電通の営業がきつい理由は?年収・働き方改革・ノルマの実態と転職先を解説

この記事のポイント
  • 電通は2015年の新入社員過労自殺事件を機に働き方改革を進めた会社
  • 口コミの平均年収は1,288万円、持株会社の有報数値とは性質が異なる
  • 残業は月37.7時間まで下がったが業界最大手ゆえのノルマ水準は残る
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株式会社CAREER FOCUS/東田尚起

電通は「2015年の事件」と「今の働き方改革後の姿」で、語られ方がかなり違う会社です。どちらの電通を知りたいのかを整理しながら読んでみてください。

目次

電通の営業がきついと言われる理由

電通の営業がきついと言われる理由

電通の営業がきついと言われる背景には、2015年に起きた新入社員の過労自殺事件、業界最大手としてのノルマ水準、体育会系とされてきた組織文化の3つがあります。まず会社の基本情報を整理した上で、順に見ていきます。

株式会社電通の基本情報

株式会社電通は、国内最大手の広告代理店です。2020年1月の持株会社体制移行により、上場する持株会社の電通グループ株式会社と、実際に広告・マーケティング事業を担う株式会社電通(事業会社)に法人が分かれています。

株式会社電通の公式サイト
出典 株式会社電通 公式サイト

現在の株式会社電通は2019年2月12日に承継準備会社として設立され、2020年1月1日付で商号変更した法人です。本社は東京都港区東新橋の電通汐留本社ビルにあり、資本金は100億円、従業員数は5,251名です(2025年12月31日時点)。

項目内容
法人名株式会社電通
設立2019年2月12日(2020年1月1日に商号変更)
本社東京都港区東新橋1丁目8-1
資本金100億円
従業員数5,251名
事業内容広告・マーケティングサービス全般
上場区分非上場(電通グループ株式会社の完全子会社)

株式会社電通と電通グループ株式会社は別の法人です。求人や口コミを調べるときは、どちらの法人の情報かを意識すると、年収や制度の比較で混同しにくくなります。

2015年の新入社員過労自殺事件の経緯

2015年12月25日、入社1年目の女性社員(当時24歳)が社員寮から転落し死亡しました。遺族側弁護士の推計では、月の時間外労働は約130時間にのぼっていたとされています。

2016年9月30日、三田労働基準監督署は長時間労働によるうつ病の発症が原因だったとして労災認定しました。この認定が、電通の「きつい」というイメージを社会に広く定着させた転機になっています。

2016年12月28日には東京労働局が法人としての電通と当時の上司を労働基準法違反の疑いで書類送検し、同日中に当時の社長が引責辞任を表明しました(公表資料をまとめたウィキペディアの記録による)。

2017年7月6日に東京地検が法人電通を略式起訴し、同年10月6日に東京簡裁が罰金50万円の有罪判決を言い渡しています。控訴はなく、同月20日に判決が確定しました。

事件の翌年にあたる2016年、電通は労働組合や弁護士などでつくる実行委員会が選ぶ「ブラック企業大賞2016」で大賞を受賞しています。受賞理由は新入社員の過労自殺でした。この受賞は、電通の働き方全体が社会問題として扱われた象徴的な出来事です。

業界最大手としてのノルマ水準

電通は国内広告代理店の中でも売上規模が最大級で、大手クライアントほど競合他社とのコンペが厳しくなる傾向があります。担当する予算の規模が大きい分、未達時の影響も大きく見えやすい構造です。

  • 大企業の広告予算は複数の代理店が競合提案で奪い合う
  • 既存クライアントへの深耕提案と新規開拓の両方を求められる
  • 担当アカウントの規模によって数字へのプレッシャーの質が変わる

同じ「営業」でも、担当する業界やクライアント規模によって求められる動き方は大きく異なります。これは電通に限らず広告代理店業界に共通する構造ですが、業界最大手であるほど扱う金額の桁が上がりやすい点は電通固有の要素です。

体育会系とされてきた組織文化

電通の営業は古くから「人数で押す」総力戦のスタイルが特徴とされ、新人の3〜4割程度が体育会系出身という見方も語られてきました。新人研修が軍隊式だったという元社員の回想も残っています。

近年の口コミでは、こうした空気は表面上かなり薄れたという声がある一方、部署によって状況は異なるとする声も見られます。配属先次第で体感する文化の濃淡が変わる点は、他の大手企業とも共通する傾向です。

ワンポイントアドバイス
「きつさ」の中身を分けて考える

電通のきつさは「事件当時の激務」と「業界最大手ゆえの数字のプレッシャー」の2種類に分けて考えると実態がつかみやすくなります。前者は制度面でかなり改善が進み、後者は今も業界構造として残っています。

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