月収38万円の手取りは300,044円です。額面380,000円から79,954円が税金と社会保険料として差し引かれます(40歳未満・扶養なし・賞与なし・協会けんぽ東京支部の場合)。
引かれる割合は額面の21.0%で、手取り率は79.0%です。年収に直すと456万円になり、給与所得者の平均478万円まで22万円届かない位置にあります。
この記事の数字は2026年度(令和8年度)の保険料率と、令和8年分から引き上げられた基礎控除で計算したものです。古い控除額で試算している記事とは、所得税の額が月700円前後ずれます。
FOCUS AGENT:東田 尚起

株式会社リクルートにてHR領域に従事。
求人広告営業(indeed/リクナビnext)をメインに、転職エージェントとしても従事。
自ら立ち上げた就職系メディアの事業売却を経験し、転職支援と日系企業を中心に複数社のRPO業務も担う。
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株式会社CAREER FOCUS/東田尚起月収38万円は、手取りがちょうど月30万円台に乗る境目の水準です。額面と手取りの差は月8万円近くあるので、家賃や住宅ローンを考えるときは必ず300,044円のほうを基準にしてください。
月収38万円の手取りは300,044円|年収は456万円


月収38万円から引かれるのは月79,954円です。内訳は社会保険料が55,822円、所得税が6,366円、住民税が17,766円で、手元に残るのが300,044円になります。
控除の割合は額面の21.0%です。所得税が累進的に効き始めるうえ、健康保険と厚生年金の等級も上がるため、月収が低い帯より手取り率は下がります。
| 項目 | 月額 | 年額 |
|---|---|---|
| 額面(総支給) | 380,000円 | 4,560,000円 |
| 控除合計 | 79,954円 | 959,464円 |
| 手取り | 300,044円 | 3,600,536円 |
| 手取り率 | 79.0% | 79.0% |
年間で見ると、959,464円が給与から消えています。ほぼ100万円が手元に届く前に差し引かれるため、額面だけを見て生活設計を組むと大きな読み違いが生じます。
40歳未満・扶養なしの場合
もっとも標準的な条件である40歳未満・扶養家族なし・賞与なしで計算すると、手取りは月300,044円、年3,600,536円です。
この条件では介護保険料の負担がありません。健康保険と厚生年金は標準報酬月額380,000円(健康保険の第26級)に当てはめて計算します。
「額面の8割が手取り」という目安は、この月収帯ではおおむね当てはまります。ただし79.0%なので、8割より少し下だと覚えておくほうが実態に近くなります。
40歳以上や扶養がいる場合
40歳になると介護保険料が上乗せされ、手取りは297,433円まで下がります。逆に扶養家族が1人いると所得税と住民税が軽くなり、304,411円まで上がります。
| 条件 | 手取り月額 | 手取り年額 | 手取り率 |
|---|---|---|---|
| 40歳未満・扶養なし | 300,044円 | 3,600,536円 | 79.0% |
| 40歳以上・扶養なし | 297,433円 | 3,569,200円 | 78.3% |
| 40歳未満・扶養1人 | 304,411円 | 3,652,936円 | 80.1% |
40歳を境に手取りが3万円近く年間で減る点は見落とされがちです。介護保険料は40歳の誕生日の前日が属する月から徴収が始まります(全国健康保険協会 介護保険料率について)。
扶養1人の304,411円と40歳以上の297,433円では、同じ額面380,000円でも手取りに差が出ます。求人票の月給が同じでも、手元に残る額は年齢と家族構成で変わります。
賞与がある場合
ここまでの年収456万円は、賞与がない前提の数字です。賞与が支給される会社なら、額面年収も手取り年収もこれより増えます。
ただし賞与は手取りがそのまま増えるわけではありません。賞与にも健康保険・厚生年金・雇用保険・所得税がかかり、本人負担の料率は毎月の給与と同じです。
| 賞与にかかる控除 | 本人負担の料率 |
|---|---|
| 健康保険 | 4.925% |
| 子ども・子育て支援金 | 0.115% |
| 厚生年金 | 9.15% |
| 雇用保険 | 0.5% |
| 所得税 | 課税所得に応じて5%〜 |
住民税だけは賞与から直接引かれません。前年の所得をもとに決まった額を12回に分けて毎月の給与から徴収する仕組みのためです(総務省 個人住民税)。
つまり賞与から引かれるのは社会保険料と所得税だけで、月給からの控除とは構成が違います。手取りの割合が毎月の給与より高く出るのはこのためです。
月給38万円のうち6万円が45時間分の固定残業代というケースは珍しくありません。その場合、残業をしなかった月の実質的な基本給は32万円です。手取りを比べる前に、基本給と固定残業代の内訳を必ず切り分けてください。
月収38万円から引かれる税金・社会保険料の内訳
月収38万円から引かれる79,954円の中身を、1円単位で分解します。協会けんぽ東京支部・一般の事業・40歳未満・扶養なしという条件です。
| 控除項目 | 月額 | 年額 | 本人負担の料率 |
|---|---|---|---|
| 健康保険 | 18,715円 | 224,580円 | 4.925% |
| 介護保険 | 0円 | 0円 | 40歳未満のため負担なし |
| 子ども・子育て支援金 | 437円 | 5,244円 | 0.115% |
| 厚生年金 | 34,770円 | 417,240円 | 9.15% |
| 雇用保険 | 1,900円 | 22,800円 | 0.5% |
| 所得税 | 6,366円 | 76,400円 | 課税所得に応じて5%〜 |
| 住民税 | 17,766円 | 213,200円 | 所得割10%+均等割5,000円 |
| 合計 | 79,954円 | 959,464円 | 額面の21.0% |
料率の出典は全国健康保険協会 令和8年度の保険料率、日本年金機構 厚生年金保険料額表、厚生労働省 令和8年度の雇用保険料率です。
社会保険料
健康保険・厚生年金・雇用保険・子ども・子育て支援金を合わせた社会保険料は55,822円です。控除全体の69.8%を社会保険料が占めており、税金より重い負担になっています。
なかでも厚生年金の34,770円が最大です。次いで健康保険の18,715円が重く、この2つだけで所得税6,366円と住民税17,766円の合計を大きく上回ります。
健康保険と厚生年金は、額面そのものではなく標準報酬月額という等級表に当てはめて計算します。月収38万円は標準報酬月額380,000円に該当し、健康保険では第26級です。
- 健康保険料率は都道府県ごとに異なり、本人負担は東京支部で4.925%
- 厚生年金の標準報酬は上限が65万円で、それ以上は保険料が増えない
- 等級は毎年4月から6月の給与をもとに決まり、9月分から1年間適用される
この月収帯でとくに注意したいのが等級の決まり方です。4月から6月に残業が集中すると、その3か月の平均で等級が1つ2つ上がり、1年間ずっと保険料が高いままになります。
月収38万円の人がこの3か月だけ残業で41万円になれば、標準報酬月額は41万円の等級に移ります。残業が終わって給与が38万円に戻っても、保険料は翌年8月まで高い等級のまま据え置かれます。
所得税
所得税は月6,366円、年76,400円です。給与所得控除と社会保険料控除、基礎控除を差し引いた課税所得に対し、税率5%と復興特別所得税2.1%をかけて算出します(国税庁 所得税の税率)。
令和8年分から基礎控除は104万円に、給与所得控除の最低保障額は74万円に引き上げられました(国税庁 令和8年分以後の基礎控除の見直し等)。いわゆる年収の壁が160万円から178万円に動いたのはこの改正によるものです。
この改正によって、月収38万円の所得税は2025年度の7,050円から6,366円へ684円下がりました。改定前の控除額で試算している記事とは、ここが食い違います。
所得税は控除の中では小さい部類で、79,954円のうち6,366円しかありません。節税の効果を実感しにくいのは、そもそも負担の中心が社会保険料側にあるためです。
住民税
住民税は月17,766円、年213,200円です。内訳は所得割208,200円と均等割5,000円で、均等割には森林環境税1,000円が含まれています(総務省 個人住民税)。
住民税は前年の所得に対して課税される後払いの税金です。前年に月収38万円だった人が翌年に収入を落としても、6月からの1年間は前年の所得をもとにした住民税が引かれ続けます。
所得税6,366円に対して住民税は17,766円と、住民税のほうがはるかに重い負担です。住民税の基礎控除は43万円のまま据え置かれており、所得税の104万円とは別扱いになっているためです。
この差は月収が上がるほど縮まりますが、月収38万円の段階ではまだ住民税のほうが重いままです。減税のニュースを見ても手取りが変わった実感が薄いのは、額の大きい住民税が動いていないからです。
2026年度の改定で手取りがどう変わったか
2025年度の料率と控除で同じ月収38万円を計算すると、手取りは299,486円でした。2026年度は300,044円なので、改定によって月558円、年6,704円増えています。
| 項目 | 2025年度 | 2026年度 | 差 |
|---|---|---|---|
| 健康保険 | 18,829円 | 18,715円 | ▲114円 |
| 子ども・子育て支援金 | 0円 | 437円 | +437円 |
| 雇用保険 | 2,090円 | 1,900円 | ▲190円 |
| 所得税 | 7,050円 | 6,366円 | ▲684円 |
| 住民税 | 17,775円 | 17,766円 | ▲9円 |
| 手取り | 299,486円 | 300,044円 | +558円 |
負担が増えたのは新設された子ども・子育て支援金の437円だけです。2026年4月分の保険料から、医療保険料に上乗せする形で徴収が始まりました(こども家庭庁 子ども・子育て支援金制度)。
この月収帯で手取りが月30万円台に乗ったのは、2026年度の改定があってからです。2025年度の手取りは299,486円で、30万円に届いていませんでした。
月収38万円の人が4月から6月だけ残業で41万円になると、標準報酬月額の等級が上がり、9月分から翌年8月分まで社会保険料が高いままになります。繁忙期が春に固まっている職場なら、残業の配分を上期と下期でならせないか上長に相談しておく価値があります。



料率の話は細かく見えますが、手取りが増えたか減ったかはここでしか判断できません。月収38万円の場合は2026年度の改定でわずかに増えており、負担増の要因は子ども・子育て支援金の437円だけです。
月収38万円は世間的にどのレベルか


年収456万円は、給与所得者全体で上位43.4%に位置します。上半分には入っていますが、平均には届いていません。
平均との比較
国税庁の調査では、給与所得者全体の平均給与は478万円、正社員(正職員)に限ると545万円です(国税庁 令和6年分 民間給与実態統計調査)。
年収456万円は全体平均より22万円低く、正社員平均とは89万円の差があります。月収38万円は決して低い水準ではありませんが、正社員の平均にはまだ距離があるというのが正直なところです。
| 区分 | 平均給与 | 年収456万円との差 |
|---|---|---|
| 給与所得者全体 | 478万円 | -22万円 |
| 正社員(正職員) | 545万円 | -89万円 |
| 非正規 | 206万円 | 平均を大きく上回る |
| 男性 | 587万円 | 平均を下回る |
| 女性 | 333万円 | 平均を上回る |
全体平均478万円は、平均206万円の非正規雇用を含んだ数字です。正社員同士で比べるなら545万円が基準になるため、月収38万円は正社員としては平均未満という評価になります。
上位何%か
給与所得者5,136万人を年収順に並べると、456万円は上位43.4%の位置です。自分より年収が高い人が4割強いる計算になります。
| 母集団 | 人数 | 年収456万円の位置 |
|---|---|---|
| 給与所得者全体 | 51,365,699人 | 上位43.4% |
| 男性 | 29,250,024人 | 上位58.4% |
| 女性 | 22,115,674人 | 上位23.5% |
平均478万円に届いていないのに上位43.4%に入るのは、少数の高額所得者が平均を押し上げているためです。年収の分布は偏っており、平均と中央値はずれます。
この構造を知らないまま平均だけを基準にすると、自分の年収を実際より低く見積もることになります。上位何%かという指標のほうが、実感には近い数字です。
男女差
同じ年収456万円でも、男女のどちらで見るかで評価が正反対になります。男性なら上位58.4%で下半分に近く、女性なら上位23.5%で明確に上位層です。
女性の平均給与333万円を基準にすれば年収456万円は明確に上位です。一方で男性の平均587万円には届かず、同じ額面が正反対の意味を持ちます。
「月収38万円は高いのか」という問いに一つの答えがないのは、この差が理由です。比較対象を全体平均にするか、性別ごとの平均にするかで結論が変わります。
相当する年齢階級
厚生労働省の調査によると、所定内給与額の平均は年齢計で男女計340.6千円、男性373.4千円、女性285.9千円です(厚生労働省 令和7年賃金構造基本統計調査)。
| 区分 | 月収38万円に最も近い年齢階級 | その階級の所定内給与額 | 初めて超える年齢階級 |
|---|---|---|---|
| 男女計 | 45〜49歳 | 377.9千円 | 50〜54歳(388.8千円) |
| 男性 | 35〜39歳 | 366.2千円 | 40〜44歳(398.2千円) |
| 女性 | 45〜49歳 | 305.7千円 | どの年代でも到達しない |
男女計で見ると、月収38万円は45〜49歳の平均賃金377.9千円にほぼ一致します。40代後半の標準的な水準ということになります。
ここで使っている所定内給与額には、残業代と賞与が含まれていません。残業代込みで月38万円に届いている場合は、この表の年代よりも若い段階に相当します。
30代で月収38万円なら男性平均を上回るペースですが、50代では平均に届きません。今の給与が妥当かどうかを判断するときは、給与所得者全体の478万円ではなく、自分の年代と性別の所定内給与額と並べてください。
月収38万円の生活レベル


ここから先の生活費は想定値ではなく、総務省の家計調査に載っている実額を使います(総務省統計局 家計調査 2025年平均)。手取り300,044円に近い階級の、実際の支出です。
単身世帯
単身の勤労者世帯で手取り300,044円に最も近いのは、年間収入400万〜500万円の階級です。この階級の可処分所得は322,112円、消費支出は186,660円になっています。
預貯金の純増は月138,227円で、年間にすると1,658,724円です。平均消費性向は57.9%にとどまり、手取りの4割以上を使わずに残せている計算になります。
| 費目 | 月額 |
|---|---|
| 食料 | 46,856円 |
| 住居(うち家賃地代26,250円) | 28,253円 |
| 光熱・水道 | 11,094円 |
| 交通・通信 | 22,056円 |
| 教養娯楽 | 22,819円 |
| その他(被服・保健医療・家具等) | 55,582円 |
| 消費支出 合計 | 186,660円 |
ただしこの階級の可処分所得322,112円は、月収38万円の手取り300,044円より22,068円高い水準です。最も近い階級ではあるものの、その差の分だけ実際の余力は小さくなります。
差を割り引いても、単身であれば十分に貯蓄へ回せる水準です。月収38万円は、一人暮らしなら明確に余裕のある収入帯といえます。
二人以上の世帯
世帯人員が増えると景色が変わります。二人以上の勤労者世帯で手取り300,044円に最も近いのは年間収入350万〜400万円の階級で、可処分所得は300,549円です。
| 区分 | 単身世帯 | 二人以上の世帯 |
|---|---|---|
| 可処分所得 | 322,112円 | 300,549円 |
| 消費支出 | 186,660円 | 244,388円 |
| 黒字 | 138,227円 | 56,161円 |
| 平均消費性向 | 57.9% | 81.3% |
| 世帯人員 | 1人 | 2.72人 |
二人以上の世帯の可処分所得300,549円は、月収38万円の手取り300,044円とほぼ同額です。この収入で家族を支えると、残るのは月56,161円という数字がそのまま当てはまります。
単身の138,227円と比べると、貯蓄に回せる額は大きく縮みます。赤字にはなりませんが、余裕があるとまではいえない水準です。
この階級の世帯主の平均年齢は53.4歳です。教育費は世帯主40代で月27,878円、50代で34,484円かかるため、子どもが進学期にあたる時期は黒字がさらに削られます。
家賃の平均が低く見える理由
先ほどの単身の表で家賃地代が26,250円と低いことに違和感があるかもしれません。これは持ち家の人や社宅住まいの人、実家暮らしの人を含めた平均だからです。
実際に民営の借家に住んでいる世帯だけを取り出すと、家賃はまったく違う水準になります。
| 対象 | 1か月あたりの家賃 |
|---|---|
| 民営借家の単身世帯 | 49,831円 |
| 民営借家の二人以上の勤労者世帯 | 69,450円 |
| 同 大都市 | 81,508円 |
| 借家(専用住宅)全国平均 | 59,656円 |
| 借家(専用住宅)東京都 | 87,118円 |
住宅・土地統計調査でも、借家の1か月あたり家賃は全国59,656円、東京都87,118円と報告されています(総務省統計局 令和5年住宅・土地統計調査)。
東京都の平均家賃87,118円でも、手取り300,044円に対する目安の範囲に収まります。月収がこれより低い帯では負担が重すぎた水準です。
平均値には持ち家世帯が混ざるため、家賃の負担は実態より軽く見えます。賃貸で暮らしているなら、家賃地代の平均26,250円ではなく、民営借家に限った単身49,831円や二人以上69,450円のほうと比べてください。差は月2万円以上あります。



同じ月収38万円でも、単身か家族を支えているかで残る額が2倍以上違います。転職の判断をするときは額面ではなく、自分の世帯構成でいくら残るかまで出してから比べると迷いません。
月収38万円でできること・できないこと


手取り300,044円という水準で、家賃・貯金・住宅ローンがそれぞれどこまで可能かを整理します。
家賃
「家賃は手取りの3分の1まで」という言い方が広く使われていますが、この3分の1という基準に公的な根拠はありません。金融広報中央委員会が目安として示しているのは手取りの2〜3割です(知るぽると ひとり暮らしの生活設計)。
手取り300,044円なら、60,009円から90,013円が目安になります。統計上の実額である民営借家の単身49,831円はこの範囲を下回り、二人以上の69,450円も余裕を持って収まります。
東京都の平均家賃87,118円も、上限90,013円の内側です。月収38万円は、都内の平均的な賃貸を無理なく借りられる最初のラインといえます。
ただし上限の90,013円まで使うと、貯蓄と教育費の余地はほとんど残りません。二人以上の世帯なら、下限に近い6万円台に抑えるほうが家計は安定します。
貯金
単身の勤労者世帯で同水準の階級の預貯金純増は、月138,227円です。年間にすると1,658,724円になります。
二人以上の世帯では黒字が月56,161円なので、同じ収入でも貯蓄できる額は大きく減ります。世帯構成の違いがそのまま貯蓄額の差になって現れます。
参考までに、二人以上の世帯の貯蓄現在高は平均2,059万円、中央値は1,264万円です(総務省統計局 家計調査 貯蓄・負債編)。平均を下回る世帯が66.1%を占めるため、平均値は実感とずれやすい点に注意してください。
住宅ローン
年収456万円で返済比率を25%に抑える場合、月々の返済額は95,000円が目安になります。35年・元利均等返済で試算した借入可能額が次の表です。
| 金利 | 月返済額 | 借入可能額(35年・元利均等) |
|---|---|---|
| 1.5% | 95,000円 | 約3,103万円 |
| 2.0% | 95,000円 | 約2,868万円 |
| 2.5% | 95,000円 | 約2,657万円 |
金利が1.5%から2.5%に動くだけで、借入可能額は約3,103万円から約2,657万円まで下がります。金利が読めない局面では、上限いっぱいで借りない判断が効いてきます。
注意したいのは返済比率の分母です。額面年収の25%は年1,140,000円ですが、手取り年収3,600,536円に対しては31.7%にあたります。金融機関が貸せる額と、無理なく返せる額は別物です。
返済比率25%で計算した月返済95,000円は、額面年収をもとにした上限です。手取り300,044円からこれを払うと、二人以上の世帯の消費支出244,388円をまかなえません。共働きでないなら、家賃の目安として示した60,009円から90,013円の下限側を返済額の基準にするほうが安全です。
月収38万円に到達する年代と仕事


月収38万円がどのくらいのキャリア段階で届く水準なのかを、公的統計から確認します。
男性・男女計
所定内給与額で見ると、男女計で38万円に最も近いのは45〜49歳の377.9千円です。この額面を初めて超えるのは50〜54歳の388.8千円になります。
男性に限れば到達はもっと早く、35〜39歳の366.2千円で射程に入り、40〜44歳の398.2千円で超えます。年齢計の平均は男性373.4千円なので、男性全体の平均とほぼ同じ水準です。
40代で月収38万円なら、男女計の平均と同じ位置にいることになります。ここから上を目指すなら40代におすすめの転職エージェントで、年収交渉に強い相手を選ぶところから始めるのが近道です。
50代で同じ水準にとどまっている場合は、男女計の50〜54歳平均388.8千円を下回ります。50代におすすめの転職エージェントでは、経験を評価してくれる求人の探し方を整理しています。
女性
女性の所定内給与額は45〜49歳の305.7千円が最も高く、女性の平均賃金ではどの年代でも月収38万円に到達しません。年齢計の平均は285.9千円です。
男性の年齢計373.4千円と比べると、女性の285.9千円との開きは小さくありません。女性で月収38万円に届いているなら、統計上はどの年代の平均も上回っていることになります。
背景には管理職比率と勤続年数の違いがあります。平均勤続年数は男性14.2年に対し女性10.4年です。女性におすすめの転職エージェントでは、この構造を踏まえた選び方をまとめています。
企業規模
同じ職種でも、企業規模によって賃金水準は変わります。賃金構造基本統計調査は大企業・中企業・小企業の3区分で集計しており、規模が大きいほど平均賃金は高くなります。
月収38万円に届きやすいのは、大企業の30代後半から40代、あるいは中小企業の40代後半から50代です。同じ年齢・同じ職務でも、在籍する企業の規模で数万円の差が生まれます。
所定内給与額は2025年に前年比3.1%伸びています。この伸びが続けば到達年齢は少しずつ前倒しになりますが、1年あたりの上げ幅は小さく、待つだけでは時間がかかります。
現職の月収38万円のうち6万円が残業代なら、残業のない会社に移ると額面32万円になります。求人を比べるときは、基本給と固定残業代を分けたうえで、残業を除いた額面同士を並べてください。所定内給与額の統計と比較できるのもこの数字です。
月収38万円から手取りを増やす方法


手取りを1万円増やすには、額面を約12,000円上げる必要があります。控除は率で効くため、額面の伸びほど手取りは伸びません。この前提で3つの道を比べます。
昇進・昇給
在籍したまま収入を上げる方法です。賃金構造基本統計調査では2025年の所定内給与額が前年比3.1%増となっており、賃上げの流れは続いています。
ただし年3.1%の昇給では、月収38万円から43万円に届くまでに数年かかります。役職に就けば一気に上がりますが、ポストの数には限りがあります。
昇給を待つ選択が向いているのは、社内で昇格の時期が見えている場合です。見えていないなら、同じ期間を転職活動に充てたほうが到達は早くなります。
固定費
収入を増やさずに使える額を増やす方法です。家賃・通信費・保険料は一度見直せば効果が続きます。
- 家賃を1万円下げると、額面を約12,000円上げたのと同じ効果になる
- 通信費の見直しは月3,000円から5,000円の削減が一般的
- iDeCoや企業型確定拠出年金の掛金は全額が所得控除の対象になる
とくにこの月収帯では、家賃を1万円下げるほうが昇給を待つより効き方が速くなります。手取りを1万円増やす昇給には額面12,000円の上げ幅が必要だからです。
iDeCoは掛金が所得控除になるため、所得税と住民税の両方が軽くなります。ただし60歳まで引き出せないため、住宅購入や教育費の予定と重ならないか確認してから始めてください。
転職
もっとも短期間で額面が動くのは転職です。月収を5万円上げて43万円にすると、手取りは336,572円になり、36,528円増えます。
| 目標の手取り月額 | 必要な月収(額面) | 必要な額面年収 |
|---|---|---|
| 310,000円 | 392,000円 | 4,704,000円 |
| 330,000円 | 419,000円 | 5,028,000円 |
| 350,000円 | 446,000円 | 5,352,000円 |
| 400,000円 | 518,000円 | 6,216,000円 |
手取り35万円を目指すなら月収446,000円、額面年収で5,352,000円が必要です。正社員の平均給与545万円は、この水準にほぼ重なります。
現実的な上げ幅は年代と職種で変わります。30代なら30代におすすめの転職エージェントで、同年代の相場を把握したうえで交渉に入るほうが結果が読めます。
「手取り33万円がほしい」と言うより「月収419,000円以上」と伝えるほうが話が早く進みます。控除額は勤務先の健保や扶養の有無で変わるため、手取りベースの希望は相手が計算し直せません。源泉徴収票と求人票の基本給を並べて提示してください。



額面を上げるほど控除も増えるので、手取りの伸びは想像より緩やかです。月収38万円から43万円に上げても、手元に増えるのは36,528円です。年収アップの提示を受けたら、手取りに直してから判断してください。
月収と手取りの早見表
額面から手取りを調べる表と、目標の手取りから必要な月収を逆算する表を載せます。いずれも40歳未満・扶養なし・賞与なし・協会けんぽ東京支部の条件です。
月収から手取りを調べる
月収38万円を起点に、額面が上がると手取りがどう動くかをまとめた表です。
| 月収(額面) | 手取り月額 |
|---|---|
| 380,000円 | 300,044円 |
| 392,000円 | 310,000円 |
| 419,000円 | 330,000円 |
| 430,000円 | 336,572円 |
| 446,000円 | 350,000円 |
| 518,000円 | 400,000円 |
月収380,000円から518,000円まで上げても、手取りは300,044円から400,000円までしか伸びません。額面の上げ幅の一部は必ず控除に吸われます。
40歳以上で介護保険料がかかる場合は、いずれの行も手取りが下がります。月収38万円の例では、40歳未満の300,044円が40歳以上では297,433円になります。
目標の手取りから逆算する
先に目標の手取りを決めてから、必要な額面を調べる使い方もできます。
| 目標の手取り月額 | 必要な月収(額面) | 必要な額面年収 |
|---|---|---|
| 310,000円 | 392,000円 | 4,704,000円 |
| 330,000円 | 419,000円 | 5,028,000円 |
| 350,000円 | 446,000円 | 5,352,000円 |
| 400,000円 | 518,000円 | 6,216,000円 |
手取りを400,000円にするには、額面年収を6,216,000円まで引き上げる必要があります。現在の4,560,000円からは大きな上乗せです。
一度の転職でここまで動かすのは簡単ではありません。まずは手取り330,000円、額面年収5,028,000円あたりを中間目標に置くと、求人の探し方が具体的になります。
この早見表は賞与なしで額面年収を12か月で割った前提です。求人票に「年収500万円」とあっても、賞与4か月分を含む場合は月給が31万円台になります。月々の手取りを維持したいなら、年収の総額ではなく月給の欄を先に確認してください。
月収38万円に関するよくある質問
月収38万円について検索されることの多い疑問を、この記事で使った数字で整理します。
月収38万円の年収はいくらですか?
賞与がない場合、額面年収は4,560,000円です。手取り年収は3,600,536円になります。賞与が支給される会社なら額面年収はこれより増えますが、賞与にも健康保険4.925%・厚生年金9.15%・雇用保険0.5%と所得税がかかります。月収だけで年収を判断すると、賞与の有無で大きな読み違いが生じます。
月収38万円は高いほうですか?
年収456万円は給与所得者全体で上位43.4%にあたり、上半分には入ります。ただし全体平均478万円には22万円届かず、正社員の平均545万円とは89万円の差があります。男性では上位58.4%、女性では上位23.5%と評価が分かれるため、高いかどうかは比較する相手で変わります。
月収38万円で家族を養えますか?
養えますが、余裕は大きくありません。二人以上の勤労者世帯で可処分所得300,549円の階級を見ると、消費支出は244,388円で黒字は56,161円です。単身世帯の黒字138,227円と比べると大きく縮みます。教育費は世帯主40代で月27,878円、50代で34,484円かかるため、進学期には黒字がさらに削られます。
2026年の改定で手取りは増えましたか?
月収38万円の場合、月558円・年6,704円の増加です。健康保険料の114円減、雇用保険料の190円減、所得税の684円減が増加要因で、新設された子ども・子育て支援金437円だけが負担増になります。2025年度の手取りは299,486円だったので、この改定で初めて月30万円台に乗りました。
この記事の内訳表と手元の給与明細の控除欄を並べてみてください。健康保険料が18,715円と合わない場合は、勤務先が協会けんぽではなく組合健保や共済に加入している可能性があります。組合健保は料率を独自に決められるため、この記事の計算とは差が出ます。



月収38万円は、手取りが30万円台に乗るかどうかの境目にある水準です。40歳以上になると297,433円まで下がるので、介護保険料が始まるタイミングで家計を一度見直しておくと安心できます。
まとめ
月収38万円の手取りは300,044円です。額面380,000円から79,954円が引かれ、その69.8%にあたる55,822円が社会保険料で占められています。年収にすると4,560,000円になります。
40歳以上なら介護保険料の分で手取りは297,433円まで下がり、扶養家族が1人いれば304,411円まで上がります。2026年度の改定で手取りは年6,704円増え、この月収帯で初めて月30万円台に乗りました。
世間的な位置づけは、給与所得者全体で上位43.4%、平均478万円には22万円届かない水準です。年齢では男女計45〜49歳の平均賃金377.9千円に相当し、女性の平均賃金ではどの年代でも到達しない金額になります。
生活の余裕は世帯構成で変わります。単身なら月138,227円を貯蓄に回せますが、二人以上の世帯では黒字が56,161円まで縮みます。東京都の平均家賃87,118円は手取りの2〜3割という目安の範囲に収まるため、都内の賃貸を無理なく選べる水準ではあります。
ここから収入を上げるなら、昇給を待つか、固定費を削るか、転職で額面を動かすかの3択です。手取りを1万円増やすのに額面12,000円が必要になるため、目標は手取りではなく額面で設定してください。









