月収15万円の手取りは124,716円|年収180万円の生活レベルと税金の内訳を解説

月収15万円の手取りは124,716円です。額面15万円から25,284円が税金と社会保険料として引かれた金額で、40歳未満・扶養なし・賞与なし・東京都在住の会社員を想定しています。

引かれる割合は額面の16.9%にとどまり、手取り率は83.1%です。年収にすると180万円で、給与所得者の平均478万円からは298万円離れた位置にあたります。

この月収帯の特徴は、所得税が0円になる一方で、控除の大半を社会保険料が占めることです。2026年度の料率と令和8年分の基礎控除で計算し直しているため、改定前の記事とは住民税や所得税の額がずれます。

解説者

FOCUS AGENT:東田 尚起

FOCUS AGENT なおき

株式会社リクルートにてHR領域に従事。
求人広告営業(indeed/リクナビnext)をメインに、転職エージェントとしても従事。

自ら立ち上げた就職系メディアの事業売却を経験し、転職支援と日系企業を中心に複数社のRPO業務も担う。

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月収15万円は、額面と手取りの差が月2.5万円ほどで済む水準です。差が小さいぶん、手取りを増やすには額面そのものを動かすしかありません。

目次

月収15万円の手取りは124,716円|年収は180万円

月収15万円の手取りと控除の内訳

月収15万円から引かれるのは月25,284円です。内訳は社会保険料が22,034円、住民税が3,250円で、所得税は0円になります。

手元に残るのは124,716円で、年額では1,496,592円です。額面年収180万円に対する手取り率は83.1%にあたります。

手取り率は収入が上がるほど下がります。月収30万円では79.9%まで落ちるため、低い月収帯ほど額面に近い金額が手元に残る形です。

40歳未満・扶養なしの手取り

もっとも標準的な条件である40歳未満・扶養家族なし・賞与なしで計算した結果が次の表です。

項目月額年額
額面(総支給)150,000円1,800,000円
控除合計25,284円303,408円
手取り124,716円1,496,592円
手取り率83.1%83.1%

「額面の8割が手取り」という目安は、この月収帯ではやや厳しめの見積もりになります。実際には83.1%が残るため、8割で計算すると4,700円ほど少なく見積もることになります。

標準報酬月額は150,000円で、健康保険では第12級にあたります。

40歳以上や扶養がいる場合の手取り

40歳になると介護保険料の負担が始まり、手取りは1,090円下がります。反対に扶養家族がいると住民税が軽くなり、手取りは2,691円増えます。

条件手取り月額手取り年額手取り率
40歳未満・扶養なし124,716円1,496,592円83.1%
40歳以上・扶養なし123,626円1,483,512円82.4%
40歳未満・扶養1人127,407円1,528,892円84.9%

条件による差は月3,800円ほどの幅に収まります。介護保険料の料率は協会けんぽの介護保険料率で確認できます。

扶養1人で手取りが増えるのは、住民税の所得割が減るためです。この月収帯では所得税がもともと0円のため、扶養による所得税の軽減は生じません。

賞与がある場合の年収と手取り

賞与が出ると年収は増えますが、賞与からも社会保険料と所得税が引かれます。月給15万円のまま賞与が加わった場合の年収と手取りが次の表です。

賞与額面年収手取り年収手取り率
なし1,800,000円1,496,592円83.1%
2か月分(30万円)2,100,000円1,726,522円82.2%
4か月分(60万円)2,400,000円1,952,852円81.4%

賞与が2か月分あると額面年収は210万円になり、手取り年収は1,726,522円まで増えます。増えた30万円のうち、手元に残るのは229,930円です。

賞与が増えると手取り率はわずかに下がります。賞与にも社会保険料がかかり、課税所得が増えることで所得税が発生し始めるためです。

ワンポイントアドバイス
求人票の月収には何が含まれるか

求人票の月収15万円には、固定残業代や各種手当が含まれている場合があります。基本給が12万円で固定残業代3万円という構成だと、残業をしない月でも金額は変わりません。応募前に基本給と手当の内訳を確認しておくと、入社後の見込み違いを避けられます。

月収15万円から引かれる税金・社会保険料の内訳

月収15万円から引かれる25,284円の中身を、項目ごとに分けたものが次の表です。

控除項目月額年額料率(本人負担分)
健康保険7,387円88,644円4.925%
介護保険0円0円40歳未満のため負担なし
子ども・子育て支援金172円2,064円0.115%
厚生年金13,725円164,700円9.15%
雇用保険750円9,000円0.5%
所得税0円0円課税所得に応じて5%〜
住民税3,250円39,000円所得割10%+均等割5,000円
合計25,284円303,408円額面の16.9%

この表でまず目につくのが、所得税が0円である点です。控除の中心は税金ではなく社会保険料になります。

社会保険料が控除の87.1%

社会保険料の小計は月22,034円で、控除全体25,284円の87.1%を占めます。税金は住民税の3,250円だけです。

内訳でもっとも重いのは厚生年金の13,725円で、控除全体の半分以上にあたります。料率は本人負担9.15%で固定されており、収入が低くても軽くなりません。

社会保険料は定率で引かれるため、収入が下がっても負担割合は変わりません。低い月収帯ほど、控除に占める社会保険料の比重が大きくなるのはこのためです。

所得税が0円になる理由

所得税は、給与収入から給与所得控除と基礎控除などを差し引いた課税所得に対してかかります。月収15万円・年収180万円では、控除を引いた後の課税所得がほぼ残らないため、所得税は0円です。

令和8年分から基礎控除が見直され、低い収入帯ほど手厚くなっています。詳細は国税庁 令和8年分以後の基礎控除の見直し等で公表されています。

課税所得が発生した場合の税率は5%から始まります。税率の区分は国税庁 所得税の税率にまとめられています。

所得税0円は年末調整で確定した結果ではありません。毎月の源泉徴収額が0円という意味で、賞与が出たり手当が加わったりすれば課税が始まります。

住民税は月3,250円

住民税は前年の所得をもとに計算され、翌年6月から給与天引きが始まります。年額39,000円の内訳は、所得割34,000円と均等割5,000円です。

住民税の仕組みは総務省 個人住民税で解説されています。所得割の税率は10%が標準です。

この月収帯で注意したいのが住民税の非課税限度額です。年収180万円は限度額に近く、扶養の状況や自治体によっては均等割が非課税になる場合があります。

本記事のモデルは課税されるものとして計算しています。実際の金額は、毎年6月に配られる住民税決定通知書で確認してください。

2026年度の改定による手取りの変化

2026年度は健康保険料率と雇用保険料率が下がり、子ども・子育て支援金が新設されました。月収15万円での変化が次の表です。

項目2025年度2026年度差
健康保険7,432円7,387円▲45円
子ども・子育て支援金0円172円+172円
雇用保険825円750円▲75円
住民税4,000円3,250円▲750円
手取り124,018円124,716円+698円

手取りは月698円、年8,376円の増加にとどまりました。改定による恩恵がほとんど出ないのが、この月収帯の実態です。

基礎控除の引き上げは所得税を軽くする改定ですが、月収15万円ではもともと所得税が0円のため効果が生じません。減税の恩恵を受けられないまま、支援金の新設分だけが増える構図になります。

それでも手取りが増えたのは、住民税と健康保険料と雇用保険料の引き下げが重なったためです。

ワンポイントアドバイス
社会保険の加入要件も確認しておく

週20時間以上の勤務で月額賃金8.8万円以上などの要件を満たすと、パートや短時間勤務でも社会保険に加入します。月収15万円はこの要件を超える水準です。手取りは減りますが、将来の年金額が増え、傷病手当金も使えるようになります。目先の手取りだけで加入の有無を判断しないでください。

株式会社CAREER FOCUS/東田尚起

控除の中身を見ると、この月収帯で削れる余地はほとんどありません。手取りを増やしたいなら、控除を減らす工夫より額面を上げる方が確実です。

月収15万円は世間的にどのレベルか

年収180万円の世間での位置

年収180万円は、給与所得者全体のなかで下位16.5%にあたります。上から数えると83.5%の位置です。

平均給与478万円との差は298万円あります。煽らずに書けば、平均を大きく下回る水準です。

以下の数字は国税庁 民間給与実態統計調査をもとにしています。母集団は1年を通じて勤務した給与所得者51,365,699人です。

平均給与478万円との比較

給与所得者全体の平均給与は478万円です。雇用形態で分けると、正社員545万円、非正規206万円となっています。

区分平均給与年収180万円との差
給与所得者全体478万円▲298万円
正社員(正職員)545万円▲365万円
非正規206万円▲26万円
男性587万円▲407万円
女性333万円▲153万円

注目すべきは非正規の平均206万円との差が26万円しかない点です。年収180万円は、正社員の平均よりも非正規の平均に近い水準にあります。

フルタイムの正社員で月収15万円が続いている場合、労働時間に対して賃金が低い状態と考えられます。

年収180万円は下位16.5%

年収別に、上位と下位の割合を並べたものが次の表です。

年収下位上位
100万円7.7%92.3%
150万円13.2%86.8%
180万円16.5%83.5%
200万円18.8%81.2%
250万円25.4%74.6%
300万円31.9%68.1%

年収を20万円上げて200万円にすると、下位18.8%まで動きます。この帯では年収20万円の差が順位を2ポイント以上変えるため、少しの昇給でも位置は動きます。

母集団には短時間勤務やパートも含まれます。フルタイム勤務だけに絞れば、実際の位置はさらに下がります。

男女で位置が大きく変わる

同じ年収180万円でも、男女で意味合いが変わります。男性では下位8.0%、女性では下位27.8%です。

区分平均給与年収180万円の位置母集団
給与所得者全体478万円下位16.5%51,365,699人
男性587万円下位8.0%29,250,024人
女性333万円下位27.8%22,115,674人

男性では下から8%に入る低い水準ですが、女性では4人に1人以上が同じ帯にいます。女性に短時間勤務が多いことが背景にあります。

男女差は能力の差ではなく、働き方と職種の分布の差です。フルタイムで働いている限り、性別を問わず改善の余地があります。

相当する年齢階級

厚生労働省の賃金統計で、月収15万円に近い所定内給与額の階級を探すと、もっとも近いのは19歳以下です。数値は厚生労働省 令和7年賃金構造基本統計調査によります。

区分19歳以下年齢計の平均
男女計208.3千円340.6千円
男性212.5千円373.4千円
女性201.4千円285.9千円

19歳以下の平均でも208.3千円あり、月収15万円はそれを下回ります。つまり、統計上の年齢階級で対応する層は存在しません。

所定内給与額には残業代と賞与が含まれません。残業代を加えた実際の支給額は、この数字より大きくなります。

ワンポイントアドバイス
在職中に相場を調べておく

自分の月収が相場から離れているかどうかは、同じ職種・同じ地域の求人を10件ほど並べるだけで見当がつきます。求人票の月収欄ではなく、基本給と固定残業代の内訳を比べてください。相場より2万円以上低い状態が続いているなら、社内の昇給だけで埋めるのは時間がかかります。

月収15万円の生活レベル

手取り124,716円の生活水準

手取り124,716円でどこまで生活できるかは、単身か二人以上かで結論が変わります。単身なら成立しますが、二人以上では届きません。

以下の数字は総務省 家計調査 2025年平均をもとにしています。

単身世帯の家計

単身・勤労者世帯のうち、手取り124,716円にもっとも近いのは年間収入100万円未満の階級です。この階級の消費支出は136,227円となっています。

費目金額
食料33,259円
住居(うち家賃地代26,040円)26,933円
光熱・水道12,006円
交通・通信13,838円
教養娯楽16,014円
その他(被服・保健医療・家具等)34,177円
消費支出 合計136,227円

この階級の可処分所得は168,206円で、手取り124,716円との差は43,490円あります。最も近い階級ではあるものの、所得の水準は一致していません。

消費支出136,227円をそのまま当てはめると、手取り124,716円では11,511円足りません。実際には家賃や食費を抑えて帳尻を合わせる形になります。

この階級の預貯金純増は月846円、年10,152円です。平均消費性向は81.0%で、収入のほとんどが生活費に回っています。

二人以上の世帯の家計

二人以上の勤労者世帯では、手取り124,716円は家計調査で公表されている最も低い階級の可処分所得すら下回ります。

区分単身世帯二人以上の世帯
最も近い階級年間収入100万円未満年間収入300〜350万円
可処分所得168,206円278,764円
消費支出136,227円237,375円
黒字846円41,389円
平均消費性向81.0%85.2%
世帯人員1人2.70人

二人以上の世帯の消費支出は237,375円です。手取り124,716円では112,659円不足するため、単独の収入では赤字になる可能性が高い水準です。

現実には配偶者の収入や児童手当、実家の援助などで補っている世帯が多いと考えられます。世帯主の平均年齢は55.7歳で、教育費の負担が残る世帯も含まれます。

教育費は世帯主40代で月27,878円、50代で34,484円です。子どもがいる場合、この支出が加わります。

家賃の平均が低く見える理由

家計調査の住居費が月26,933円と低く見えるのは、持ち家・社宅・実家暮らしの世帯が平均に含まれているためです。

賃貸に絞ると金額は大きく変わります。民営借家の家賃は単身で49,831円、二人以上の勤労者世帯で69,450円、大都市では81,508円です。

区分家賃の平均
家計調査 単身の住居費(持ち家等を含む)26,933円
民営借家 単身49,831円
民営借家 二人以上の勤労者世帯69,450円
民営借家 大都市の二人以上81,508円
借家全国平均(住宅・土地統計調査)59,656円
借家 東京都(住宅・土地統計調査)87,118円

総務省 令和5年住宅・土地統計調査では、借家の家賃は全国59,656円、東京都87,118円です。

手取り124,716円で東京都の平均家賃87,118円を払うと、手取りの7割が家賃で消えます。この月収帯で都心の賃貸に単独で住むのは、数字のうえでは成立しません。

ワンポイントアドバイス
住居費を下げる選択肢を先に検討する

この月収帯では、家賃が生活の成否をほぼ決めます。実家に住める、社宅や寮がある、家賃補助が出るといった条件があるなら、それだけで月3万円から5万円の差が生まれます。求人を比べるときは月収の額面だけでなく、住宅関連の手当が付くかどうかを必ず確認してください。

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二人以上の世帯で単独の収入が月収15万円という場合、家計の見直しだけで埋めるのは難しい金額です。収入側を動かす前提で考えた方が現実的です。

月収15万円でできること・できないこと

月収15万円でできること

手取り124,716円でできることと、数字のうえで難しいことを整理します。判断の基準になるのは家賃と貯金です。

結論から書くと、単身で家賃を3万円台に抑えられれば生活は回ります。貯金と住宅ローンについては、余地がかなり限られます。

家賃の目安は24,943円から37,415円

家賃の目安は手取りの2割から3割です。手取り124,716円なら24,943円から37,415円にあたります。

よく言われる「手取りの3分の1」に公的な根拠はありません。知るぽると ひとり暮らしの生活設計が示しているのは2割から3割という範囲です。

単身の民営借家の平均家賃は49,831円ですから、目安の上限37,415円を12,000円ほど上回ります。平均的な賃貸を借りると、家計は目安の範囲から外れます。

  • 目安の下限 24,943円(手取りの2割)
  • 目安の上限 37,415円(手取りの3割)
  • 単身の民営借家の平均 49,831円
  • 借家の全国平均 59,656円

家賃を目安内に収めるには、都心から離れる、築年数を妥協する、シェアハウスを使うといった選択が必要になります。

貯金は月846円が実態

家計調査で最も近い階級の預貯金純増は月846円、年10,152円です。収入のほとんどが生活費に消えている状態です。

この水準では、不意の出費に備える余力がほとんどありません。家電の買い替えや医療費が発生すると、その月は赤字になります。

先取り貯蓄をするなら、金額を小さく設定して確実に続ける方が現実的です。月5,000円でも年6万円になります。

なお二人以上世帯の貯蓄現在高は平均2,059万円、中央値1,264万円です。総務省 家計調査 貯蓄・負債編では、平均を下回る世帯が66.1%を占めています。

住宅ローンは約1,132万円が上限

返済比率を25%とすると月返済額は37,500円です。35年・元利均等返済で借りられる金額は次のようになります。

金利月返済額借入可能額(35年)
1.5%37,500円約1,225万円
2.0%37,500円約1,132万円
2.5%37,500円約1,049万円

額面年収180万円の25%は年450,000円ですが、手取り年収1,496,592円に対しては30.1%にあたります。額面基準の返済比率は、手取りで見ると重く感じられます。

借入可能額が1,000万円台前半にとどまるため、単独名義での住宅購入は選択肢が限られます。世帯収入を合算するか、収入を上げてから検討する方が無理がありません。

ワンポイントアドバイス
固定費は契約単位で見直す

この月収帯では、日々の節約より契約の見直しの方が効果が大きくなります。通信費・保険料・サブスクリプションを合計月5,000円削れば、年6万円の手取り増と同じ効果です。とくに家賃は一度下げれば毎月効き続けるため、更新時期に合わせて見直す価値があります。

月収15万円に到達する年代と仕事

月収15万円に近い年齢階級

賃金統計で見ると、月収15万円は年齢階級の平均を下回る水準です。19歳以下の平均208.3千円にも届きません。

つまり、年齢を重ねれば自然に到達する金額ではなく、すでに下回っている状態と考えた方が正確です。

男性・男女計の水準

男女計の所定内給与額は、19歳以下で208.3千円、年齢計の平均で340.6千円です。男性は19歳以下で212.5千円、年齢計で373.4千円となっています。

月収15万円は、統計上のどの年齢階級の平均よりも低い水準です。新卒1年目の平均にも届いていません。

所定内給与額には残業代が含まれないため、残業の多い職場では実際の支給額がこれを上回ります。手当を含めた総支給額で比べてください。

男性の平均勤続年数は14.2年です。同じ会社に長く勤めても、賃金カーブが寝ている職場では差が縮まりにくくなります。

女性の水準

女性の所定内給与額は19歳以下で201.4千円、年齢計の平均で285.9千円です。男性より低い水準ですが、それでも月収15万円は下回っています。

女性の平均勤続年数は10.4年で、男性より3.8年短くなっています。勤続年数の差が賃金差の一因になっています。

職種や働き方を変えることで水準が動く余地は残されています。女性向けの転職エージェントや事務職に強い転職エージェントのように、対象を絞ったサービスを使うと求人の質を比べやすくなります。

企業規模による差

同じ仕事でも、企業規模によって賃金水準は変わります。規模が大きいほど賃金表が整備され、定期昇給の幅も安定する傾向があります。

2025年の所定内給与額は前年比3.1%の増加でした。賃上げが続いている局面では、昇給の仕組みがある会社にいるかどうかで差が開きます。

昇給の仕組みが弱い職場にいる場合、在籍を続けるほど平均との差が広がります。年齢が上がるほど選択肢は狭くなるため、判断は早い方が有利です。

20代であれば第二新卒向けの転職エージェント、経験の浅い職種へ移りたい場合は未経験向けの転職エージェントが使えます。

ワンポイントアドバイス
求人票では基本給の比率を見る

月収が同じでも、基本給が高い会社ほど賞与と退職金が増えます。賞与が基本給の何か月分という形で決まるためです。月収15万円のうち基本給が12万円の会社と15万円の会社では、賞与2か月分で年6万円の差が出ます。求人を比べるときは総支給額だけで判断しないでください。

月収15万円から手取りを増やす方法

月収15万円から手取りを増やす方法

この月収帯では控除を減らす余地がほとんどありません。所得税がすでに0円で、社会保険料は定率だからです。

したがって手取りを増やす方法は、額面を上げるか支出を減らすかの二択になります。

昇進・昇給で上げる

2025年の所定内給与額は前年比3.1%の増加でした。月収15万円に3.1%を当てはめても、増える額は数千円にとどまります。

昇給だけで手取りを1万円増やすには、額面を約13,000円上げる必要があります。年3%の昇給では数年かかる計算です。

資格手当や役職手当が用意されている職場なら、そちらの方が早く効きます。手当は基本給と別に加算されるため、昇給を待つより確実です。

固定費を見直して手取りを活かす

支出を減らす方法は、額面を上げるより早く効果が出ます。家賃を1万円下げれば、年12万円の手取り増と同じ意味になります。

  • 家賃を1万円下げる → 年12万円の効果
  • 通信費を3,000円下げる → 年36,000円の効果
  • 保険料を2,000円下げる → 年24,000円の効果
  • 使っていないサブスクリプションを解約する

ただし削減には限界があります。すでに家賃を抑えて生活している場合、これ以上削れる項目は多くありません。

支出の見直しは時間稼ぎであって、根本的な解決にはなりません。並行して収入側を動かす準備を進めてください。

転職で額面を上げる

手取りを大きく動かせるのは転職です。目標の手取りから逆算した必要な月収が次の表です。

目標の手取り月額必要な月収(額面)必要な額面年収
130,000円158,000円1,896,000円
150,000円183,000円2,196,000円
170,000円211,000円2,532,000円
220,000円276,000円3,312,000円

手取りを15万円にするには月収18.3万円、17万円にするには月収21.1万円が必要です。月収を5万円上げて20万円にすると、手取りは162,736円になり38,020円増えます。

手取りを1万円増やすのに必要な額面の上げ幅は約13,000円です。上げ幅が小さいこの月収帯は、転職による改善幅が大きく出やすい帯でもあります。

年代や職種に合ったサービスを選ぶと求人の比較がしやすくなります。30代であれば30代向けの転職エージェントが候補になります。

ワンポイントアドバイス
応募前に手取りベースで比べる

求人票の月収は額面です。転職先を比べるときは、月収から16.9%前後を引いた手取りに直してから並べてください。賞与の有無や住宅手当の額を加えると、額面では低く見える求人の方が手元に残る金額は多い場合があります。

株式会社CAREER FOCUS/東田尚起

手取りを1万円増やすのに必要な額面が約1.3万円というのは、高い月収帯より小さい数字です。同じ努力でも手元に残る割合が大きいのは、この帯の数少ない利点です。

月収と手取りの早見表

自分の月収と近い行を探せるように、月収別の手取りを一覧にしました。条件は40歳未満・扶養なし・賞与なし・東京都在住です。

月収から手取りを調べる

月収10万円から30万円までを2万円刻みで並べています。社会保険料・所得税・住民税を差し引いた金額が手取り月額です。

月収(額面)社会保険料所得税住民税手取り月額手取り率
10万円14,406円0円416円85,177円85.2%
12万円17,344円0円708円101,947円85.0%
14万円20,849円0円2,358円116,792円83.4%
16万円23,504円0円4,091円132,404円82.8%
18万円26,442円258円5,800円147,499円81.9%
20万円29,380円875円7,008円162,736円81.4%
22万円32,318円1,441円8,125円178,115円81.0%
24万円35,256円2,000円9,216円193,527円80.6%
26万円38,194円2,566円10,333円208,906円80.3%
28万円41,132円3,133円11,433円224,301円80.1%
30万円44,070円3,700円12,541円239,688円79.9%

表を見ると、月収18万円あたりから所得税が発生し始めます。それより下の帯では、控除はほぼ社会保険料と住民税だけです。

手取り率は月収10万円で85.2%、30万円で79.9%です。収入が上がるほど手取り率は下がりますが、手取りの絶対額は当然増えます。

目標の手取りから逆算する

目標とする手取りから、必要な額面の月収を逆算した表が次のものです。転職時の希望年収を決めるときに使えます。

目標の手取り月額必要な月収(額面)必要な額面年収
130,000円158,000円1,896,000円
150,000円183,000円2,196,000円
170,000円211,000円2,532,000円
200,000円248,000円2,976,000円
220,000円276,000円3,312,000円
250,000円315,000円3,780,000円

手取り15万円には月収18.3万円、手取り20万円には月収24.8万円が必要です。手取りと額面の差は、金額が上がるほど広がります。

希望年収を伝えるときは、この表の「必要な額面年収」を使うと認識のずれが起きません。

ワンポイントアドバイス
賞与込みの年収で交渉する

月給だけで交渉すると、賞与のある会社と無い会社を同じ土俵で比べてしまいます。年収ベースで希望を伝え、そのうえで月給と賞与の配分を確認してください。月収18.3万円でも賞与が2か月分あれば、年収の水準は大きく変わります。

月収15万円に関するよくある質問

月収15万円について検索されることの多い疑問を、数字にもとづいて整理します。

月収15万円の年収はいくらですか?

賞与がなければ額面年収は180万円です。手取り年収は1,496,592円になります。

賞与が2か月分あると額面年収は210万円、手取り年収は1,726,522円です。

月収15万円で一人暮らしはできますか?

できます。ただし家賃を目安の37,415円以内に抑えることが前提です。

家計調査で最も近い階級の消費支出は136,227円で、手取り124,716円との差は11,511円あります。家賃を平均より低く抑えられるかどうかで結論が変わります。

月収15万円は平均と比べて低いですか?

低い水準です。年収180万円は給与所得者全体の下位16.5%にあたり、平均給与478万円とは298万円の差があります。

ただし非正規の平均206万円との差は26万円です。雇用形態によって受け止め方は変わります。

2026年の改定で手取りは増えましたか?

月698円、年8,376円だけ増えました。基礎控除の引き上げによる減税効果は、所得税が0円のこの帯では発生しません。

増加分は住民税と健康保険料と雇用保険料の引き下げによるもので、子ども・子育て支援金の新設分が一部を打ち消しています。

ワンポイントアドバイス
自分の給与明細と照らし合わせる

本記事の数字は東京都・協会けんぽ・一般の事業を前提にしています。健康保険料率は都道府県で異なり、健康保険組合に加入している場合はさらに変わります。手元の給与明細で健康保険料と厚生年金の額を確認すると、自分の条件での手取りに近づけられます。

まとめ

月収15万円の手取りは124,716円です。額面から引かれるのは25,284円で、割合にすると16.9%にとどまります。

所得税は0円で、控除の87.1%を社会保険料が占めます。控除を減らす工夫の余地はほとんどありません。

年収180万円は給与所得者全体の下位16.5%で、平均478万円とは298万円の差があります。単身なら家賃を37,415円以内に抑えることで生活は成り立ちますが、二人以上の世帯では単独の収入として不足します。

2026年度の改定で手取りは月698円増えましたが、減税の恩恵は所得税が0円のため届いていません。改定を待って状況が変わる帯ではありません。

手取りを1万円増やすのに必要な額面は約13,000円です。高い月収帯より少ない上げ幅で手取りが動くため、額面を上げる行動の効果が出やすい水準でもあります。

株式会社CAREER FOCUS/東田尚起

数字だけを並べると厳しく見えますが、上げ幅あたりの効果が大きいのはこの帯の特徴です。まずは相場を調べるところから始めてください。

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