職業訓練校はやめとけと言われる理由と就職率・向き不向きの実態

「職業訓練校 やめとけ」と検索する人の多くは、無料で手当までもらえる制度への期待と、就職を保証してくれるわけではないという不安の両方を抱えています。

厚生労働省の集計によると、令和6年度の公共職業訓練(離職者訓練)の就職率は施設内訓練が85.7%、委託訓練が72.4%、求職者支援訓練は73.4%(基礎コース60.9%、実践コース61.7%)となっています。「やめとけ」と断定できる数字ではありませんが、訓練の種類によって結果に差がある実態は正直に見ておく必要があります。

職業訓練校(ハロートレーニング)は、ハローワークを窓口に国や都道府県が実施する公共職業訓練と、民間の教育機関が実施する求職者支援訓練の総称です。受講料は原則無料(教材費は自己負担)で、要件を満たせば月10万円の給付金を受けながら通えます。

一方で、受講できる講座には倍率があり、申し込めば必ず入れるわけではないうえ、修了後の就職活動は自分自身で進める必要があります。制度の仕組みと一次データを踏まえたうえで、向いているケースと向いていないケースを整理します。

この記事のポイント
  • 令和6年度の就職率は施設内訓練85.7%、委託訓練72.4%(厚労省)
  • 受講者数は令和2年度から4年連続で増加し需要は衰えていない
  • 給付金は月10万円だが世帯収入月30万円以下などの要件がある
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職業訓練校がやめとけと言われる理由

職業訓練校がやめとけと言われる理由

職業訓練校に「やめとけ」という声が向けられる背景には、制度の仕組みに対する誤解と、実際に運用面で感じる不便さの両方があります。ひとつの原因に絞れるものではなく、複数の要因が重なっています。

まず押さえておきたいのは、職業訓練校はスキルを身につける場であり、就職を保証する機関ではないという点です。この前提を知らずに申し込むと、修了後のギャップにつながりやすくなります。

就職を保証する制度ではない

ハロートレーニングはあくまで職業訓練であり、修了すれば自動的に内定が出る仕組みではありません。令和6年度の施設内訓練でも就職率は85.7%で、残りの14.3%は修了後3か月以内に就職に至っていない計算になります。委託訓練では就職率72.4%のため、3割近くが同じ期間内に就職できていません。

この「就職率」は、就職理由以外で中退した人を除いた修了者と就職者数から算出される値で、最初から在籍者全員が母数になっているわけではない点も理解しておく必要があります。

受けたい講座に入れないことがある

求職者支援訓練は令和6年度、認定コース数3,445に対して開講コースは3,192、認定された講座のうち約7%が開講に至っていない状況です。人気の分野ほど申込者が集中し、選考や抽選で希望の講座に入れないケースもあります。

特に営業・販売・事務分野とデザイン分野は受講者数が多く、競争率が高くなりやすい傾向があります。希望の講座に落ちた場合、別の分野や次回の募集を待つ必要が出てくる点は事前に理解しておくべきです。

平日昼間・週5日のペースに体調面でついていけない人もいる

離職者向けのハロートレーニングは基本的に2〜6か月で技能の基礎を身につける前提で組まれており、平日昼間に週5日通うスケジュールが標準です。短期間で詰め込む分、進度は決して緩やかではありません。

体調を崩して休むと授業に遅れが出やすく、給付金を受給している場合は欠席が出席率の基準に影響することもあります。持病や育児の事情で安定した通学が難しい人は、通学頻度や欠席時の扱いを事前に確認しておく必要があります。

給付金の収入・資産要件が厳しく使えない人もいる

求職者支援訓練の給付金(職業訓練受講給付金)は月10万円ですが、本人収入が月8万円以下、世帯全体の収入が月30万円以下、世帯の金融資産が300万円以下といった要件があります。配偶者の収入が高い世帯や、持ち家以外に不動産を持つ世帯は対象外になる場合があります。

要件を満たさない場合でも訓練自体は原則無料で受講できますが、生活費の支援は受けられません。「無料で月10万円もらえる制度」という情報だけが先行し、要件を確認せずに申し込んで対象外と分かるケースも「やめとけ」という声につながっています。

株式会社CAREER FOCUS/東田尚起

職業訓練校そのものが悪い制度というわけではなく、就職を保証する仕組みではないことと、給付金には要件があることを知らずに申し込むとギャップが生まれやすい、というのが実態に近い説明です。

ワンポイントアドバイス
申込前に給付金の要件を必ず確認する

本人収入・世帯収入・資産の要件は訓練そのものの受講条件とは別枠です。給付金を前提に生活計画を立てる場合は、ハローワークの窓口で自分の世帯が要件を満たすかを先に確認しておきましょう。

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