日産の営業がきつい理由は?年収・働き方の実態と転職先を解説

この記事のポイント
  • 2025年の国内販売は40万3,105台(前年比15.2%減)で過去30年最低水準、2万人規模の人員削減が進む再建のただ中にある。
  • 有価証券報告書の平均年間給与は日産自動車単体で895万6千円だが、現場の販売会社の口コミ平均年収は631万円前後とズレがある。
  • 国内販売網は日産東京販売ホールディングスのような上場企業から地場の独立資本まで資本の異なる複数の会社に分かれている。
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株式会社CAREER FOCUS/東田尚起

「日産の営業」とひとくちに言っても、本体の日産自動車株式会社と、各地のディーラーを運営する販売会社とでは、所属する法人も給与の決め方もまったく別物です。この記事では有価証券報告書と公式情報、社員口コミの公開集計値だけを使って、両者を切り分けながら実態を整理します。

目次

日産の営業がきついと言われる理由

日産の営業がきついと言われる理由

日産の営業がきついと言われる背景には、大規模な構造改革、国内販売の急落、販売網が資本の異なる複数の会社に分かれている組織構造の3つがあります。順に、公開情報で確認できる事実とともに見ていきます。

2万人規模の人員削減が進む再建の渦中にある

日産自動車は2025年5月13日、経営再建計画「Re:Nissan」を発表し、グループ全体で2万人規模の人員削減方針を明らかにしました。2024年11月に発表済みだった9,000人の削減に加え、国内外で約1万1,000人を追加で削減する内容です。

国内での本格的な人員削減は2007年以来18年ぶりとされ、対象になるのはグループ全体の従業員のおよそ15%にあたる規模です。自分の部署や取引先が再編の対象になるかもしれないという緊張感が常にある点は、他の国内自動車メーカーの営業とは異なる重さです。

国内販売が過去30年で最低水準に落ち込んだ

日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会のデータによると、2025年の日産車の国内販売は40万3,105台で前年比15.2%減でした。同じ年の新車販売市場全体は456万5,777台で前年比3.3%増とプラスに転じており、トヨタ、スズキ、ダイハツなど多くのブランドが前年実績を上回るなかで、日産は数少ない前年割れのブランドでした。

ブランド2025年年間販売台数(前年比)
トヨタ+レクサス1,501,050台(+4.1%)
スズキ728,952台(+1.0%)
ダイハツ535,919台(+46.2%)
ホンダ619,437台(▲7.3%)
日産403,105台(▲15.2%)

報道では、この販売不振の背景として経営不振によるブランドイメージの低下が指摘されています。営業の現場では、来店客数そのものが減っている可能性を前提に動く必要があるということです。

追浜工場の生産終了に象徴される再編

日産は2025年7月、追浜工場(神奈川県横須賀市)における車両生産を2027年度末に終了すると発表しました。生産機能は日産自動車九州に統合される計画です。

工場の再編そのものは営業職に直接の異動を伴うものではありませんが、主力拠点が閉鎖に向かうという事実は、販売現場の社員にとっても会社の先行きを考えるうえで無視できない材料になります。

販売網が資本の異なる複数の会社に分かれている

日産自動車株式会社は全国の店舗を直営しているわけではありません。地域ごとに資本の異なる販売会社が正規ディーラーを運営する体制を取っており、東京地区を例に挙げると、上場企業の日産東京販売ホールディングス株式会社がその一つです(詳細は後述)。

同じ「日産の営業」という募集でも、採用元が本体に近い大手の販売持株会社なのか、地場の中小企業なのかによって、研修制度や評価制度、異動の範囲は大きく異なります。この構造を理解しないまま応募すると、入社後にイメージとのギャップを感じやすくなります。

ワンポイントアドバイス
きつさの正体を分解して考える

同じ「日産の営業がきつい」という言葉でも、再建計画への不安なのか、販売不振による来店減なのか、所属する販売会社固有の事情なのかで、打てる手は変わります。まずどの層の話かを切り分けてください。

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