土地家屋調査士はやめとけ?言われる理由と年収・将来性を解説

土地家屋調査士はやめとけと言われる理由のアイキャッチ

土地家屋調査士は、土地や建物の表示に関する登記に必要な調査・測量・登記申請手続きを代理する国家資格です。不動産の境界を確定させる業務を独占的に行える専門職として知られていますが、資格スクールのコラムや口コミサイトでは「土地家屋調査士はやめとけ」という声も見かけます。

この記事では、法務省が発表する試験結果データや国税庁の賃金統計といった一次情報をもとに、やめとけと言われる具体的な理由を整理します。向いている人の特徴や、挑戦する場合に押さえておきたい対策もあわせて解説するので、受験を検討している人はもちろん、資格取得後のキャリアに迷っている人にも参考になる内容です。

この記事のポイント
  • 令和7年度試験の合格率は10.14%(法務省発表、受験者4,824人・合格者489人)
  • 合格者の平均年齢は39.20歳で、受験資格に年齢・学歴の制限はない
  • 相続登記の申請義務化(令和6年4月1日施行)で登記ニーズが変化している
解説者

FOCUS AGENT:東田 尚起

FOCUS AGENT なおき

株式会社リクルートにてHR領域に従事。
求人広告営業(indeed/リクナビnext)をメインに、転職エージェントとしても従事。

自ら立ち上げた就職系メディアの事業売却を経験し、転職支援と日系企業を中心に複数社のRPO業務も担う。

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土地家屋調査士がやめとけと言われる理由

土地家屋調査士が「やめとけ」と言われる背景には、屋外作業と立会い調整の負担・合格率10%前後の試験・独立後の営業力依存・業界の高齢化という4つの要因が重なっています。資格そのものの価値というより、業務の進め方と働き方の実態にギャップがある点が特徴です。

ここでは、屋外作業の負担、試験の難易度、独立開業後の収入構造、業界の年齢構成という4つの角度から理由を整理します。

土地家屋調査士がやめとけと言われる理由

屋外での測量作業と立会い対応の負担

土地家屋調査士法第3条は、調査士の業務として不動産の表示に関する登記に必要な土地・家屋の調査または測量を定めています。デスクワークだけでなく、炎天下や雨天でも現地に出向いて測量する機会が多く、体力を使う仕事です。

境界確定の測量では、隣接する土地の所有者に現地へ来てもらう「立会い」が欠かせません。日程調整が平日の昼間に偏りやすく、所有者が遠方に住んでいたり多忙だったりすると、立会いの実施自体に時間がかかることもあります。

  • 炎天下・悪天候でも屋外での測量作業が発生する
  • 隣接地の所有者との立会い日程の調整に時間がかかることがある
  • 境界の見解が食い違い、調整が長引く場合がある
  • 測量機器の運搬や移動のための車の運転機会が多い

このように、デスクワーク中心の仕事をイメージして資格を目指すと、実際の業務とのギャップを感じやすい点が「やめとけ」の声につながっています。

合格率10%前後が続く難関試験

土地家屋調査士試験は筆記試験と口述試験で構成される国家試験で、最終合格率は例年9〜10%前後で推移しています。法務省の発表によると、令和7年度は受験者4,824人に対し合格者489人で合格率は10.14%、令和4年度は受験者4,404人に対し合格者424人で合格率は9.63%でした。

年度受験者数合格者数合格率
令和7年度4,824人489人10.14%
令和4年度4,404人424人9.63%

法務省の発表資料によると、令和7年度試験の合格者の平均年齢は39.20歳で、最年少は20歳、最高齢は65歳でした。学習範囲は民法・不動産登記法といった法律知識と、測量に関する実技知識の両方にまたがるため、学習期間が長期化しやすい点が負担として挙げられやすいところです。

株式会社CAREER FOCUS/東田尚起

合格率だけを見ると厳しい試験に感じますが、受験資格に年齢・学歴・国籍の制限はありません。社会人のうちから情報収集を始めておくと、学習計画を立てやすくなります。

独立開業後の営業力と収入差

土地家屋調査士は、合格・登録後すぐに独立開業できる資格です。実務経験が義務づけられていない分、開業初期は案件の獲得そのものが課題になりやすく、不動産会社や司法書士、建築士といった他業種との関係づくりが収入を左右します。

案件を安定して獲得できる関係性を築くまでに時間がかかることがあり、開業直後の収入が不安定になりやすい点は、独立志向の強い資格に共通する悩みといえます。

資格者の高齢化が進む業界構造

新規合格者の平均年齢が39.20歳である一方、既存の有資格者を含めた業界全体では高齢化が進んでいると各種の解説記事で指摘されています。毎年の新規合格者数が489人前後にとどまることを踏まえると、世代交代のペースが緩やかな業界であることがうかがえます。

高齢化が進む業界には、若手にとって早期に案件を任されやすいという裏返しの側面もあります。業界の年齢構成を悲観的に捉えるだけでなく、自分のキャリア形成にどう活かせるかという視点も持っておきたいところです。

ワンポイントアドバイス
合格率は年度ごとに確認する

合格率や受験者数は年度によって変動します。出願前には必ず法務省の最新の公式発表で数値を確認しておきましょう。

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