「NTTデータはやめとけ」と言われる理由|配属・異動の実態と年収を解説

この記事のポイント
  • 「やめとけ」の正体は配属ガチャ・グループ再編・異動・部署差の4点
  • 平均年収は923万円(2025年3月期有報、持株会社単体の数字)
  • 有給取得率は79.8%、経験者採用比率は45.7%と中途への門戸は広がっている
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NTTデータはやめとけと言われる理由

NTTデータはやめとけと言われる理由のインフォグラフィック

「NTTデータ やめとけ」と検索すると不安をあおる声が目立ちますが、理由を分解すると配属先による差、グループ再編にともなう待遇の分かりにくさ、異動・ジョブローテーションの負担、部署によって偏る忙しさという4つの事情に集約されます。

NTTデータは官公庁・金融・製造業など社会インフラに近い基幹システムを数多く手がける国内最大級のSIerで、2025年3月31日時点のグループ連結従業員数は197,777人、うち日本は48,828人にのぼります。会社自体の評判というより、大規模組織特有の配属や異動の仕組みが「やめとけ」という言葉につながっている面が大きいといえます。

知名度の高さと検索ボリュームの多さから不安の声が目立ちやすい一方で、同業の大手SIerと比べて突出して悪い条件というわけではありません。仕組みと実際のデータを切り分けて見ていくと、感情論に流されない判断ができます。

特に2023年の持株会社体制への移行以降は、求人や口コミで語られる「NTTデータ」が実際にはどの法人を指しているのかが分かりにくくなっており、この点こそが他のSIerにはあまり見られないNTTデータ特有の事情だといえます。

配属先によるキャリアの差

NTTデータは官公庁システム、金融、法人ソリューション、通信・ネットワークなど事業領域が広く、配属される部門によって業務内容や裁量の大きさが大きく異なります。希望する業界や職種に配属されるとは限らず、入社後の配属が「ガチャ」と表現されることがあります。

転職エージェント系の記事でも、若手のうちは裁量権が小さく、調整業務の比重が大きい部門があるという指摘が紹介されています。開発そのものより要件定義やプロジェクト管理といった上流工程を担うことが多いSIerの業態特性が、配属先によっては「思っていた仕事と違う」という感覚につながりやすいようです。

グループ再編による待遇の分かりにくさ

NTTデータは2023年7月、持株会社体制へ移行しました。従来の「株式会社エヌ・ティ・ティ・データ」は持株会社「株式会社NTTデータグループ」に社名変更し、2022年11月に設立された準備会社が国内事業を承継して新たに「株式会社NTTデータ」(国内事業会社)として事業を始める体制です。

この再編により、持株会社であるNTTデータグループの単体従業員数は2023年3月期の12,714名から2024年3月期には1,702名へ大きく減少しました。実際に官公庁・金融・法人向けの業務を担う従業員の多くは、国内事業会社の株式会社NTTデータや、NTTコムウェア・NTTデータ関西・NTTデータ東海といった国内グループ会社に所属する形になっています。

求人や転職先として語られる「NTTデータ」は、多くの場合この国内事業会社や各グループ会社を指しますが、グループ会社ごとの給与水準や評価制度は個別に開示されていません。応募先がどの会社に当たるのかを事前に確認しないと、入社後に「思っていた待遇と違う」というギャップが生まれやすい構造だといえます。

株式会社CAREER FOCUS/東田尚起

グループ会社がたくさんあるからこそ、応募の段階で「自分がどの会社に所属することになるのか」を確認しておくことが、入社後のミスマッチを防ぐ一番のポイントです。

異動・ジョブローテーションの実態

NTTデータは人財戦略の一環としてキャリア面談の実施に力を入れており、2025年3月期の有価証券報告書では一般社員のキャリア面談実施率が95.4%(目標75%)に達したと記載されています。一方で、数年単位の異動やジョブローテーションによって、希望しない部署へ配属される可能性がある点は、大手SIer全般に共通する事情として挙げられています。

平均勤続年数は14.1年と長く、日本電信電話・NTT東日本・NTT西日本・NTTコミュニケーションズなどグループ各社からの転籍者については前職の勤続年数を通算する制度があることも有価証券報告書に明記されています。グループ内での人材の行き来が多い分、配属や異動の幅も広くなりやすい組織構造だと理解しておくとよいでしょう。

部署によって偏る忙しさ

口コミサイトen-hyouban.comの集計では、NTTデータの月間平均残業時間は39時間(回答者ベース、退職者は45時間)とされています。有価証券報告書に記載されている全社的な働き方改革の指標とは別に、プロジェクトの繁忙期や客先対応が必要な案件では、個人の負担が増えやすいという声があります。

官公庁・金融系のシステムは稼働後の保守・運用フェーズで客先に常駐する形の業務が発生することもあり、開発を担う全ての案件が自社オフィス内で完結するわけではありません。上流工程中心の案件が多い一方で、プロジェクトの性質によって働く場所や忙しさに差が出る点は、入社前に把握しておきたい実態です。

多重下請け・協力会社との関係

SIer業界には、元請け企業の下に複数の協力会社が連なる多重下請け構造が存在することが一般的に知られています。NTTデータは業界内では元請け(プライム)としてプロジェクトを統括する立場にあることが多く、要件定義や設計などの上流工程を自社で担い、実装やテストの一部を協力会社に委託する体制を取るケースが中心です。

そのため、NTTデータの社員自身が何次請けもの末端に立つ機会は、同業の中小SIerと比べて相対的に少ないと考えられます。ただし、プロジェクトの規模や内容によっては複数の協力会社と連携しながら進める案件もあり、自社と協力会社の役割分担がプロジェクトごとに異なる点は理解しておく必要があります。元請けという立場だからこそ、協力会社との調整業務が発生しやすいという側面もあります。

ワンポイントアドバイス
理由を事実と感情に分けて考える

「やめとけ」という言葉の中には、配属や異動という事実に基づく指摘と、個人の相性による感情的な評価が混在しています。自分がどちらに当てはまるのかを整理してから判断すると、後悔のない選択につながります。

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