- 第一実業の平均年収は972万円で、平均年齢は40.8歳です。
- 国内の平均給与478万円の約2.0倍で、5年前から115万円増えました。
- 専門商社5社の比較では3位で、長瀬産業と稲畑産業が上です。
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株式会社CAREER FOCUS/東田尚起第一実業は名前を聞いても事業内容がイメージしにくい会社ですが、エネルギーや医療まで扱うエンジニアリング商社です。年収も総合商社の相場ではなく、同じ専門商社の中で見るのがおすすめですよ。
第一実業の平均年収は972万円|有価証券報告書の最新データ


第一実業の直近の平均年収は972万円です(2026年3月期 有価証券報告書、平均年齢40.8歳、平均勤続年数11.2年、EDINET DB 第一実業)。国内の給与所得者の平均給与478万円と比べると、約2.0倍の水準です(国税庁 令和6年分 民間給与実態統計調査)。
有価証券報告書の平均年間給与は、賞与と基準外賃金を含む提出会社単体の金額です。海外子会社や国内の関係会社の社員は含まれません。
まず直近6年間の推移から、972万円がどの位置にある数字なのかを確認します。
直近6年の平均年収推移
第一実業の平均年収は、2021年3月期から2026年3月期までの5年間で115万円増えています。ピークは2025年3月期の1,006万円で、初めて1,000万円を超えました。
| 決算期 | 平均年収 | 平均年齢 | 従業員数(連結) | 売上高 |
|---|---|---|---|---|
| 2021年3月期 | 857万円 | 40.2歳 | 1,229名 | 1,400億円 |
| 2022年3月期 | 889万円 | 40.7歳 | 1,258名 | 1,481億円 |
| 2023年3月期 | 900万円 | 40.3歳 | 1,319名 | 1,537億円 |
| 2024年3月期 | 937万円 | 40.4歳 | 1,402名 | 1,878億円 |
| 2025年3月期 | 1,006万円 | 40.5歳 | 1,467名 | 2,218億円 |
| 2026年3月期 | 972万円 | 40.8歳 | 1,564名 | 2,191億円 |
出典は平均年収・平均年齢・従業員数がEDINET DB 第一実業、売上高が企業データ 第一実業 財務分析です。
売上高は5年間で約1.6倍に伸びました。売上の拡大に合わせて平均年収も段階的に上がってきたことが、表から読み取れます。
平均年収が前期から34万円下がった背景
2026年3月期の平均年収は、前期の1,006万円から34万円(3.4%)下がりました。同じ期の売上高は2,191億円で前期比1.2%の減収でしたが、純利益は99.5億円と前期比12.6%の増益です(EDINET DB 第一実業)。
利益が伸びた年に平均年収が下がっているため、業績の悪化が原因とは考えにくい動きです。有価証券報告書には下落の理由が書かれていないので、ここからは推測になります。
考えられる要因の1つは社員構成の変化です。従業員数は5年間で1,229名から1,564名へ約27%増え、平均勤続年数は12.5年から11.2年に短くなっています。若手の採用が増えると、平均値は下がりやすくなります。
もう1つは賞与の水準です。前期の1,006万円が高めに出た年だった可能性もあり、1年だけの増減で給与水準が変わったと判断するのは避けたほうが安全です。
第一実業の企業情報と事業内容


第一実業は1948年8月に設立された東証プライム上場の専門商社です。本社は東京都千代田区神田駿河台にあります(企業データ 第一実業 財務分析、第一実業 公式サイト)。
事業はプラント・エネルギー、エナジーソリューションズ、産業機械、エレクトロニクス、自動車、ヘルスケア、航空・インフラの7つです。公式サイトでは、単なる機械商社ではなく自社のエンジニアリングを通じてものづくりを支える次世代型エンジニアリング商社を掲げています。
2026年10月には、自動細胞培養装置やデータセンター向けの電力・冷却ソリューション、ペロブスカイト太陽電池向けの装置を展示会に出展しています。成長分野に商材を広げている点は、今後の収益と給与の原資を考えるうえで押さえておきたい情報です。
有価証券報告書の平均年収は提出会社だけの数字で、役員は含まれません。連結の従業員数とは母集団が違うため、1,564名全員の平均だと誤解しないようにしましょう。
第一実業の年代別の年収目安


第一実業の年代別の年収は、公式には公開されていません。有価証券報告書に記載されるのは全社の平均値だけで、20代・30代・40代の内訳は載らないためです。
そのため、本記事では年代別の金額を推計して並べることはしません。出典のない精緻な数字は、読者の判断を誤らせるおそれがあるからです。
年代別データの公開状況
比較サイトの中には、20代後半で638万円といった年代別の金額を載せるものがあります(migi-nanameue 第一実業の年収コラム)。ただし同コラムは算出方法と出典を示しておらず、年収も2023年3月期の899.8万円を基にしています。
2026年3月期の972万円とは基準年度が異なるため、そのまま当てはめるのは適切ではありません。参考値として扱うにとどめるのが妥当です。
平均年齢と勤続年数から読む年収水準
平均年齢40.8歳、平均勤続年数11.2年という数字からは、30代後半から40代前半の社員が平均値の中心にいると読み取れます。972万円は、その年代で課長クラスに近づく層の年収が全体を引き上げた結果と考えられます。
一方で、20代は972万円より低く、役職の付く40代後半以降は972万円を上回る形になるのが一般的な年功型の給与カーブです。平均値だけで自分の年代の年収を判断しないようにしてください。
額面年収と手取りの差
年収972万円は額面の金額です。所得税・住民税・社会保険料が差し引かれると、手取りは額面の72〜75%程度になります。独身で扶養家族がいない場合の概算を表にまとめます。
| 額面年収 | 手取りの目安(概算) |
|---|---|
| 600万円 | 440万円前後 |
| 800万円 | 590万円前後 |
| 972万円 | 700万円台前半 |
金額は手取り率を73%として計算した概算です。扶養家族や各種控除によって実際の金額は変わります。
転職や住宅購入を考えるときは、額面ではなく手取りの月額で家計を組み立てましょう。賞与の割合が高い会社では、月々の手取りが想像より少なくなることがあります。



年代別の数字がネットに出回っていても、出典がなければ参考程度に見てください。自分の年代の水準を知りたいなら、転職エージェントに同年代の求人年収を聞くのが確実です。
第一実業の職種別・役職別の年収の違い


第一実業は職種別・役職別の年収を公表していません。有価証券報告書の972万円は全職種を合わせた平均で、個人の年収は職種・役職・評価によって上下します。
架空の職種別金額を載せることは避け、公開情報から言える範囲で職種ごとの特徴を整理します。
営業職の年収傾向
営業職は7つの事業それぞれで、メーカーと仕入先の間に立って商材の提案や取引条件の調整を担います。商社の営業は、担当する事業の収益に応じて評価や賞与が変わる傾向があるとされます。
第一実業の場合、担当事業の収益性が個人の年収に影響する可能性があります。利益率の高い事業を担当できるかどうかは、入社後の年収に関わる重要な点です。
技術・エンジニアリング職の年収傾向
第一実業は、自社のエンジニアリングを備えた商社であることを特徴にしています。このため営業職とは別に、技術提案や設計に携わる社員がいると考えられます。
技術職の給与が営業職と同じ体系なのか、別の体系なのかは公開されていません。選考に進む場合は、面談で職種ごとの給与テーブルについて確認すると安心です。
管理職と役職による年収の差
専門商社では、課長・部長と役職が上がるにつれて賞与の比率が大きくなり、年収の差が広がります。平均972万円はこうした管理職層を含んだ数字です。
- 入社後数年は平均値より低い水準から始まる
- 主任・係長クラスで平均に近づく
- 課長以上で平均を上回る
- 部長・事業部長クラスでは大きく上振れする
上の流れは専門商社に共通する一般的な傾向であり、第一実業の具体的な金額を示すものではありません。この4段階に共通するのは、役職が年収を左右する最大の要因だという点です。
選考の段階で、想定される等級、賞与の算定方法、担当事業を確認しましょう。この3点が分かれば、自分の年収がどの水準になるかをかなり絞り込めます。
第一実業の年収を専門商社4社と比較
第一実業と事業領域が近い専門商社として、長瀬産業・稲畑産業・山善・YUASAの4社を取り上げます。2026年3月期の有価証券報告書の数字を並べると、第一実業は5社中3位の水準です。
| 企業名 | 2026年3月期 | 2022年3月期 | 4年間の増減 | 平均年齢 |
|---|---|---|---|---|
| 長瀬産業 | 1,190万円 | 1,029万円 | +161万円 | 41.2歳 |
| 稲畑産業 | 1,006万円 | 861万円 | +145万円 | 40.1歳 |
| 第一実業 | 972万円 | 889万円 | +83万円 | 40.8歳 |
| YUASA | 839万円 | 739万円 | +100万円 | 38.3歳 |
| 山善 | 802万円 | 741万円 | +61万円 | 40.0歳 |
出典はEDINET DB 第一実業、EDINET DB 長瀬産業、EDINET DB 稲畑産業、EDINET DB YUASA、EDINET DB 山善です。
水準では3位ですが、4年間の増加額は5社中4位で、上位2社との差が広がっている点には注意が必要です。長瀬産業とは218万円、稲畑産業とは34万円の差があります。
長瀬産業の年収


長瀬産業は化学品や機能素材を中心とする専門商社で、2026年3月期の平均年収は1,190万円です。平均年齢41.2歳、平均勤続年数14.7年で、第一実業より勤続が3.5年長い会社です(EDINET DB 長瀬産業)。
第一実業と同じ水準を目指す場合、扱う商材の違いも踏まえて比較する必要があります。
山善の年収


山善は機械工具や住設機器を扱う専門商社で、2026年3月期の平均年収は802万円です。平均年齢40.0歳、平均勤続年数13.9年です(EDINET DB 山善)。
第一実業との差は170万円あり、同じ専門商社でも事業領域による水準の違いが大きいことが分かります。
YUASAの年収


YUASAの2026年3月期の平均年収は839万円で、平均年齢は38.3歳、平均勤続年数は11.4年です(EDINET DB YUASA)。平均年齢が第一実業より2.5歳若いため、同じ年齢で比べると差はもう少し小さくなると考えられます。
比較する際は、金額だけでなく平均年齢や勤続年数も併せて見るのが基本です。
平均年収は社員の年齢構成に大きく左右されます。平均年齢が高い会社ほど平均年収は高く出やすいため、金額の差がそのまま待遇の差とは限りません。



商社は総合商社の高年収のイメージが先行しがちですが、専門商社は会社ごとに水準がかなり違います。気になる会社が複数あるなら、有報の数字を並べて見比べてみてください。
第一実業の年収に関する口コミ・評判


第一実業の年収に関する口コミは、本記事の執筆時点で信頼できる集計値を確認できませんでした。職種別・年代別の口コミ平均を掲載しているサイトも見当たりません。
そのため、口コミを根拠にした金額は載せません。代わりに、口コミを読むときの見方を整理します。
公開されている口コミの現状
第一実業は上場企業としては社員数が1,500名規模と大きくなく、口コミサイトへの投稿件数も限られると考えられます。投稿が少ないと、特定の職種や年代の意見が全体の傾向のように見えてしまいます。
確実に使える数字は有価証券報告書の972万円だけです。口コミの金額はあくまで補足として扱ってください。
口コミを読むときの注意点
口コミに書かれた年収は、残業代や賞与を含むのか、入社何年目の金額なのかによって意味が変わります。額面と手取りの混同も少なくありません。
- 投稿時期が2〜3年以上前でないかを確認する
- 職種と年齢が書かれているかを確認する
- 賞与や残業代を含む金額かを確認する
- 1件だけでなく複数の投稿を見比べる
4つの確認点に共通するのは、金額の背景にある条件を読み取ることです。条件が分からない金額は、判断材料から外すのが安全です。
口コミで気になる点があれば、面談や面接で直接確認しましょう。有価証券報告書と採用ページの情報を土台にすれば、口コミのズレに振り回されにくくなります。
第一実業で年収を上げる方法


第一実業で年収を上げる道は、社内での昇格、成長事業への関与、外部への転職の3つです。どの道を選ぶかは、今の年収と今後の目標によって変わります。
社内での昇格と役割の拡大
専門商社では、役職が上がるほど賞与の比率が大きくなり、年収の伸びも大きくなります。まずは担当事業で成果を出し、評価につなげることが基本です。
評価の基準は面談や配属先でも確認できます。昇格の時期や等級の仕組みを理解しておくと、キャリアの見通しが立てやすくなります。
成長事業への関与
第一実業は、ペロブスカイト太陽電池向けの装置やデータセンター向けの電力・冷却ソリューション、細胞培養装置など、成長分野への展開を進めています(第一実業 公式サイト)。伸びる事業に関わるほど、業績に連動した賞与や昇格の機会が増える可能性があります。
配属は会社が決める部分が大きいため、希望を出す機会や異動制度の有無も確認しておきましょう。
転職によるキャリアアップ
同じ専門商社でも、長瀬産業の1,190万円と山善の802万円のように、会社によって平均年収に390万円近い差があります。転職は年収を大きく動かせる選択肢です。
商社での営業経験や技術商材の知識があれば、専門商社同士の転職でも評価されやすくなります。転職エージェントを使えば、非公開求人の年収レンジや、自分の経験に近い求人の水準を把握できます。
- 今の年収と市場の相場を比べる
- 同じ職種の求人年収を複数見る
- 賞与や残業代を含めた年収で比較する
3つに共通するのは、自分の市場価値を数字で確認することです。動くかどうかを決めるのは、その後で十分です。
転職を決めていなくても、エージェントに登録して相場を聞くことはできます。診断クイズで自分に合うエージェントを確認してみてください。



年収を上げるには、会社の中で頑張る道と外に出る道のどちらも持っておくと強いです。今の年収が相場に対して高いのか低いのかを、まず数字で把握してみましょう。
第一実業の年収に関するよくある質問
第一実業の初任給はいくらですか
初任給の金額は、本記事の執筆時点で公式情報を確認できていません。新卒採用の募集要項に記載されるため、第一実業の採用情報ページで最新の金額を確認してください。初任給は年度ごとに改定される会社が多いので、古い口コミの数字は参考にならないことがあります。
第一実業の年収は専門商社の中で高いですか
2026年3月期の平均年収972万円は、長瀬産業、稲畑産業、第一実業、YUASA、山善の5社中3位です。国内の平均給与478万円の約2.0倍にあたり、専門商社の中でも高めの水準といえます。ただし平均年齢や事業領域が異なるため、金額だけで優劣は決められません。
第一実業の平均年収は今後も上がりますか
2021年3月期の857万円から2025年3月期の1,006万円まで上昇しましたが、2026年3月期は972万円に下がりました。今後は業績や社員構成によって変動するため、断定はできません。成長分野への展開が収益に結びつけば、給与の原資は増える可能性があります。
平均年収は毎年6月ごろに公開される有価証券報告書で更新されます。転職の検討時期には、EDINETで最新の数字を確認しましょう。
まとめ
第一実業の平均年収は972万円です(2026年3月期 有価証券報告書、平均年齢40.8歳、平均勤続年数11.2年)。国内の平均給与478万円の約2.0倍にあたります。
5年前の857万円から115万円増えましたが、ピークの1,006万円からは34万円下がっています。利益は増えているため、業績ではなく社員構成や賞与の変動が背景と見るのが妥当です。
専門商社5社の比較では、長瀬産業1,190万円、稲畑産業1,006万円に次ぐ3位です。YUASAの839万円、山善の802万円を上回っています。
年代別・職種別の公式データは公開されていません。平均値だけで自分の年収を判断せず、面談で等級や賞与の算定方法を確認することが大切です。
年収を上げる道は、社内昇格、成長事業への関与、転職の3つです。転職を考える場合は、全社平均ではなく同じ職種同士で比べてください。
出典・参考情報
- 国税庁 令和6年分 民間給与実態統計調査
- EDINET DB 第一実業
- 第一実業 公式サイト
- 企業データ 第一実業 財務分析
- migi-nanameue 第一実業の年収コラム
- EDINET DB 長瀬産業
- EDINET DB 稲畑産業
- EDINET DB 山善
- EDINET DB YUASA
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FOCUS AGENT:東田 尚起


株式会社リクルートにてHR領域に従事。
求人広告営業(indeed/リクナビnext)をメインに、転職エージェントとしても従事。
自ら立ち上げた就職系メディアの事業売却を経験し、転職支援と日系企業を中心に複数社のRPO業務も担う。









