円程度、販売・サービス系が399万円程度と職種間の差も大きく、年代別では20代358万円程度から50代733万円程度まで、緩やかな成長カーブを描いています。数字だけを見て判断するのではなく、自分が応募する法人・職種の実態を具体的に確認することが大切です。

社内での昇格を目指すにせよ、転職によるキャリアアップを検討するにせよ、まずは自分の市場価値を客観的に把握することが最初の一歩になります。今回紹介したエージェントも活用しながら、納得のいくキャリア選択につなげてください。